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神生 六

連載第4話 「親と塾に言われるままの素直さで地下鉄サリン実行の命令にも従った若者たち」  四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの> 

本日3月14日、参議院予算委員会で、共産党の吉良よし子氏が、大学の入学金と学費値上げについて懸命に質問していた。声を張り上げ一生懸命なのはいいのだが、大変勉強不足で、現在の入学金金額の高い安いなど、極めて表層的な事象に囚われた残念な時間だった。 この国の教育にとんでもなく金がかかるようになったのはなぜか、そこのところをもっと勉強しなければ話にならない。まさか吉良さん、あなたの共産党の大先輩・蜷川虎 […]

連載第3話 「あげまん(株)表現を手放したら運の月(尽き)?」 四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>  

3月12日午前10時、緊急役員会が始まった。何が話し合われるか、何も聞かなくても私にはわかっていた。 「代表」と呼ばれるこの会社の二代目ボンボン社長と、判で押したようなイエスマン役員8人と社外役員の私で構成される役員会は、いつも「代表」の独演会でしかなかった。会議は全て私が想像していた通り過ぎて終始笑いを堪えるのに必死だったが、代表は一言一句、私があらかじめ原稿を書いてそれを読ませたかのように、こ […]

連載第2話 「ブルシットジョブとの決別を決めた3.11」  四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>

2011年3月11日、京都リサーチパークのイベントホール。 私は、そこで開催されたクライアントのイベントに「義理でただ参加する」という、苦痛でしかないその日の「ブルシットジョブ」を午前中で終え、さっさと事務所に帰りたかった。 誰とも視線を合わさないようにしていたが、運悪くもっともクソどうでも良いブルシット役員Nに呼び止められた。「一緒に本社まで帰りましょうよ。」その会社の本社は、京都のオフィス街、 […]

連載第1話 「神戸からイカナゴの釘煮が消えた日」 四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>

「あんたとこ、何キロ炊いたん?」 私が20年間住んだ神戸の垂水区では、これが3月の挨拶だった。この挨拶の、何キロというのは、家で炊く「イカナゴのくぎ煮」のキロ数のこと。この辺りでは、3月の初旬になると、各家庭で1年分の「保存食」として、イカナゴを炊くのだ。 「イカナゴのくぎ煮」とは、生のイカナゴの稚魚を醤油、砂糖、ショウガなどで甘辛く煮た佃煮で、瀬戸内海沿岸地域で古くから作られている郷土料理である […]

父も母も「老衰」で旅立ってもらうのが私の介護目標 〜後期高齢者にインフル、コロナは絶対あかん〜

ほぼ毎日書いていたブログを5日間も更新しなかったのには訳がありました。 父と母が、おそらく私が外から持ち込んだインフルエンザウイルスに感染し(私は軽く発症)、床に伏せってしまい、特に親父は一時非常に危ない状態になってしまったのでした。 せっかく「介護」してるのに、インフルのウイルスをプレゼントしたばかりに死んでしまった、それだけは堪忍してくれと、神に祈りましたよ。しかしさすが親父、先ほど「飯を食い […]

ノンフィクション「餃子の王将殺人事件」 〜加藤一族V.S.大東隆行V.S.餃子大王〜

私は、神生 六、探偵だ。 ある人の依頼を受けて、2013年12月に起こった未解決事件「餃子の王将前社長・大東隆行殺人事件」の全容解明という厄介なことに首を突っ込むことになった。探偵には守秘義務があり、まだ依頼者の名は明かせない。 というわけで事件を調べ始めたわけだが、現在私が「臭い」と睨んでいる線は、4つある。一つはズバリ、越生康之ではないかと。彼は学生時代に「餃子大王」の異名をとった人物だが、「 […]

なってはならない「アル中=アルコール依存症」、ガンマをたずねてガマンを知る

酒と書いて きちがい水と読みまする。今は口にできん言葉でも、昔の人がそう言ってたのさ。 「ういっ~、お酒飲む人、花ならつぼみ、今日も酒酒(サケサケ)、明日も(酒)咲け、ってね。」「ずぶ六は寝るが ずぶ五は手に負えず」なんてことも言いますな。ぐでんぐでんに酔っぱらった呑兵衛のことをずぶ六と言いまして、呑むだけ呑んでずぶ六になって潰れてしまえば、寝かせておけばいいのだが、始末が悪いのはその一歩手前のず […]

