久美浜湾半周からの城崎温泉へ、道の駅「くみはまSANKAIKAN」から!!(トイレ◎仮眠○休憩◎景観△食事◎設備◎立地○)

「久美浜湾」は砂州を挟んで日本海と隔てられた、周囲28㎞の潟湖(ラグーン)です。周辺には、甲山や久美浜湾、小天橋、丹後砂丘など、日本海の形成~現在までの地球の動きを記録した様々な地形・地質とそれらが織りなす美しい風景が広がっています。

人々は,これらの多様な地形・地質をうまく利用して暮らしています。例えば,砂丘地ではメロンやスイカ、サツマイモなどの栽培が、海岸段丘の上や丘陵地では梨や桃などの果樹栽培が、川沿いや河口部の低湿地では稲作が行われるなど、多様な地形・地質を生かした農林水産業が行われています。

そして、なんといってもカキの養殖。小天橋砂州の形成によって日本海と隔てられた内湾は冬に荒れる日本海の荒波の侵入を防いでいて比較的に穏やかな潟湖(ラグーン)である久美浜湾では、イカダによるカキの養殖が盛んです。湾はプランクトンが豊富であるためカキの養殖に適しており、肉厚でプリプリの「久美浜かき」が名物となっています。湾にカキ棚の並ぶ風景は、京都府の文化的景観に選ばれています。

今回私は、この久美浜湾の東岸に位置する道の駅「くみはまSANKAIKAN」を起点に、久美浜湾の南部を半周したあと、城崎温泉の外湯巡りに向かいました。

道の駅「くみはまSANKAIKAN」で仮眠

道の駅 「くみはまSANKAIKAN」は、京都府北西部にある久美浜湾の東側に位置し、隣接する兵庫県と丹後地域を結ぶ国道178号に面している。

着いたのはまだ夜明け前。3時間ぐらい仮眠してから出かけるつもりなので、ちょうど良い時間の到着だ。

まずは、トイレ。綺麗にしていただいているので、感謝しながら、一滴たりともこぼさないようにw

仮眠後、出発前にはこちらも利用させていただこうと思う。

しっかり手を洗い、顔もゴシゴシ。ありがとうございます。

なんか、仮眠というより車中泊の人たちがいるようなので、この辺は避けて、奥の誰もいない場所に車を止め直す。

早速仮眠を始めたが、国道178号線も夜明け前はまだ交通量も少ないようで、3時間、ガッツリ眠ることができた。駐車スペースは街灯によって概ね明るいのだが、睡眠の支障になるような明るさでもなく、仮眠環境としては快適だった。

朝のコーヒーを飲みに施設へ

久美浜町は、山と久美浜湾とに挟まれている。つまり山の幸と海の幸を同時に味わうことができる。 駅名の「SANKAIKAN」はなぜか横文字になっているが、語源は「山海館」。 山と海の幸を購入したり、味わったりすることができる道の駅ということである。

駅施設

少し小高いところにあるので、暗いうちに着いた時には気づかなかったが、久美浜湾が見下ろせる。

久美浜湾

山の幸は丹後のフルーツが中心で、海の幸は日本海の海産物(カレイやハタハタ、スルメイカの一夜干しなど)が人気らしい。

木工製品

駅施設は直売所(物産館)と軽食堂から成るシンプルな構成だ。

軽食堂

レストランではモーニングサービスがあるのだが、なんと午前9時から(遅いよ!)。
自販機のコーヒーを買って、道の駅「くみはまSANKAIKAN」を後にした。
国道178号線を走ってしまうと、せっかくの久美浜湾半周が湾の美観を見ずに終わってしまうので、湾沿いを走る道を選択。久美浜湾は周囲28キロなので、湾沿いをくねくね走ってもさほど時間はかからない。

まず、かぶと山展望台から久美浜湾を一望

海抜191.7m、武士がかぶった兜に似ていることからその名が付いたという兜山展望台。登山口から歩いて約20分かかるが、ここは行っとかなくては。

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久美浜湾に付き出した岬が大明神岬。約2000年前、ここに大和政権と肩を並べるほどの大きな丹後王国があって、その王だった丹波道主命(たにわのみちぬしのみこと)のお墓がある場所だそうな。

遠くに見えるのが、内海と外海とを隔てている砂州。天橋立に似ていることからその名を小天橋といい、およそ8キロのロングビーチとなっている。

車に戻ってまた湾沿いの道を走っていると、たくさんのカヌーが。

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久美浜は30年前くらいからカヌーが盛んになり、久美浜湾の中にカヌーの競技場もあって、今やかなりメジャーなスポーツになっているらしい。

如意寺で道が分かれる。日本海側に進路をとって小天橋を観るか、元々ここまでの半周で城崎に向かうか少々迷ったが、まだ朝飯を食べていないので、出石そばなどにありつきたいという食い意地が勝って、城崎方面へと向かう県道11号線に入ってしまった(結局しばらく出石そばの美味しそうな店には遭遇できずコンビニでのわびしい食事となったのだが)。

城崎温泉の外湯めぐり

城崎温泉には、『まち全体が⼀つの⼤きな宿』という考え方が根付いている。
まず「駅は⽞関」その先の「道は廊下」「宿は客室」「お⼟産屋が売店」「飲⾷店が⾷堂」。そして「外湯は⼤浴場」。
そこには、自分のお店や旅館に来られたお客様だけでなく、すべてのお客様をまち全体で大切にお迎えしよう、という想いが込められているのだと。

前回は、社会人時代の後輩・高宮さんと再会し、彼が経営する「山本屋」さんにお世話になったのだが、今回は一泊できない事情があって、外湯めぐりを選択した次第だ。

大谿川と石造りの太鼓橋が見えてきた。「志賀直哉」も愛したという、柳並木が美しい大谿川の風情と情緒で、いきなり城崎温泉ならではの世界に惹き込まれる。
志賀直哉も城崎温泉を何度も訪れているが、それは、柳並木はもちろん春の桜・冬の雪景色と四季折々で違った風情を楽しめるからだろう。私が前回訪れたのは春、今回は秋だ。

徒歩20分圏内に特色の異なる外湯

城崎温泉の外湯の両端に位置する「地蔵湯」から「鴻の湯」までは歩いて15分。外湯は近接しており、湯冷めすることなく歩いてはしごできる距離である。
特筆すべきは、これら温泉は源泉が発見された時期も趣も特色も異なるということだ。これだけ近接した場所に趣向の違う大浴場があるというのは、少なくとも私の知る限りここ城崎温泉だけである。

今回は帰宅せねばならない時間が動かせず、やむなく早々に城崎温泉を後にした。