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ノンフィクション「学生たちの片道切符」

たとえば京都発、ベイルート着。〜学生たちそれぞれの片道切符〜 第三話「60年安保」

60年安保の英雄、唐牛健太郎 60年安保は、俺が生まれる7年も前、犬にしてみれば下手すれば一生分も前のことだ。 主人、奥平剛士にとっても中学生の頃に起こったことで、この60年安保闘争は、戦争の記憶がまだ生々しかった時代、学生をはじめとする若者に大人も加わって、国会を取り囲むまでに至った国民運動である。 この安保闘争に参加したのは、日本社会党、日本共産党などの左翼政党、日本労働組合総評議会(総評)な […]

たとえば京都発、ベイルート着。〜学生たちそれぞれの片道切符〜 第二話「差別の都」

部落差別発祥の地、京都 俺が生まれたのは京都。 この街は、そもそもこの国に、東九条のような「特殊部落」というものが現れ、それによる差別が始まった、かつての「都」らしい。 そして、それが始まったのは、摂関家全盛の時代、つまり11世紀前半に全盛期を迎えた藤原家が仕切っていた頃の京都であとのこと。 京都というところは、部落差別の源泉、醜悪極まりない部落差別の原型が生まれた忌まわしい場所だ。そう、京都とは […]

たとえば京都発、ベイルート着。〜学生たちそれぞれの片道切符〜 第一話「京都大学1967」

俺は、見ての通り、犬である。 生年月日や命日は、人間のように正確に記録されてはいないが、 どうやら1967年の梅雨の頃には生まれていたようだ。 名前は「タケシ」。生まれてからずいぶん後、5歳になってから名付けられた。 今から話す物語は、1967年6月に犬として生まれ、 犬としてはかなり長生きした俺が見聞きしてきたことだ。 舞台は、学生運動が燃え盛った時代の京都である。だから、俺が接してきた人間、つ […]