人間はなんで働くの?-25  働いても足らないお金をどうする

皆さんはアメフト=アメリカン・フットボールというスポーツをご存知でしょうか。

大男がぶつかり合う様は格闘技に近い印象もある一方、もっとも「知力」を結集して戦うとも評されます。オフェンス、ディフェンスや各ポジションはもちろん、スタッフ、場合によっては観客を含めた、「組織的」と「総合力」が勝負を決するからです。

日本最強の関西学院大学アメリカンフットボール部で、自ら日本一を目指す中で「最強であるために必要なことすべて」を求め続けた目黒元之氏は、「アメフトはFuyasu work(増やすワーク)で失敗しない、必ず勝つための総合力で資産を形成していく「戦い」と同じ」と確信するに至りました。

東京海上(現東京海上日動火災保険)での23年間で徹底的にディフェンス(保険)を極め、その後独立してからは投資の本場「アメリカ」でオフェンス(投資)の経験を重ねた目黒さんは、攻防一体ではなく「攻防分離」の「アメフト式資産形成法」を完成させたのでした。

今回の記事では、目黒さんの顧客が100%資産形成を成功させている、その「アメフト式資産形成法」を具体的に紹介していきましょう。

アメフト型資産形成(目黒方式=攻防分離方式)とは

「攻防分離」だから、確実にお金が働く

なぜ、そこまで「アメフト的考え」にこだわるのかという究極の理由については、目黒さんの口が重くなり、それについてはあまり語りたがらない。なので代わりに私がはっきり言うと、アメフトが、最も「戦争」に近いスポーツだからだ。

戦争はもちろん絶対にいけないことだが、残念ながら歴史上なくなったためしがない。そして、いったん始まってしまえば、敗北は「死」であり、絶対に負けられない戦いとなる。

では、皆さんの資産運用は、負けてもいいだろうかと。負けてもいいと思う人などいない、絶対負けたくないはずだ。

アメフトは、絶対に負けない、つまり絶対に勝つために、あらゆる準備、負けない仕組みづくり、勝つための仕組みづくり、戦略、戦術などのベンチワーク等々、全てに完璧を求めるのだ。

こうして築かれた目黒元之氏の「アメフト型資産形成」が「絶対に負けない」ということは、それに即して資産形成に取り組む彼の顧客全員が資産形成に成功していることで証明されている。

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として

ここで目黒元之氏のプロフィールを紹介しておこう。

目黒元之(めぐろ・もとゆき)。IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)、保険代理店、相続診断士。兵庫県川西市出身、関西学院大学商学部卒業東京海上(現東京海上日動火災保険)に23年間勤務後、2013年に目黒FPマネジメントを設立。

FA(ファイナンシャルアドバイザー)ならびに損害保険・生命保険のプランナーとして、個人・法人のお金に関する問題を幅広くワンストップで解決するコンサルティングサービスを開始する。

2020年から【IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)】として業務を拡大し、保険商品のみならず、株式・投資信託などの金融商品の扱いやNISA、iDeCoといった制度のサポートも含めた【総合金融サービス】を展開中である。

団体向けセミナーは、近畿税理士会(大淀支部)、同(神戸支部)、芦屋納税協会、損保ひまわり生命、兵庫県歯科医師会、兵庫県飲食業組合、みんなの森整骨委員協会、甲南小学校などで多数実施。参加者からは「もっと早く聞きたかった」「お金についてもっと知りたくなった」といった声が多く好評を博している。

【リスクマネジメントと資産形成を通じて、縁のある人々に、将来の選択肢を一つでも多く伝え、長く寄り添って身近な存在としてサポートすること】をモットーに、「アメフト式資産運用法」で、顧客の資産形成を成功に導いている。

資産形成は、攻防完全分離で進める

目黒氏は言う。

「実は私、高校から社会人まで15年間アメフトをやっていました。とりわけ学生時代は関西学院大学で日本一を目指してガチンコでやっていました。アメフトって日本ではマイナースポーツなんで、ルールを知ってる人は少ないのですが、実は野球とすごく似ているんですよ。」

