
私もかつてそうでしたが、落ちているどんぐりを見つけては、その木を無邪気に「ドングリの木だ」などと言っていました。しかし「ドングリ」とは、実の形状を表しているに過ぎず ドングリという名前の木はありません。

たとえば、これは「コナラ」の木です。
ドングリがなるのはブナ科の樹木で、ブナ科はさらにブナ属、コナラ属、シイノキ属、マテバシイ属、クリ属に分かれます。落葉樹だろうと決めつけていましたが、常緑樹もあるということで、これは驚きです。
道の駅「豊平どんぐり村」の名前の由来は、標高640メートルの緩やかな谷間に、これらブナ科の樹木やイヌシデの変種などが群生しているからだと言います。中国自動車道の広島北ICから県道40号線を北に15キロほど走ればこの道の駅に着いてしまうのですが、木々を楽しむには、敢えて(笑)周囲の狭くて葛折の山道から向かうのがオススメ?です。



ほぼ1車線の車幅は、対向車はほぼないとはいえ運転は気を使うし、正直かなり怖いです。引き換えに道中の景色は断然素晴らしいのです。
たくさんの人が訪れる「どんぐり村」のある町
道の駅「豊平どんぐり村」がある旧豊平町(現山県郡北広島町)は、市町村合併の2004年当時で人口約4,400人の小さな町。 広島県の町制を敷くための人口要件は4千人なので、ここは「限りなく村に近い町」。「どんぐり村」と名乗りたいのもわかる。駅周辺は、山に囲まれたとても長閑な環境だ。


トイレ休憩だけでは勿体無い?










道の駅「豊平どんぐり村」には、魅力的な施設がたくさんある。






上は、駐車場のすぐ横にあって、たくさんの植物が販売されているハウス。下は「どんぐり絵画館」(現在休館中)。

宿泊施設「どんぐり荘」もある。
どんぐり荘内には立ち寄り湯も可能な温泉も
泉質は単純弱放射性冷鉱泉。一般的にはラドン温泉と呼ばれる泉質の温泉が、「どんぐり荘」の中にあり、宿泊客でなくても「立ち寄り湯」として利用できる。41度と43度の2種類の浴槽があるので、好みの温度の浴槽を選べるし、ミストサウナもある。露天風呂はないが、大きな窓があるので、稜線が柔らかい山肌をゆっくり眺めながら好みの温度の浴槽にゆっくり浸かれば、運転疲れも吹っ飛ぶだろう。
また、隣接の豊平総合運動公園には、各種の球技ごとにコートやトレーニングルームがあり、 野球場もある。ここでは広島カープの2軍戦も年に数回行われている。


物産館では豊平の米と蕎麦が人気
特産品販売は農作物直売所の一角にある「ふるさと館」、 及び、宿泊施設「どんぐり荘」のロビーの2ヵ所で行われている。






豊平の米。そして、それを使った商品が人気だ。


豊平米コシヒカリ、豊平米ヒトメボレを始めとして、 豊平米を使った総菜の「いなか寿し」「稲荷ずし」「もぐり寿し(ちらし寿司)」などが販売されている。 漬物も多く販売されていて、大根、きゅうり、みょうが等、多くの野菜が漬け込まれた「たまり漬」や「高菜漬け」は特に美味しそう。

豊平の米を使った「まっちゃんの平餅」。




「豊平そば」は、道の駅の駅のそば打ち道場で製造され直送されてくる「打ちたてのそば」。そば焼酎「豊平」も本駅ならではの商品だ。「芸北りんごジュース」「たまごかけ醤油」なども私的に特に気になる商品だ。
「食」の施設も多彩


「食」の施設は3つある。 むすび・うどんの店「むさし」、どんぐり荘内にあるレストラン「龍頭の里」、 そして、そば打ち道場内にあるそば処だ。どんぐり荘内のレストラン「龍頭の里」は、多彩なメニューが売り。 名物の豊平そばから「豆腐御膳」、 野菜がたっぷり入った煮込みそば「野多味そば」、ジビエ料理の「イノシシ丼セット」まで幅広い。

むすび・うどんの店「むさし」は広島県民にはお馴染み。 それもそのはず店舗展開は、広島県内のみの完全ドミナント戦略。広島県民の支持を得ているので、味は間違いないだろう。
そば道場内のそば処に行ったら「豊平そば」で決まり。 「もりそば」「かけそば」で、そばの味を堪能するもよし、「彩りちらしそば」「北広島大根そば」などで変化をつけるもよしである。