
15年ぶりにスキー再開を決めた私は、以前とは違う楽しみ方として、毎日温泉を楽しみながらの長期滞在ができる場所を探している。
「ゲレンデ以外にオフピステでの山スキーができる」「ゲレンデのそばに露天風呂付きの安い宿があって長く滞在できる」「空いていること」という3条件を全て満たす場所を探しているのだが、なかなか見つからない。志賀高原や白馬などは、インバウンドを含めて人気がありすぎて明らかに対象外なのだ。
それらよりはメジャーではない大日岳は、西日本最大級のコース数を誇るダイナランドスキー場(旧・大日岳国際スキー場)と高鷲(たかす)スノーパークとの連携があって、より広大なゲレンデの中で空いているエリアは探せるかもしれないし、私の家からのアクセスまあまあ近いというのは魅力である。
AIと私の、価格評価の大きなズレ
出かける前に、AI に「大日岳周辺で、とにかく安い温泉と宿を探しているのだが?」と聞いたら、こう答えた。
「みくりが池温泉(立山室堂平)がおすすめです。日本一高所の天然温泉で、宿泊料金は素泊まりで29,627円からと比較的リーズナブルです。」
いや、私はおひとり様利用で、素泊まりで言えば1万円を切らないと安いとは思わないし。できれば7,000円レベルを探しているので、それって論外。てか、「素泊まりで29,627円からと比較的リーズナブル」というAIの価値観が私とは違いすぎて、もう無理である(笑)。
仮に1名あたりでは14,813円と答えてくれたAIで20泊すると、宿代だけで30万円かかってしまう。この地の相場を知るにつけ絶望して、現地に行ってみるのをやめようかと思った時、発想のコペルニクス的大転換が私の脳内で起こった。
それは、道の駅「大日岳」での車中泊を続ければ宿代はゼロ、近くの日帰り温泉「湯の平温泉」に通えば、入浴料だけ済む。後は、車中泊で凍死しないだけの装備と慣れ。で、至近のひるがの高原を含めてダイナランドスキー場(旧・大日岳国際スキー場)にも高鷲スノーパークにも通えばいいじゃん、という発想だ。
というわけで、とにかく現地に行ってみることにした。
高鷲のアフタースキーで人気の温泉へ
ひるがの高原にも、ダイナランドスキー場(旧・大日岳国際スキー場)にも、高鷲スノーパークにもかつて行ったことがあるしもうシーズンオフなので、まず、「湯の平温泉」
奥長良の大自然が織りなす四季折々の時間 長良川の清流のほとり、四季折々の風景をのんびりゆったりと眺めながら心も体も芯までリラックスできる名湯、秘湯という触れ込みだ。

行ってみると、なんと休館日。ちゃんと調べておいたらよかったと後悔したが、元々あまり期待していない。なぜなら、今は空いていてもどうせスキーシーズンはアフタースキーの客で混むことはわかっているから。私はとにかく、なんでも空いている「穴場」でないと満足できないのだ(笑)。
気を取り直して、目的地である厳冬の車中泊を余儀なくされる道の駅「大日岳」を目指した。
「ひるがの高原」の南側にある道の駅
道の駅「大日岳」は、東海北陸自動車道の高鷲(たかす)ICから県道45号線→国道156号線を通って北に8km、 岐阜県北西部の旧高鷲村(現郡上市高鷲町)にある。すぐ北側は「ひるがの高原」だ。

道の駅に着いての第一印象は、「ちっこいなあ」。

その規模が小ささに驚いた。おそらく道の駅としては最も小さい部類に入るだろう。
しかし、私の「目的」に照らせば、道の駅の施設として重要なのは仮眠ができる駐車場とトイレである。
私に真冬の車中泊はできるのか?
駐車場とトイレは、まず道の駅の店舗側にちゃんとある。
駐車場の広さも、そしてトイレの利便性も全く問題ない。真冬の車内温度と積雪には相当の対策が必要だが。








道を挟んで店舗の反対側にも、駐車場とトイレがある。
空いている方、仮眠が取りやすい方を選べる点で、これはとても好材料だ。

道を挟んで両側に駐車場とトイレがあることとその内容が実際確認できたが、道の駅「大日岳」は、こと仮眠および休憩目的で利用することに限っては訪問前の想定以上のものだった。



休憩環境としては、こんなものだろう。どうせ極寒の中では使わない。山の傾斜を利用したドッグラン施設「森のテラス」も、4月なのにまだ雪の中w。

これまで氷点下での車中泊は避けてきた私だが、この道の駅での真冬の車中泊は、相当の装備と覚悟が必要と思えた。もちろん実際にするかどうかは未定だし、今後色々な候補地から厳選していく中で、おそらく最終的には「ここ」を選ばない可能性の方が高いだろうが。
物産館と軽食堂の内容は?

道の駅の小さな建物の中には、物産館と軽食堂が入っている。
毎日確実に店頭に並ぶ訳ではないが、「ひるがの高原牛乳」「ひるがの高原ヨーグルト」等ひるがの高原の乳製品と、「飛騨牛カレー」「飛騨牛ふりかけ」「飛騨牛タンジャーキー」「飛騨牛焼きニンニク」などの「飛騨牛」製品が主役となっている。