京都ラーメン第5回(最終話)「味噌味、つけ麺、その他」のトップ3は「恵那く(えなく)」「吟醸らーめん 久保田」「新新亭」

1、濃口醬油味系・・・1位 新福菜館(昭和13年)、2位 第一旭(昭和31年)、3位 大豊ラーメン(平成組)2、背脂こってり醤油系・・・1位 ますたに(昭和24年)、2位 ほそかわ(昭和60年)、3位 ラーメン中村屋 3、とんこつ・塩味系・・・1位 元祖らーめん大栄、2位 大栄ラーメン本店、3位 池田屋 一乗寺店4、鶏こってり白湯系・・・1 天下一品(昭和46年)、2位 麺屋 極鶏、3位 天々有( […]

京都ラーメン第4回「鶏こってり白湯系」のトップ3は、「天下一品」「麺屋 極鶏」「天々有一乗寺店」

私が子供の頃のラーメンのトップ3は、サンヨー食品の「サッポロ一番」エースコックの「ワンタン麺」日清の「チキンラーメン」。要するに、ラーメンといえばインスタントでした。高校で学食のラーメンに目覚めてから、地元の江洋軒や一貫桜など街中華のラーメンに進み、大学生になって噂の「新福菜館」や「ますたに」も知り、「ふん、京都のラーメンもこんなもんか」とナメ始めた21歳の私のラーメン観を根底から破壊したのが、「 […]

京都ラーメン第3回「とんこつ・塩味系」のトップ3は「元祖らーめん大栄」「大栄ラーメン本店」「池田屋 一乗寺店」

私がラーメンを食す、そのパターンは2つしかありません。一つは、昼メシとして。もう一つは、梯子酒のシメ。大体、半々だと思います。この写真のように目の焦点が明らかに怪しくなったら足は自然にラーメン店に向く。そのように私の脳内はプログラムされています。ある意味、安全です(笑) さて 今回の記事では「京都ラーメン」を、下記の5系統に分類し、系統ごとにご紹介していますが、上のような眼になってからの梯子酒の締 […]

京都ラーメン第2回「背脂こってり醤油系」のトップ3は「ますたに」「ほそかわ」「ラーメン中村屋」

「京都ラーメン」を、私は下記の5系統に分類しています。1、2、4は、一般的な分類ですが、私はそれらにどうしても収まらない3と5の系統を追加して、京都ラーメンを語っています。本来ならば6番目に「ニューウエーブ」を追加したいところですが、その時は「つけ麺」が独立して語られることになるでしょう、10年後に(笑)1、濃口醬油味系・・・1位 新福菜館(昭和13年)、2位 第一旭(昭和31年)、3位 大豊ラー […]

京都ラーメン第一回「濃口醬油味系」のトップ3は「新福菜館」「第一旭」「大豊ラーメン」

学生時代に4年、単身赴任でおよそ10年、その後の通いも長かったので、京都で食べたラーメンの総数は1500はくだらないと思います。 いわゆる「京都ラーメン」は、私の研究によりますと、次の5つの系統に分かれます。京都=あっさりというイメージがあるかもしれないが、5系統いずれのラーメンも少なくとも「あっさり」ではなく、イメージとは真逆なのが面白いところです。 せっかく記事を書くので、5つの各系統内で、私 […]

国宝級の恩師、吉田亨盛先生を訪ねて鶴林寺へ

写真は、吉田亨盛(こうせい)と仰られ鶴林寺の先代住職をつとめられた方です。彼は、私の高校時代の恩師(日本史を教えていただいた)でもありました(以降吉田先生)。つまり吉田先生は、鶴林寺および真光寺の住職にあって、私の母校である明石高校の社会科教諭として教壇に立ってもおられたのです。18年前に77歳で没されましたが、今からちょうど50年前の1975年、先生が45歳のとき、そのすばらしい声と、教科書には […]

