CATEGORY

四葉のクローバーを探して

高野山金剛峯寺の桜は、私にとって特別な存在。血のつながっていない祖父が東寺中学で学び、そして私に注いてくれた愛の花を見る思いがする。

高野山は、標高800mの山上盆地に117の寺院が密集し、1200年以上信仰の歴史を秘めた山上の宗教都市。峻険な山嶺と深遠なる樹叢とが一体となった荘厳な景観を形成している。 ご存知真言密教の根本道場として空海が弘仁7年(816)に創建した「金剛峯寺」はその中心を成し、創建以来、現在まで連綿として継承されてきた特殊な伽藍配置を伝える山岳寺院だ。伽藍地区、奥院地区、大門地区、金剛三昧院地区、徳川家霊台地 […]

入浴料2,200円@箱根 V.S. 300円@松本。どちらが上、下じゃなく、どちらもプライスレスな「いい湯」。日帰り温泉数珠繋ぎの旅はサイコーだ!

私は、全国を車で旅しているが、「仮眠の数珠繋ぎ」で、宿泊料はかからない。道の駅は、ガッツリと車中泊するのはNGの場合も多いが、3時間程度の仮眠なら、道の駅の設置目的がドライバーの休憩にある以上、問題ない。67歳の私は、だいたい3時間毎にトイレで目が覚めるから、一つの道の駅での仮眠は3時間と決めている。 これは一日3時間しか寝ないと言うことではなく、一つの道の駅で3時間、そこから別の道の駅に移動して […]

人生の春が、43年の時を経て箱根でデジャヴ。私の人生はもう一度、この春から再生する?

いま季節は、一年に一度決まって訪れる春爛漫だ。 一方、人生の「春」というものは、人それぞれの人生、長さもその様相も皆それぞれ違うものだろう。 「ひな鳥は最初に見た大人の鳥を親だと思う」 これは、「刷り込み」と呼ばれる動物行動学の事象で、実際に確認されていてよく言われることであるが、人間にもこれと似たようなことが起こる。 もちろん赤ん坊の場合は目が見える頃には本当の親が面倒を見ていることが多いため、 […]

連載第4話 「親と塾に言われるままの素直さで地下鉄サリン実行の命令にも従った若者たち」  四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの> 

本日3月14日、参議院予算委員会で、共産党の吉良よし子氏が、大学の入学金と学費値上げについて懸命に質問していた。声を張り上げ一生懸命なのはいいのだが、大変勉強不足で、現在の入学金金額の高い安いなど、極めて表層的な事象に囚われた残念な時間だった。 この国の教育にとんでもなく金がかかるようになったのはなぜか、そこのところをもっと勉強しなければ話にならない。まさか吉良さん、あなたの共産党の大先輩・蜷川虎 […]

連載第3話 「あげまん(株)表現を手放したら運の月(尽き)?」 四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>  

3月12日午前10時、緊急役員会が始まった。何が話し合われるか、何も聞かなくても私にはわかっていた。 「代表」と呼ばれるこの会社の二代目ボンボン社長と、判で押したようなイエスマン役員8人と社外役員の私で構成される役員会は、いつも「代表」の独演会でしかなかった。会議は全て私が想像していた通り過ぎて終始笑いを堪えるのに必死だったが、代表は一言一句、私があらかじめ原稿を書いてそれを読ませたかのように、こ […]

連載第2話 「ブルシットジョブとの決別を決めた3.11」  四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>

2011年3月11日、京都リサーチパークのイベントホール。 私は、そこで開催されたクライアントのイベントに「義理でただ参加する」という、苦痛でしかないその日の「ブルシットジョブ」を午前中で終え、さっさと事務所に帰りたかった。 誰とも視線を合わさないようにしていたが、運悪くもっともクソどうでも良いブルシット役員Nに呼び止められた。「一緒に本社まで帰りましょうよ。」その会社の本社は、京都のオフィス街、 […]

連載第1話 「神戸からイカナゴの釘煮が消えた日」 四葉のクローバーを探して・第一章<ブルシットジョブと引き換えに失ったものと得たもの>

「あんたとこ、何キロ炊いたん?」 私が20年間住んだ神戸の垂水区では、これが3月の挨拶だった。この挨拶の、何キロというのは、家で炊く「イカナゴのくぎ煮」のキロ数のこと。この辺りでは、3月の初旬になると、各家庭で1年分の「保存食」として、イカナゴを炊くのだ。 「イカナゴのくぎ煮」とは、生のイカナゴの稚魚を醤油、砂糖、ショウガなどで甘辛く煮た佃煮で、瀬戸内海沿岸地域で古くから作られている郷土料理である […]