
備前市蕃山ICから岡山市君津ICまで瀬戸内海沿いを繋ぐ全長32kmの岡山ブルーライン。 私はまだ世が明ける前に東方面からこの道の入り口である備前市の蕃山ICに入り、瀬戸内市にある道の駅「一本松展望園」を目指していたところ、すぐに現れたのが写真の景色です。
この景色が見えたのは片上地区。備前市側から岡山ブルーラインを走行していくと、片上大橋があり、ここを渡ると瀬戸内市です。その片上大橋を渡ろうとして突然広がったのが、片山湾のこの景色でした。すわ、ハロン湾か。かつてベトナムで見た絶景とダブりました。夜明け前の鉄紺色の世界に点在する漆黒(に見える)カキ筏。夜明け前の朱色の空と鉄紺色の海、そして曽島、鴻島の漆黒の島並みとカキ筏の絶妙の色彩美をしばし堪能したのでした(一本松展望園からの朝日を目的にしていたので長居はしませんでした)。
ただ、景色を見るためにこの橋の上で急に車を止めるのは危険です。この橋を通過する車はかなりスピードを出しています。橋の前後にそれぞれ普通車が数台駐車できる場所があるので、景色を楽しむ際は安全確保のためそこを利用するようにしましょう。
さて 目指す道の駅「一本松展望園」があるのは、岡山県南東部の旧邑久町(現瀬戸内市邑久町)。この橋を渡って瀬戸内市に入り、岡山ブルーラインのちょうど中間点あたりでしょうか、おそらく唯一?存在する信号があるのでこれが良い目印になるのですが、私のように西に向かっている場合はそこを左折(東に向かっている場合は右折)して、あとは100mほど進めば道の駅「一本松展望園」に到着します。

ここから眺める瀬戸内海の光景は、ブルーライン沿線に点在する展望スポットのなかでも随一であるといわれていますが、本当でした。






陽が高くなると島自体に表情が現れて
運転中にかなり眠気がきていたので、朝日を見た後、駐車場に戻ってしばし仮眠。






仮眠前に利用したトイレは小さいものだったが、今度は下の大きい方のトイレに行って用を足し、洗顔してスッキリしてから、再度ゆっくり瀬戸内の景色を鑑賞することに。



子どもが小さい頃に連れてきたら喜んだろうな
一本松展望園の魅力は、その眺望のよさにだけではないようだ。敷地内にはミニ鉄道公園が設けられており、公園内をぐるりととりかこむようにして敷設された1周250メートルのレールの上を実際にミニ列車が走行していて、そのミニ列車に乗車することも可能である。


途中にはトンネルあり、踏み切りありで楽しそう。子育ては終わってしまったが、20年前にここに連れてきて乗せてやったら、喜んだだろうな。

ちなみに踏み切りはかつて岡山市の大元駅と岡山港駅とを結んでいた岡山臨海鉄道(1984年に廃線)で実際に使われていたものだとか。
近隣鉄道のレールが展示されていて大人の鉄道ファンも楽しめる
ミニ鉄道公園には、新幹線のほか、岡山県内を走る吉備線・宇野線・赤穂線・山陽本線のレールや枕木の実物が展示されている。それぞれを見比べると、吉備線の30㎏レール、赤穂線の40㎏Nレール、宇野線の50㎏Nレール、新幹線・山陽本線の60㎏レールといったようにレールのタイプが異なっていて興味を引く。ほかにも路盤に砕石や砂利を敷き詰め、枕木で支えるバラスト構造用の線路やコンクリートの路盤の上にさらにコンクリート製の板を設置したスラブ軌道用の線路などがあり、一口に線路といってもいろいろあることを再確認。
物産館には「きびだんご」はじめ岡山銘菓がずらり



道の駅「一本松展望園」の物産館、一本松直売所で目につくのはやはり岡山県内の銘菓類。 伝統銘菓の「調布」は求肥を薄皮カステラ生地で包んだ和菓子。 「山柿庵(さんしあん)」は干し柿の種とヘタを取り除いて固めたデザート菓子。純米煎餅の「備前焼」、岡山の名店・中山昇陽堂の「あんきび」、そして忘れちゃいけない岡山といえばの「きびだんご」だ。海苔が大好きな私は、瀬戸内海の海苔を用いた「のり天」で決まり。

総菜コーナーも充実しており、特に岡山の郷土料理として有名な「ばらずし」は イカ、エビ、錦糸卵、蓮根、椎茸など11種類もの具が入ってワンコインでお釣りがくる。これはいい。
レストランでは「ホルモンうどん」が人気

生パスタののぼりがやたら目立つが、道の駅「一本松展望園」のレストランでは定食、丼物、カレー、うどん、ラーメンなどポピュラーなメニューが50種類ほども揃っているだろうか。中でも丼ものは「玉子丼」「親子丼」といった定番からちょっと贅沢な「あなご重」まで、10種類もある。 岡山B級グルメを代表する「ホルモンうどん」もちゃんとあって、熱々の鉄板に盛られた状態で提供してくれる。

