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仕事と人生の「関係」、生きることと死ぬことの「境界」

人間はなんで働くの?-10   父ちゃんのためならエンヤコラ

「ヨイトマケの唄」をご存じでしょうか。 この楽曲の作者・美輪明宏さんには、小学生時代の忘れられない記憶があったそうです。美輪さんは長崎県に生まれ、長崎市本石灰町の家から小学校に通うようになりました。 当時の名前は丸山臣吾だったので、以下、敬称略で「ゴロウ」と表記させていただきます。小学生低学年の頃、当時まだ「父兄会」という言い方でしたが、そこに着飾った服を着ている母親たちの中に一人、野良着にモンペ […]

人間はなんで働くの?-9  「メンツ」→「権力欲」の無限ループ

ロシアと同盟関係にあるベラルーシの大統領選挙で、中央選挙管理委員会は、現職のルカシェンコ大統領が得票率およそ87%で当選が決まったと発表しました。反対勢力を弾圧してきた強権的な統治が、なんと7期続くことになります。 しかし、いよいよ彼の末路は悲惨なことになることも確実になったと言えます。 なぜそう言えるのか。政治に起こることは企業にも起こると言われますが、政治の歴史が証明している権力者の末路はただ […]

人間はなんで働くの?-8  人に負けたくないからな、メンツってもんがあるだろ?

1億人近い党員がいる中国共産党。「ヒラ党員」から総書記までのピラミッド組織ですが、党員たちはそこをどんな風に上っていくのでしょうか。 中国共産党の出世の仕組みは、日本の会社の出世レースとよく似ています。違うのは規模だけ。どちらもリーダーは密室で決まり、部下は実績を上司にアピール。昇進には権力者とのコネがものを言い、時に派閥争いや権力闘争が繰り広げられるという点は全く同じです。 なぜ中国共産党の話を […]

人間はなんで働くの?-7  お金が大好きなのよ、のう越後屋

このセリフの後には、「お主も悪ようのう、ゲヘヘヘ」と続くわけですが、ハッキリ言って、お金が度を超えて大好きな人には「ワル」が多いですね。 中小零細企業の「お金目的」による消費者への裏切り行為は、これはもう無数に近いです。 私が直接被害を被ったケースで忘れられないのは、交雑種の牛肉約100キロを「和牛」と虚偽表示して「焼肉六甲」元町店などの焼き肉店に卸したとして、食肉卸会社「神戸サカヱ屋」(現・神戸 […]

人間はなんで働くの?-6  お金がなにより大好きなもんで、へっへっへっ

この人は巨大企業グループの総帥だが、企業経営者、とりわけ中小企業のオーナー社長に多く見られるこの目的意識は、彼らに「金が大好き、手段選ばず富にまっしぐらと」いった表現がピッタリな人物が多いため、私はこれを「Wealth Work=ウェルス(富)ワーク」と呼んでいます。 このWealth Workという働き方、というか仕事の目的には、一つ、際立った特徴があります。それは、その人自身がこの目的で突っ走 […]

人間はなんで働くの?-5 洗脳されたら24時間戦っちゃうのよ

前回の記事では、LIke workという、自分の好きなことを仕事にできるケースを紹介し、それをいいことに無茶苦茶な経営をする人たちの実例を挙げました。 ただ、好きなことを仕事にしたいと多くの学生たちが考えていることなのに、それがうまくいかないのには社会に送り出す教育機関の問題も指摘する必要があります。 例えば専門学校は、高校生に人気があるジャンルな、就職先のあるなしに関係なくコースを新設して、何も […]

人間はなんで働くの?-4 好きなことを続けたいから

好きなことを仕事にしている人、私はこれを「Like Worker(ライクワーカー)」と呼んで、彼らがしている仕事を「Like Work(ライクワーク)」と定義しています。 この目的意識で働いている人の印象を一言で申し上げると、「笑顔」ですかね。 私の手元の2,000人のサンプルの、2割に当たるおよそ400人がLike Workerです。私自身は、本当は「ギター」でLike Workerになりたかっ […]

