
「堰堤にたまった水が不思議なほど青い色をたたえ、立ち枯れのカラマツとあいまって幻想的な風景に。いつしか「青い池」とよばれるようになった。」
って、うまいこと言うじゃない。
でも、「青い池」は、じつは「人造池」である。
「青い池」は、北海道上川郡美瑛町白金にある観光スポットで、多くの観光客で非常に賑わっている。しかし言ってしまえば「人が集まって賑わえばそれで良し」とする人たちがつくりたもうた、人集めを目的としたテーマパークみたいなものだ。
活火山である十勝岳の火山泥流を防ぐために、美瑛川本流に堰堤が築かれ、その堰堤に水が貯まって形成された「青い池」とは、防災工事の副産物にすぎない。
水の色が同様に見ものとなっている湖には北海道三大秘湖などがあるが、これら手付かずの大自然が生み出す神秘と「青い池」とは全く似て非なるものである。

しっかり駐車料を徴収する観光地って、こういうところが多い。道の駅から青い池まで徒歩なら約30分。道の駅に車を停めて、歩いていくのをお勧めする。
青い池が青いのは、空が青いのと同じ理由
さまざまな色の光からなる太陽光は、空気中・水中の小さな物質にぶつかると色ごとにいろんな向きに散らばる。なかでも青い光は特に散らばりやすいため、それで空や海は私たちの目に青く見えているのだ。
値打ちをつけるために「美瑛川の澄んだ水に、白ひげの滝などから流れ出るアルミニウムを多く含んだ地下水が混ざることで青色になる」、もっと値打ちをつけて「びえい白金温泉にある白ひげ滝の下を流れる美瑛川、その上流にあるアルミニウム成分等を含む硫黄沢川等の成分が異なる河川が混ざり合うことで、太陽の光と水中のコロイド粒子が衝突して、いろんな方向に光が散乱する。その結果、青く見える」などと説明書きにはあるが、「青い池」が青いのは、基本的には空が青いのとまったく同じ理由である。


そんなことも知らないで青い池に群がる日本人のなんと多いことか。
ボーッと生きてるとチコちゃんに叱られてしまう。
ただ、そばを流れる「美瑛川」とは青さが少し違う。「青い池」にはいくつかの偶然が重なって水中が太陽光をより反射し易い状態になっていて、特別な青色に見えるのだろう。
その一つが、温泉から流れてくる硫黄や石灰だと考えられている。これらが池の底を白く染めており、それが普通の空色や湖の色より白っぽいエメラルドグリーンに見える湖面の秘密だという。

「青い池」は、人を見に行くようなものだったが、そこから足を伸ばした「白ひげの滝」はなかなかのものだった。

岩間から染み出た地下水が約30mの高さから、通称「ブルーリバー」と呼ばれる美瑛川に勢いよく流れ落ち、川面が激しくしぶきをあげていて迫力満点。
人も少なくて、私的には見応えがあった。
6月から夏にかけて、そして10月が青い池がきれいに見える時期
春は雪融け水が流れ込んで青の鮮やかさがないそうだが、梅雨のない北海道の6月ごろにはエメラルドグリーンのような深い色合いになるそうだ。
夏は周囲の木々の緑が強烈になるので、水面の鮮やかなライトブルーのコントラストを楽しめるという。
無風と晴天という、青い池を見るための好条件が揃いやすい時期でもある。
雪解け水が無く、晴天率の高い6月・そして紅葉とのコントラストが楽しめる10月はがベストシーズンだと、地元の人が教えてくれた。
道の駅びえい「白金ビルケ」
びえい白金温泉や白金青い池への入り口にあるのが、道の駅びえい「白金ビルケ」だ。






かつての「白金ビルケの森インフォメーションセンター」が、実におしゃれな道の駅びえい「白金ビルケ」としてリニューアルオープンしたものだ。
「ビルケ」とは、ドイツ語。“白樺”。
白樺の森の中にある美しい道の駅では、白金エリアをはじめ美瑛町全体の情報発信を行うほか、シャワールームがあり、アウトドアブランドの販売、美瑛町の食材をふんだんに使用したハンバーガーショップなどがある。
レンタサイクルもあるので、サイクリングで周辺を観光する人も多いようだ。
駐車場は、結構な車が停まっていて、人気の観光スポットであることが伺える。



トイレには窓が多く、窓から見る外の景色が美しい。



休憩環境として、ただで過ごす時間は申し分ないだろう(笑)。








いや、もはやハンバーガーの値段じゃねえ



「水も空気も綺麗な美瑛町で採れた食材をふんだんに使用し、出来たてのハンバーガーをテイクアウト型式で提供している」というハンバーガーショップ。
ハンバーガーだから何百円かだろうと思って1000円札を握って注文しかけ、値段表を見て慌ててやめた。
「いくら」とは明確に書かないが、目玉が飛び出た。
マクドナルドなら10数個食べられる、ステーキのような値段だった。
美瑛 白金ビルケ THE NORTH FACE

自然に囲まれた美瑛町のフィールドショップとして展開するTHE NORTH FACEの店がある。
百名山などが近くにある道の駅などで、THE NORTH FACEの出店、タイアップが目立つ。
周辺案内が充実した「観光案内」

道の駅びえい「白金ビルケ」には、周辺の観光案内をしてもらえるインフォメーションや、タッチパネルで行きたい場所を探せるマップが設置されている。


車中泊ができるキャンピングカーサイト、シャワールーム、コインランドリーなども利用できるが、どれもちょっと値段高すぎ。
人気のお土産は?






売店の人に人気商品を聞くと、青い池サイダー(写真上左)が1位、青い池サブレ(写真右)が2位だそう。
まったく興味なし(笑)。
もぎたて野菜
人気商品の3つ目は、夏野菜が収穫できるシーズンになると店頭に並ぶとうもろこしやミニトマト、アスパラやじゃがいもなどの、「朝もぎ野菜」だそう。とうもろこしは朝茹でですぐに食べられるものも販売していて、非常に粒が大きい。
