湯あたりで「ぐったり」するまで「くったり温泉」で「ゆったり」。道の駅「しかおい」から(トイレ◎仮眠◎休憩◎景観○食事△設備△立地○) 

人気の温泉のあるある「芋の子を洗うような混雑」は、私の場合は温泉に行く目的「湯っくり」の真逆を行ってしまう。

そんな思いは御免被りたいということで、私は平日など誰もいないようなマイナーな温泉を探して、「湯っくり」を楽しんでいる。

東大雪を望む地に湧く天然温泉が自慢の「くったり温泉」もそんなマイナー極まる温泉の一つだ。この温泉、十勝川の上流部にあるくったり湖畔に佇む隠れ家的なリゾートホテル「レイクイン」などは利用客が少なすぎて、そしてコロナに見舞われてしばらく休業を余儀なくされていた。
だから、当たり前だが誰も来ないのは困る、そのギリギリのところで空いているのが、勝手ながら最高なのだ。

日帰り入浴にも対応してくれる「レイクイン」は、くったり湖を望む露天風呂(冒頭写真)や内湯をはじめ、男湯・女湯ともにフィンランド式サウナも完備している。

セルフロウリュを堪能し、水風呂に浸かったあとは、体温と同じくらいの温度の「不感の湯」に入るという新たな“ととのい”の境地を、このホテルはすすめてくれる。

くったり湖を眺めながらのアウトドアサウナ

ここで勧めてくれるオリジナル提案は、8名までが利用できる貸切のアウトドアサウナ。

サウナで汗をかいたら、水風呂代わりに、なんとくったり湖で体を冷やすという。写真のように冬には凍ったくったり湖に穴を開けてそこに浸かる、“アヴァント”を体験できるイベントもあるようだが、心筋梗塞の恐怖を知る私などは遠慮するのが賢明だ(笑)。

曜日で異なる日帰り入浴時間

土日の温泉営業時間は、通常よりも2時間早い12時スタート。平日なら14時スタート。朝風呂は5:00〜9:00に利用できる。

新得町民以外の一般客は900円と、ちょっと高めだが、湯辺りで「ぐったり」するまで「湯ったり」できるので、「くったり温泉」は安いものだ。くったり湯の泉質はアルカリ低張性低温泉。ごく普通の、さらさらとした肌にやさしい泉質である。

春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪。四季によって表情を変えるくったり湖の景観を愉しめる露天風呂は市街地から遠く離れていて、大雪山連峰のひとつ、トムラウシ山(2,141m)の玄関口に位置するだけに夜は星空が綺麗。大自然と触れ合いながらの露天風呂は最高だ。

旅の疲れを癒せる天然温泉

広々とした内湯には大浴槽のほか、ジャグジーや寝湯も設置されている。ちなみにバスタオルのレンタル(有料)やアメニティ、鍵付きロッカーが用意されているので、手ぶらで行ってもOKだ。

サウナ付きの非日常的プライベートヴィラ

ヴィラは北欧風に造られ、ロウリュができるストーブが備わるプライベートサウナが付いている。

ウッドデッキで愉しめるバーベキューやたき火セットも用意されていて、大自然のなかで贅沢な時間を過ごすことができる。

キャンプサイトで宿泊も

「くったり温泉レイクイン」の敷地内には、2021年4月29日から営業開始した「くったり温泉レイクインキャンプ場」がある。

温泉敷地内に新設されたキャンプ場は北海道でも複数あるが、こちらのキャンプサイトは、炊事場と電源サイトが完備。北海道の湖畔にあるキャンプ場の多くは冬季は休業しているが、ここでは湖畔の冬キャンプを楽しむことができる。

ホテル側には日帰り入浴やホテル宿泊者専用駐車場がるが、キャンプサイトへのチェックイン手続きのためにはこのホテル側駐車場に一旦駐車し、チェックイン後キャンプ場専用の駐車場へ車を移動させる。キャンプ場専用の駐車スペースは、12台ほどのスペースがある。

最寄りの道の駅「しかおい」から

「しかおい」国道を利用する様々な人々に、花で飾った町並みのフラワーロードが迎え入れてくれる。

駐車場は広い。ここが満車になることなんてあるのだろうか。

トイレもしっかりしたもの。清掃もしっかりしていただいて、ありがたい。

休憩環境としては最高。天気が悪くても気持ちがいい。
道の駅の建物もとても素朴。個人的にはこういう素朴な道の駅が大好きだ。

休憩時には、隣接する神田日勝記念美術館での芸術鑑賞もいいかもしれない。
人と花、そして文化が交流し、とても素朴で落ち着ける。また立ち寄りたい道の駅だ。