人間はなんで働くの?-3 メシを食うために働くんや 

私の元にある2,000のサンプルの中で、「貧困」「困窮」の中にあって、メシを食うのが大変という状況にあった経験がある人はおよそ600人もいます。程度の差はあるでしょうし、過去の体験を含めた数字ではありますすが、なんとサンプル全体の3割を占めています。私も学生時代は貧困の中にありました。本当のピンチの時に助けてくださったのが、写真の井上さんでした。 世界比較に使われる「相対的貧困率は、日本の場合およ […]

人間はなんで働くの?-2  幸せになるために働く、そうに決まっている

人は、誰もが、それぞれの幸せ観によって幸せのゴールを描き、そのために働くのです。このことがわかったのですが、残念ながら、私は「幸せ」というものを定義する力量、能力、知見を持ち合わせておりません。 受け売りの知識で言えば、幸せのメカニズムとしては、脳内でドーパミン、セロトニン、オキシトシンなどの幸福物質が十分に分泌されている状態が幸せであると言われていること。 そして、幸せになる方法としては、「良好 […]

人間はなんで働くの?-1 「仕事」をする「目的」は何か

いきなりですが、仕事をなさっている方に質問です。 「あなたは、いったい何を目的として働いているのですか?」 あるいは現役を退いた方など現在は仕事しておられない方には「あなたは、いったい何を目的として働いてきましたか?」という問いにはなりますが。 この質問に「正答」はありません。 ただ、あなたの中には必ず「答え」があるはずで、おそらく下記の14分類の中の一つ、もしくは幾つかに、きっと当てはまっている […]

めっぽう喧嘩が強く、糖尿病とも最期までどつき合って逝った「たっちゃん」

私のようなお調子者の人間を、大阪では「いちびり」と言います。この言葉は、元をただせば語源は「市振る」で、商売が栄える様子を言っていました。小中同級生のたっちゃん(本名:永井達也は、明石では知らぬものはない「永楽堂」の社長として会社を「市振る」大活況へと導きました。そういう意味では、たっちゃんも、めちゃくちゃいちびりだったのです(笑) たっちゃんは、2020年4月、62歳で亡くなりました。彼との思い […]

ジョンもジョージもブーヤンもたっちゃんもニシキ屋楽器店もエレッセも、みんな死んだ。

私がこの世に生まれて、初めて「レコード盤」なるものを購入したのは、明石駅前交差点角の「ニシキヤ楽器店」でした。 当時はどこで買っても同じ値段でしか買えない「再販制度」というものを全く知らず、明石ステーション内のレコード屋とこの「ニシキヤ」を何度も何度も往復し、値段を見比べて(笑)、値段が同じなのは当たり前なのに、今度は目をサラのようにして、ちょっとでも綺麗な状態でビニールに入った方を買っていました […]

一丁23円の豆腐を売っていた大蔵市場の豆腐屋さんと、死んだドンキーが言いたかったこと

60年前、まだ小学校3年生の秋。私は「大蔵市場」の近所、歩いて1分、同じ大蔵中町にある借家に引っ越してきました。この大蔵市場には、学校から帰ると毎日のように「豆腐」を買いに行かされていたので、当時の市場の様子は、はっきり覚えています。 もちろん豆腐の値段も。その豆腐屋さんで、豆腐一丁は23円でした。記憶に間違いはありません、これが昭和40年(1965)の豆腐の値段だったのです。 ちなみに私は今も明 […]

たとえば京都発、ベイルート着。〜学生たちそれぞれの片道切符〜

俺は、見ての通り、犬である。 生年月日や命日は、人間のように正確に記録されてはいないが、 どうやら1967年の梅雨の頃には生まれていたようだ。 名前は「タケシ」。生まれてからずいぶん後、5歳になってから名付けられた。 今から話す物語は、1967年6月に犬として生まれ、 犬としてはかなり長生きした俺が見聞きしてきたことだ。 舞台は、学生運動が燃え盛った時代の京都である。だから、俺が接してきた人間、つ […]