「野球はバッターが3アウトで攻守交替しますよね。アメフトも同じように4回攻撃して10ヤード進めなければ攻守交替するんです。パスを通したりボールを持って突進したりして10ヤード進めば、新たに4回攻撃できる権利を得ます。こうして進んで行って、ゴールラインを超えたら、タッチダウン。得点が入ります。」

「攻守交代の時はメンバーが総入れ替えします。つまり、攻撃陣(オフェンス)と守備陣(ディフェンス)がはっきり役割分担されているスポーツなんです。それともうひとつ、試合中は常にベンチから色んなサインが出て戦います。ここも野球とよく似ています。興味のある方は是非調べてみてください。」

「攻防一体って、多くのスポーツではそれが良いとされますが、攻防一体というのは、資産形成では危険なんです。理由は、守りから攻め、攻めから守りへと常にお金を動かしてしまうと、お金が全く働かないからです。臨機応変とは聞こえはいいのですが、資産形成においてはしばしば致命傷となります。」

資産形成は、三位一体ではなく三権分立

「攻め=オフェンス=投資においては、金利によってお金が継続的に休まず働きます。攻防一体なんて言って、お金を途中で取り崩してしまったら元も子もありません。攻めのお金は、攻めのお金として、金利で増えるように専念させなければならないのです。

また、攻撃陣は、みんなが同じように突っ込んでいくばかりでは全くダメです。それぞれに違った役割が与えられます。つまり、メンバー(商品)のベストな組み合わせと作戦が必要なのです。そして、一喜一憂しない長期戦の目が何より必要です。」
「守り=ディフェンス=保険は、攻めのお金とは全く別の働きをします。全く別物で、こちらも絶対に不可欠です。

そして、攻防一体などと言ってこれも取り崩して攻めに回した途端、元の木阿弥、台無しになります。守備陣もまた、各種の生命保険、貯蓄型保険、各種の損害・火災保険等々、それぞれに違った役割を与えますので、メンバー(商品)のベストな組み合わせが必要です。そして、人生のステージにおいて適宜タイムアウトをとり、最適の見直しを行います。」

「お金の対策の為に基本的なお金の知識も大事なのです。

「そしてもう一つ。作戦・対策を考えるコーチングスタッフ(例えば私などのプロのアドバイザー)がいること。そして自分自身に知識がないと、ニュース等に惑わされて不安でフラフラしてしまい、往々にしてとんでもなく間違った行動をしてしまいます。」

「アメフトも資産形成も、攻めるオフェンスチーム(投資)、守るディフェンスチーム(保険)、そして作戦・対策を考えるコーチングスタッフ(例えば私などのプロのアドバイザー)、この3つがそれぞれ役割を果たして戦います。この三者は、耳触りの良い三位一体というより、三権分立が当たっています。3者が干渉し合うことなくそれぞれの役割を100%果たした時に、お金の働きが最大化できます。これが、私が提唱するアメフト式資産形成法です。お金を増やす、お金を守る、お金の対策を考える。この3つがそれぞれの役割を完璧に果たすことがもっとも重要なことなのです。」

これからの日本に必要となるIFA

2017年11月、目黒さんは大きな転機を迎えた。

アメリカに金融の勉強に出かけた際、ニューヨークで金融の専門家として活躍されておられるアメフトの先輩と話す機会があって、その時に「IFA」という聞いたことのない言葉を教えてもらったという。

その先輩は目黒さんにこう言ったという。

「IFAとはインディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザーの略で、独立系のお金のアドバイザーのこと。特定の企業や商品に左右されず、お客様に適した資産運用を提案できる金融の専門家の資格だ。これからの日本もアメリカ同様に、一人のお金の専門家がお客様のサポートをする時代にしていかなければならなくなるだろう。だから、保険だけではなく、IFAの資格を取って、お金を増やすことと守ることの両方ができる存在になった方がいい。」

目黒さんは、激しい共感を覚えたという。

アドバイザーは大手企業にはできない

会社が大きいので安心、全国に支店があるので安心、大きな会社なので変な提案はしないだろうという安心、社員が優秀だろうから安心。大手企業に頼りたい心理、あるあるだが、すべて間違っている。