ピッツァにワイン→明石焼とおでんにビール→焼きそばに焼酎→仕上げはきしめん=明石の定番ハシゴ

故郷「明石」に帰ってきて、もうすぐ2年になります。明石の魅力はたくさんありますが、この記事ではまだ明石の街を飲み歩いたことがないという左党の方に、「明石四大グルメ」をめぐる「ハシゴ酒」をご紹介します。ご紹介する店に合うお酒がそれぞれあって、ハシゴすると相当酔いますから、必ず明石駅へは電車で。大阪方面からは新快速電車か、快速電車に乗ってください。舞子駅、朝霧駅を通過するあたり、海側に明石海峡大橋が見 […]

娘に「餃子」と名付けかけた「餃子大王」の最後の晩餐は「赤萬」

『美味しんぼ』の山岡士郎氏は、「餃子はそれだけで完全食になり得る」と言いました。 曰く「皮は小麦粉で炭水化物、中の餡はひき肉と野菜。だから餃子はそれだけで必要な栄養分をほとんど取ることができる完全食なのだ」と。 冷凍餃子でお馴染みの、味の素(株)も「For ATHLETE(フォーアスリート)ギョーザ」というものをスポーツ選手向けに開発。真面目に一流アスリートたちをサポートしているのは、餃子がスーパ […]

人間はなんで働くの?-29  高齢者のカモがおいしいから

1984年の初夏、兵庫県の農業振興を担う県の委員会組織の中で、兵庫県立明石農業センター(試験場)において自らの「米の品種改良」という役割を全うすべく、私の父は、空梅雨で水が足らない中、汗だくで自分が担当する品種改良田の稲に黙々と水と薬剤を撒いていました。そこに、農作業にはおよそ似つかわしくない、背広姿の一人の男が現れます。 何の用か?と父が水を止めると、男は近づいてきて、「太陽ゼネラル株式会社」と […]

人間はなんで働くの?-28  女は喰い物、金になる

「娘をホストから救ってほしい」。 連載第14回目に詳しく紹介した「玄さん」の「新宿駆け込み寺」には、ここ数年、親からの相談が急増しているそうです。 若い女性が被り続けるあまりに非道なホスト被害をなんとかしようと、「青少年を守る父母の連絡協議会」(略称:青母連/せいぼれん)という名の専門対策組織が、東京・歌舞伎町に事務所を構える公益社団法人「日本駆け込み寺」内に立ち上がっています。 提供していただい […]

人間はなんで働くの?-27  異性の「肉欲」そそると金になる

詐欺のニュースを耳にしない日がなくなってきました。 巧妙な手口が紹介され、どれだけ「気をつけましょう」と連呼されていても、また今日もどこかで誰かが誰かを騙し、誰かが誰かに騙されているのです。 お年寄りばかりとは限りません。若い人だってたくさん騙されています。騙す方が悪いのは当然として、一方で「騙される方がばかだ」という言い方があります。 私の2,000人のサンプルの中に、詐欺被害者は、私の両親も含 […]

人間はなんで働くの?-26  働けない人と働かない人がいる

こんな私でも、現役時代はおそらく自分のことで精一杯だったのでしょう、あまり世の中について世知辛いとかギスギスしてきたとか感じませんでした。しかし、仕事の量を半分以下に減らしてみると、斜め読みしかしていなかった新聞を隅々まで読んだり、つまらないテレビも観たり。ぼんやりしていると、今まで感じなかったようなことも、感じ出すものです。まず感じることは、随分、世の中や人間関係がギスギスしていること。とりわけ […]

人間はなんで働くの?-25  働いても足らないお金をどうする

皆さんはアメフト=アメリカン・フットボールというスポーツをご存知でしょうか。 大男がぶつかり合う様は格闘技に近い印象もある一方、もっとも「知力」を結集して戦うとも評されます。オフェンス、ディフェンスや各ポジションはもちろん、スタッフ、場合によっては観客を含めた、「組織的」と「総合力」が勝負を決するからです。 日本最強の関西学院大学アメリカンフットボール部で、自ら日本一を目指す中で「最強であるために […]