「雪の大谷」「黒部ダム」と、道の駅「KOKO黒部」とは、挟む山が高すぎて別物(トイレ◎仮眠△休憩◎景観○食事◎設備◎立地○) 

連日メディアは「大谷、大谷」と騒がしい。そこに大型連休入りして「雪の大谷」が加わって、さらに「大谷」が騒がしい。
北アルプス・立山を貫く観光路「立山黒部アルペンルート」の最高地点、標高約2,450メートルにある富山県室堂駅から徒歩5分にある大谷は、吹きだまりのため積雪が多く、今年は高さ16メートルだが20メートルを超える年もある。

この大谷を通る立山有料道路に積もった雪を除雪してできるのが、ご存じ「雪の壁」だ。
アルペンルートは4月15日に全線が開通。壁が連なる約500メートルの「雪の大谷」を歩くことができる「雪の大谷ウォーク」が、6月中旬まで楽しめる。

これまで何度も訪れている「立山黒部アルペンルート」と「黒部ダム」だが、最初に来たのは案外遅くて、社会人2年目の、いわゆる慰安旅行だった。小説と映画「黒部の太陽」で一定の予備知識はあったのだが、「雪の大谷」の壁の高さもさることながら、黒部ダムの見たこともなかった圧倒的スケールに驚愕し、よくぞこの巨大なものを造りたもうた先人の偉業に感動したことを覚えている。

雪の壁のメイキング

4月15日に開通したアルペンルートを通れるのは11月末まで。冬の間は閉鎖され、一面雪に覆われた静寂な銀世界となる。そして例年、4月中旬の開通に向けて、ルートの除雪作業は1月下旬から始まるというが、除雪作業は、まず「道を探す」ことからだという。

道の位置をGPSで探し、確認しながら、雪に埋もれた道をブルドーザーで少しずつ掘り進んでいき、1メートルぐらい掘り進んだら、そのたびに通常の除雪車の2倍近い吹き上げ能力を持ったアルペンルート専用のロータリー除雪車で、雪の壁を切り拓いていくのだとか。そりゃあ、3ヶ月ぐらいかかるだろう。

KOKOくろべは、アルペンルートから遠い

道の駅「KOKOくろべ」があるのは、北陸自動車道の黒部ICから県道53号線→国道8号線を通って西に6km、富山県の北東部だ。「黒部」と言っても広くて、「立山黒部アルペンルート」「黒部ダム」ははるか南。

この道の駅に、それらにアクセスする拠点としての機能を期待しないほうがいい。

それより、道の駅構内には2つの物販施設が入り、商品の数は県内トップクラス。 飲食コーナーも5つのテナントが入っていて、 屋内、屋外にキッズエリアもある。 更に道の駅のすぐ近くには温浴施設「湯屋フロバッカ」、宿泊施設「R9 The Yard黒部」、スーパーマーケット「PLANT黒部店」があるので、ここを目的に来ても十分に楽しめる。

人気の道の駅だが、駐車場は広い。施設近くはいっぱいでも、少し離れたところには問題なく駐車できるだろう。

トイレは、美しいと言うのもおかしいが、施設の中に複数箇所あって、どのトイレも本当に綺麗。使うのが勿体無いぐらいだ(笑)

休憩環境としても十分素敵だが、遊べる場所としても人気がある。

富山県全般の特産品がなんでも揃っている

道の駅の物販施設だが、施設の一番南側に土産品コーナー、一番北側に農作物直売コーナーが位置している。

土産品コーナーでは、黒部市や富山県の特産品を広く扱っている。なんでもあると言う感じで、見て回るのが本当に大変だ。

農作物直売コーナーでは、黒部米コシヒカリ、里芋、さつまいも、ネギをはじめ、多くの農作物が揃っている。

「黒部銘水味噌」、黒部のブランド豚肉「黒部銘水ポーク」など加工品の数も半端ない。

黒部の「食」を満喫

飲食施設は5つもある。

物産エリアにもっもと近い場所に店を構える「つばき食堂」では、主に麺類と丼物を提供している。

その横にはデカ盛りに拘る「ファミリーキッチンカモメ」。

大盛り無料の「極旨デミカツ丼」や2倍サイズの「鉄板ナポリタンダブル」など、大食漢御用達だ。

座敷席を挟んでその隣にある「麺処はなと」はラーメンに特化した店だ。

通路を挟んで反対側にあるのが「練り天屋」と「クレープ・ド・ココン」の2店舗。

「練り天屋」は「黒部ネギと紅生姜のふわ天」「半熟卵のふわ天」などが楽しめる。

「クレープ・ド・ココン」では黒部の米粉と富山県産小麦を使用した、14種類ものクレープクレープが食べられる。

いずれの店も、競争原理が働いてクオリティが高そう。どの店でも黒部ならではの「食」を満喫するすることができるだろう。