夏から秋はワイルドな「大白山天然露天風呂」、冬から春は「しらみずの湯」へ。道の駅「飛騨白山」から(トイレ○仮眠○休憩○景観○食事○設備○立地○) 

東海北陸自動車道の白川郷ICから国道156号線を南に13km、 或いは東海北陸自動車道の荘川ICから国道158号線→国道156号線を通って北に22km、 岐阜県北西部の白川村に平瀬温泉郷と道の駅「飛騨白山」がある。

この平瀬温泉郷から県道白山公園線を約13km行った先の白山国立公園大白川園地には、野趣あふれすぎる天然露天風呂(かけ流し)がある。

ただし年中楽しめるわけではなく、ここの営業期間は例年6月中旬から10月下旬まで。夏と秋限定の露天風呂である。冬の積雪は半端なく、春でも根雪が溶け切らないから色んな意味で危険なのだ。

それだけでもワイルドだが、尚且つ、真夏の期間を除いて前後の期間の平日はなんと無人営業となる。入浴料金は500円と格安だが、BOXによる対応となるなど、ワイルドだけに利用者の良識が求められる施設である。

私は昨年6月末に一度入らせていただいたが、目の前に広がるエメラルドグリーンの白水湖を眺めながらの露天風呂は最高だった。

冬と春は大白川温泉「しらみずの湯」へ

では、冬から春にかけては、どこで楽しむか。

それは、ワイルドすぎる露天風呂から13キロにある平瀬温泉の「しらみずの湯」で決まりだ。

30m位歩いた先には道の駅「飛騨白川」があり、両方の施設を併用しながらの滞在は色んな意味で過不足なく快適だ。

開業は、温泉施設「しらみずの湯」の方がかなり早く、知名度も人気も高い。

歴史を感じさせないほど、浴槽や洗い場はじめ施設全体に清掃が徹底されていて、とても気持ちよく湯を楽しむことができる。

泉質は、アルカリ性単純温泉。 低張性温泉のため体への負担が少ないのが特徴で、名湯に多いと言われる泉質。長湯もしやすい。

浴槽の種類としては、内湯の大浴槽、檜風呂、ジェット風呂、露天風呂の4酒類。 檜風呂だけ湯温が少し高く、その他の浴槽はほぼ41℃に保たれている。

それにしても、この露天風呂の見晴らしはすごい。最低限の目隠しの高さがそんなに高くなくて、山全体が視界に入るのだ。

晩秋の時期の入浴はまだ体験していないが、目の前の雄大な山々の紅葉はさぞ素晴らしいものだろう。 入浴料700円なんて安いものだと思う。

ここは日帰り温泉だが、物産コーナーとレストランがある。

物産コーナーでは「白川どぶろく羊羹」「旨豚カレー」など白川村の特産品が買える。 30メートル先の道の駅の物産館とは品揃えが異なるので、 気に入ったものがあれば買う程度の気持ちで。

レストランは定食類、麺類が中心だがボリューム満点。道の駅の軽食堂は、どちらかという小腹を満たす軽食中心なので、こちらもお腹の空き具合で使い分けができる。

道の駅「飛騨白川」

道の駅の前を走る国道156号線(荘川-白川郷区間)は、かつては東海地区と世界遺産の白川郷を結ぶ唯一の道だった。しかし、2008年7月に東海北陸自動車道が開通。それからは交通量は激減し、居眠り注意を喚起したいほど、対向車も少ないのんびりドライブができる道となっている。

道中の景観は申し分ない。写真は4月の道中の景色だが、夏、秋、冬それぞれの景観は全く異なる。

この空いた国道156号線は、景観重視とコストカットのため極力高速道路を使わない私にとっては最高で、この道沿いを南に走れば、御母衣ダムの畔に咲く樹齢500年の荘川桜。北に走れば白川郷へも。

国道156号線を使えば無料だし信号が殆ど無いので、所要時間は高速利用とそんなに変わらない。浮いた高速代で温泉に浸かれるので、いいことしかない!

道の駅の駐車場は広い。
施設前、そして施設から離れた場所。好きなところに停めることができる。
当然、仮眠なとりやすい。もちろん春でもかなり寒いので、防寒対策は必要だ。

トイレは綺麗に清掃していただいており、気持ちよく使わせていただいた。

休憩環境としては、屋外は開放的で、屋内は寒さを凌いての休憩ができる。
無料で利用できる足湯はとてもありがたい。

コンパクトな物産館と魅力的な軽食

道の駅の施設は、物産館と軽食堂。

物産館はかなり小さめで、それでも「飛騨牛カレー」「飛騨牛ごはんだれ」「飛騨牛ポテトチップス」「朴葉みそ」「わさびなめ茸」「たまり漬け」「飛騨荘川きのこご飯」「しそ最中」「しらみずの湯入浴剤」など、地産の名産品は網羅されている。

軽食堂では、メインの蕎麦もいいが、ここならではの「すったて汁」は安いのでぜひ。「すったて」とは茹でた大豆を石臼で擂り潰したもので、それに味噌と醤油を加えて汁物にしたのが「すったて汁」である。 他にも「飛騨牛コロッケ」「飛騨牛ごはん」「みたらし団子」などがあって、小腹を満たすことができる。