銀行でも証券でも、大手金融機関の担当者は2,3年で転勤する。大手なのでちゃんと新しい担当者に引き継ぎはする。しかし、せっかくつながっていた前任者との関係は御破算。すべてがリセットされて新任者とのゼロからのスタートとなる。野村證券などは前任者の転勤先すらも教えてもらえない。

また、その引継ぎは過去のお客様とのやりとりの記録に基づくものだが、その記録の殆どは自社を守るための記録に過ぎない。後から「聞いてない」とか「勧められた商品で損した」などお客様から文句を言われた時に対抗し、論破するためのものでしかないのだ。

「こう言ってましたよね」「ご自身の自己責任で選択されましたよね」といった具合に。

なので自社を守るために必要なやりとり以外は記録に残されていないのが実情なのだ。他に残っている記録は、将来契約に結び付きそうな記録ばかり。例えば〇年後に退職金が入る、〇年後に満期になる別の契約がある、お子様が大学卒業する、等々。会社にとって美味しい情報以外は記録に残されないのだ。

また、アドバイザーが大手金融機関の人間だと、間違いなく自社の商品が提案の中心となる。そして、これもあるあるだが、契約時は一生懸命、契約後のフォロー適当で、進んでやってくる時は、何か新しい契約がしたくなった時、キャンペーン商品の案内をする時ぐらいのものだ。

IFAとして生きる決心

目黒さんは自分自身が超大手の保険会社に23年間勤務したこともあって、上記の問題点はまさに自分自身のことあったと、ずっと自責の念があった。

IFAならずっと変わらずその方を担当するので、お客様の情報は都度アップデートされ、より細部のサポートができる。しかも、IFAはその名のとおり「独立系ファイナンシャルアドバイザー」なので、特定の会社の商品に左右されず、幅広い商品ラインナップから最適な提案ができる。その後のフォローも圧倒的に手厚くできるではないか。

目黒さんは早速準備を開始。約2年後の2020年1月、難関とされる「IFA」の資格を取得し、新たなスタートを切った。守りである保険と共に、増やすための株式や投資信託等の金融商品をすべて取扱って、理想とする「アメフト式資産形成法」をすべての顧客に実現できる存在となったのだ。

個人アドバイザーは、人間性ありき

目黒さんはこう言って笑う。

「IFAって、日本ではまだまだ認知度が低く、マイナーなんですよ。これもアメフトみたいですが(笑)。

実はIFAって「お金の専門家」であり、内閣総理大臣の認定を受けなければスタートできない資格でして、厳しい審査もあり、認定を受けるためには結構大変で、時間もかかるんですね。」

IFAは、スタート後の勉強によるアップデートも生命線となる。目黒さんは資格取得後もしばしば最新の金融事情を把握しにアメリカに乗り込んでの学びにも余念がない。

資格維持は簡単ではなく、日本では認定資格者はまだ4,000人弱しかいない。保険の資格者は損保で約200万人、生保で100万人というから、驚くほど少ない、まさに希少な存在だ。

「無駄なく安い保険料で守りを固め、攻める方はNISA等を活用して金融商品で増やす。ゴールを明確にして目的別にバランスよく対策を講じる。これを得意としており、今までお客様に損をさせたことはありません。また、お客様の資産形成成功の下支えとなる金融教育にも力を入れています。お客様には楽しく学んで頂き、一歩一歩、確実に、金融リテラシーを身に付けてもらっています。

ですので、安心して気軽にご相談いただければと思います。あと、念のためお伝えしておきますと、一切こちらからセールスをすることはございません。こちらもご安心ください。」

自分を棚に上げて、人を見る目が非常に厳しい私・神生六が、全幅の信頼を寄せてお金の悩み事を打ち明けている人、それが目黒さん。太鼓判を押せる好漢だ。

難病の子供達を支援するチャリティーイベント「ハドルボウル」が55という多くのチームが参加し行われ、昨年に続きシニアの部で優勝。個人としてもMVPに輝く。(後列右から三人目:89)

(つづく)

この記事は、連載第25回です。今後の記事とともに過去記事もお読みいただければ嬉しいです。