
2010年シーズン以来15年ぶりにスキー再開を決めた私は、以前とは違う楽しみ方として、毎日温泉を楽しみながらの長期滞在ができる場所を探している。
「ゲレンデ以外にオフピステでの山スキーができる」「ゲレンデのそばに安い露天風呂付きの宿があって長く滞在できる」「空いていること」という条件を全て満たさなければ、私の冬の「居場所」とはなり得ない。
野沢温泉は、最後の「空いている」と言う条件をまったく満たしていない(笑)。
ダメ押し的にケチをつければ、人気があるからだが宿に金がかかりすぎることも大問題だ(笑)。
長野県には北海道に次いで2番目に多い200以上の温泉地があり、なかでも長野県北東部の野沢温泉は日本屈指の名湯と呼ばれている。

老舗旅館が立ち並ぶ趣のある街並みは素晴らしく、無料で開放された湯を巡ることもでき、温泉街ならではの魅力には事欠かないし、私も何度かここを訪れた。
しかし、もはや有名になりすぎ、人気が出過ぎた。
常に「空いてはいない」し、「ダイナミックなお宿のプライス」がスキーシーズンを通して上げ止まっているのだ。
野沢温泉は「良かろう高かろう」
野沢温泉は日本で唯一村名に”温泉”の名が付く場所で、奈良時代に僧侶・行基が発見したと言われ、古くから湯治場として栄えてきた。
街中には地域住民が管理を行う13もの無料の共同浴場が点在。異なる泉質・効能の天然温泉(弱アルカリ性)の湯めぐりを満喫できる。

「外湯めぐり」とは、複数の共同浴場(日帰り入浴施設)を巡る日本の伝統的な楽しみ方で、温泉観光の醍醐味と言える。
情緒にあふれた温泉街を散策することで、美しい風景や伝統的な建物と出会えるのも魅力だ。

ここまではいい。
問題は、野沢温泉スキー場が、野沢温泉の中でも外せない人気スポットのひとつだと言うことだ。
2024年に創業100周年を迎えた歴史あるスキー場は、日本最大規模のスキー場の一つだが、その規模以上に、人の殺到が大規模なのだ。
かつて来た時も、その混雑ぶりに幻滅したし、標高1,650mの毛無山(けなしやま)と言う山の名前も、私としてはずっと気になっていた(笑)。
なので、野沢温泉を私の「冬の居場所」に選ぶことはまずないだろう。
道の駅「野沢温泉」
道の駅「野沢温泉」は、上信越自動車道の豊田飯山ICから国道117号線を北東に23km、長野県北東部の野沢温泉村にある。
施設入口付近にあるのは道祖神。

道祖神(ドウソジン)とは、主に村の境界や道の分岐、峠などに祀られる神様だが、野沢温泉村では年に一度、村を挙げての道祖神祭りが開催される。

駐車場は、実はさほど広くない。スキーシーズンの終わりゆえ、空いているだけだろう。

トイレは雪国仕様。使わせていただけるだけでありがたい。




休憩環境としては、ここのスキーシーズンももう終わりという時期はいいが、スキーのトップシーズンはごった返すのだろうと思うと、もっと充実する必要を感じた。



道の駅の横には、千曲川が流れている。
この日は天気が最悪だったし、残雪も哀れで美しいものには見えなかったが、真冬、真夏、そして秋などは綺麗なのだろうなと思った。




多目的ホールがあって、家族連れのニーズを満たそうという意図は見える。


「野沢菜」発祥の地らしい道の駅
この道の駅は、かつて「村の駅 ねんりん」という名称で主に農作物を販売していた施設である。
物産館とレストランが入る建物を1つ新築し、2019年8月に道の駅としてオープンしている。


スキー、温泉、そして野沢菜。
これが、野沢温泉村の三種の神器。
今でこそ長野県の特産品の代表格になっているが、野沢菜はここ野沢温泉が発祥の地である。道の駅の物産館では10以上のメーカーの野沢菜が競うように販売されている。
「野沢菜おやき」「野沢菜漬け」「野沢菜キムチ」「野沢菜油炒め」「野沢菜民宿漬け」「野沢菜メンマ」 「野沢菜チャーハン」「野沢菜昆布」など野沢菜の加工品?も多数ある。
地産の米「野沢温泉物語(コシヒカリ)」は、ただでさえ米の値段が上がっている中、普通の米よりさらに高いが、相当美味しい米なのだろう。
お米と野沢菜はお代わり自由
道の駅には、「農家レストラン」がある。

使っているお米は野沢温泉村のご用達米だし、野沢菜漬けも付いていて、なんとお代わり自由だ。
質だけでなく、量を求める私は、これだけでもこのレストランを利用する値打ちがあると感じる。