「由良川」を下流から上流へ。道の駅「舞鶴とれとれセンター」からGo!(トイレ○仮眠△休憩△景観△食事◎設備◎立地○)

由良川は、その源を京都・滋賀・福井の府県境「三国岳」に発します。北桑田の山間部、そして美山を流れ下りて、高屋川や上林川等を合わせて綾部を貫流。さらに福知山に出て土師川を合わせ、北流して舞鶴市および宮津市において日本海に注ぐ、幹川流路延長146km、流域面積1880km2の一級河川です。(写真は、由良川中流域と上流域の特徴を合わせ持つ大野ダム)

流域は京都府と兵庫県にまたがり、丹波・丹後両地方における社会・経済の基盤をなすとともに、豊かな水と美しい自然に恵まれ、古くから人々の生活・文化を育んできたまさにその源でした。由良川水系は、地域の治水・利水・環境面の全てにおいて、極めて大きな意義を有してきたのです。

そんな由良川に棲む魚は、アユ、サケ、イトヨなど日本海と行き来する「降海型」の魚たちです。『サケの遡上する南限の大河』として広く知られている由良川は、天然アユが遡上する100名川(財団法人日本釣振興会選定)の1つにも数えられています。

下流域を代表する景観「由良川橋梁」

由良川橋梁(由良川鉄橋)

写真撮影スポット、インスタスポットとして有名なのが、由良川橋梁だ。
京都丹後鉄道のかわいい車両と真っ青な日本海とのコントラストが美しく、天気の良い日はベストスポットに写真愛好家たちが集う。

由良川|下流

山裾の間を流れる下流部では、勾配は中流部に比べて緩く穏やかであり、堤防も後で見た中流域に比べるとかなり少ない。下流の由良川は、周辺の田園と一体となって美しい景観をつくりだしていた。

由良川|下流その3

「丹波霧」がしばしば発生する中流域

由良川|中流

中流域の由良川は、ほぼ山地を縫うようにして流れている。上流の豊かな緑に恵まれて清らかなまま福知山盆地に流れてくる中流部は、下流部に比べると川幅が狭まり、勾配もやや強くなっている印象。瀬・淵なども見られ、多様な魚類の生息域となっている。この後見る上流域はもちろんだろうが、この中流域も概ね「自然河川」としての面もちを色濃く残しているように思った。

由良川と丹波山地は、何十万年という長い年月をかけて形成される間に、山の形も川筋もたびたび変わってきたという。川筋の変化をもたらしてきたという根拠の一つは、流域の分水界のうち、平坦地の分水界が6ヶ所もあるということだ。

由良川の中流域最大の特徴は、なんといっても綾部・福知山の市街地を流れていることだろう。由良川から蒸発する水分は、市街地が盆地地形のために風が穏やかなことなどもあって、流域に霧をよく発生させる。これが有名な『丹波霧』である。

そして、上流部へ。

最上流域にはオオサンショウウオも生息

上流域に向かうに従って、勾配が急で渓谷や河岸段丘の発達が見られる。川に沿ってどんどん東に走ると、美山の手前の大野ダムあたりからは周辺の山々に溶け込んだ山間部特有の景観に変わってきた。さらに上流では、川は釣りやカヌーによる渓流下りの場があった。そして、源流の三国岳に遡っていくと支川等の渓流が頻出し、そこにはオオサンショウウオの生息が確認されているという。

由良川|上流

そして、ついに三国岳へ。三国岳の西に位置する杉尾峠が、由良川の源である。

由良川源頭から下流を眺める

由良川流域最上流ではその三国岳(959.0m)を最高峰に頂いて、幾多の尾根が連なる。流域の外周で名前をもつ山を数えれば60以上もあって、代表的な山だけでも下流右岸にも三岳山(839.2m)や大江山(832.5m)など、中流では親不知(604.6m)や鬼ケ城(544m)など、上流ではその中心部にある長老ケ岳(916.9m)などの間を縫いつつ、ほぼまる1日かかっておよそ140kmを走ってきたが、ようやく三国岳にたどり着いた。この間、車内ではBGMは大好きな美空ひばりさんの「川の流れのように」のヘビーローテーション。繰り返し歌っているうちに、まさに歌詞の通りの景色に遭遇するたび何度も感極まった道のりであった。

「知らず知らず歩いてきた 細く長いこの道 振り返れば遥か遠く ふるさとが見える でこぼこ道や 曲がりくねった道 地図さえない それもまた人生 ああ 川の流れのように ゆるやかに いくつも 時代は過ぎて ああ 川の流れのように とめどなく 空が黄昏(たそがれ)に 染まるだけ

「生きることは旅すること 終わりのないこの道 愛する人そばに連れて 夢探しながら 雨に降られて ぬかるんだ道でも いつかはまた 晴れる日が来るから ああ 川の流れのように おだやかに この身を まかせていたい ああ 川の流れのように 移りゆく 季節 雪どけを待ちながら ああ 川の流れのように おだやかに この身を まかせていたい ああ 川の流れのように いつまでも 青いせせらぎを 聞きながら」

由良川の源流への出発点は道の駅「舞鶴とれとれセンター」

秋がなかなか来ず、来たと思ったらすぐ冬の寒さがやってきた2024年の短い秋。まだ暑さが残る10月に、由良川は涼しいし特に上流はいいよと聞いた私は、由良川の下流から上流へと遡っていくと必ず秋に出会えるのではないかと思いついた。その起点として選んだ道の駅が、「舞鶴とれとれセンター」だ。

由良川下流域は西側が宮津市、東側が舞鶴市。舞鶴若狭道の舞鶴西ICから国道27号線を北に5キロ走り、さらに国道175号線に入って西に1キロ走ると、 舞鶴西港のすぐ近くに道の駅「舞鶴港とれとれセンター」がある。 丸一日かかる由良川遡上の旅の前に、まずはいい腹ごしらえができるのではと思っての選択だ。

カニなんか、手頃な値段ならと思ってちょい覗くと、目玉が飛び出した。た、たっか〜〜い。この日は、まだズワイガニ漁が解禁される前のはず。要するに去年売れ残ったカニを売っているのだが、高くて私なんぞには手も足も、もとい手もハサミも出たもんじゃない。

日本海側最大級の海鮮市場

到着するや否や驚いたことが2つ。それは施設の大きさ、そして人の多さだ。駐車場も、こんな広い駐車場はなかなか見たことがない。

駐車場も、これなら間違いなく日本海側最大級だろう。いったいどこに止めようかと迷ってしまう。

人に関しては、私が訪れた平日でもそこそこ多いわけだから週末などはさぞごった返すのだろう。外国人客も多く、英語、中国語、韓国語が飛び交っている。 人混みが大の苦手な私、週末には絶対来たくない。もちろんそれは多くの人を魅了する道の駅であることの証なのではあるが。

人がいない時を見計らって(人が写らないように)写真を撮るのが大変だ。

休憩スペースもトイレも多数、以上。

車を降りてちょっと休憩できるスペースもたくさんあるのだが、とにかくトイレとの距離がある。車を停める場所によっては、トイレを見つけてたどり着くにも一苦労あるかもしれない。とにかくでかい道の駅なので、施設内を含めていくつもトイレはあるので、どこにいてもキョロキョロしていればトイレは見つかるが。

施設に関しては水産物直売所が4つ、水産物加工品販売所(干物、蒲鉾などを販売)が2つ、海鮮食堂、寿司店、 物産館があり、しかもそれぞれがでかい。日本海側の海鮮市場最大級の呼び声も頷けるスケールだ。

新鮮な魚介類をその場で食べられる

本駅のメイン施設はもちのろんで水産物販売所である。

舞鶴港で獲れた新鮮な海の幸を、とにかくガンガン販売している。

なんといっても、買った魚介類をその場で食べる事ができるシステム?が最大の特徴である。

海鮮丼に寿司、食も楽しみがいっぱい

海鮮市場での最大の楽しみといえば、新鮮なネタを使った食事だろう。市場内にある食事処は海鮮丼を販売する食堂や寿司屋がある。

海鮮丼屋では、いくら、ウニ、ネギトロ等を用いた丼が10数種類販売されている。 寿司屋では「特上にぎり」「上にぎり」「特選ちらし」といった定番もののほか、「うにいくら三昧」や「かに三昧」などが売られていた。

野菜も情報もちゃんとある

海産物にばかりに目が行ったが、地元野菜の直売所や道の駅の必須アイテム情報コーナー、そして魚が苦手な人のための?カフェもちゃんとある。