西伊豆スカイラインの桜、走りながら淡い色で見える富士山。アクセスは道の駅「伊豆月ヶ瀬」から(トイレ◎仮眠△休憩○景観◎食事○設備○立地○)

賑やかな東伊豆に比べ、少し落ち着いた風情のある西伊豆エリア。

蒼く澄んだ海と夕陽が美しい西伊豆の地には、一度は見に行きたい景色が数多くあると言う。

そんな素晴らしい景色が連続して現れるのが西伊豆スカイライン。伊豆市土肥峠から達磨山・伽藍山を通り抜け、戸田峠まで標高800~900メートルの稜線上を走る総延長約10・8キロの山岳観光道路だ。

全長は約10.8km。標高900m前後を走る比較的アップダウンのあるワインディングロードで、時折見える駿河湾や富士山を拝みながら、山々に咲き始めた桜を縫って爽快なドライブを楽しんだ。

周囲に大きな観光地がないこともあり、伊豆スカイラインに比べるとはるかに交通量が少ないのもいい。

以前は有料道路だったが2004年に無料化されてからはさらに気軽に走れるようになったという。

実際に走ってみると、全線2車線で道路状態もよく、交通量もさほど多くない。壮大な富士山に見守られ、満開前の山の桜の景色を楽しみながら、快適なドライブが存分に楽しめた。

総所有時間:15分

土肥駐車場(標高800m)

スタートして最初に現れるのが土肥駐車場だ。

伽藍山の土肥駐車場は夜景スポットとして有名で、土肥の町並みをはじめ、静岡市、焼津市のパノラマ夜景を見ることができるという。

今日は夜まで待てないので、標高約800mにある駐車場から眼下に日本一深い湾として知られる駿河湾、そして小土肥地区の眺望を楽しんでここを後にした。

戸田駐車場(標高880m)

さらに進むと戸田駐車場に到着。標高880mほどの場所にあり、沼津市戸田の街並みと、その先の御浜岬がきれいに見える。条件がよければ、対岸に静岡市街が見えることもある。また、この駐車場の北側からは、標高982mの達磨山への登山道が延びている。15分ほど歩くと到着する山頂からは、富士山の絶景も楽しめる。

尾根を走るスカイラインさらに進むと戸田駐車場に到着する。

眼下にはやはり駿河湾、さっきより近く見える。

ここは標高880mほどの場所にあり、沼津市戸田の街並みと、その先の御浜岬がきれいに見えた。条件がよければ、対岸に静岡市街が見えることもあるという。

また、この駐車場の北側からは、標高982mの達磨山への登山道が延びている。15分ほど歩くと到着する山頂からは富士山の絶景が楽しめる。

達磨山から見た富士山。西伊豆スカイラインが走る尾根と駿河湾、均整のとれた富士山の姿がすばらしい。達磨山から見た富士山は、かなりの距離があるので、均整のとれた富士山のその姿が淡い色に見える。西伊豆スカイラインが走る尾根はくっきり、そして駿河湾。そしてそれぞれのコントラストがすばらしい。

達磨山高原レストハウス

戸田峠から修善寺温泉方面に3分ほど走ったところにある「だるま山高原レストハウス」。

1939年のニューヨーク万博で「日本を代表する景観」として絶賛された風景写真が撮影されたのがこのあたりだという。レストハウス裏の展望台からは、ため息が出るような風景を楽しめる。

西伊豆スカイラインの魅力は、なんといっても相模湾、駿河湾、富士山のすべてを眺められる点だ。なかでも絶景ポイントとして有名なのが達磨山で、達磨山の山頂からは駿河湾と富士山の大パノラマが楽しめる。
店内からは、大きな窓越しに絶景を見ながら食事を楽しめる。(左下)人気の「焼きチーズドリア」800円(税込)などのほか、(右下)地元のブランド鹿肉「イズシカ」を使った「イズシカビビンバ丼」800円(税込)なども提供。富士山をかたどったかまぼこがかわいい。店内からは、大きな窓越しに絶景を見ながら食事を楽しめる。料理は「焼きチーズドリア」や地元のブランド鹿肉「イズシカ」を使った「イズシカビビンバ丼」が人気だ。

戸田峠から修善寺温泉方面に3分ほど走ったところにある「だるま山高原レストハウス」。なんと、1939年のニューヨーク万博で「日本を代表する景観」として絶賛された風景写真が撮影されたのがこのあたりだそう。レストハウス裏の展望台からは、ため息が出るような風景を楽しめる。

桜が咲き始めた西伊豆からの富士山の姿も素敵だったが、夕方には赤く染まった空にシルエットが浮かぶ「黒富士」も神秘的で素晴らしい。

午後遅い時間であれば、夕景まで待つのもおすすめ。赤く染まった空にシルエットが浮かぶ「黒富士」の姿が美しい。

西伊豆の夕日

「夕陽日本一」を宣言している西伊豆町には、絶好の夕陽観賞スポットがいくつも点在する。

写真の大田子海岸と堂ヶ島海岸から眺める夕陽は「日本の夕陽百選」にも選定されている。海とともに岩や島がオレンジ色に染まる夕暮れは、思わず息をのむドラマチックな光景が視界に広がる。

伊豆縦貫道沿いの新しい道の駅

静岡県の東名高速道路の沼津岡宮ICから伊豆半島を南北に縦断して伊豆半島南端の下田市まで至る伊豆縦貫道。その伊豆縦貫道のちょうど中間あたり、伊豆市の月ヶ瀬ICのすぐ近くに「道の駅 伊豆月ケ瀬」はある。

2021年現在、部分開通状態の伊豆縦貫道だが、月ヶ瀬IC供用から約1年後の2019年12月にオープンして6年の、比較的新しい道の駅である。
本駅に到着すると、お洒落な建物と豊かな自然に心ときめいた。

道の駅 | 伊豆月ケ瀬 | 駅施設
道の駅 | 伊豆月ケ瀬 | 狩野川の風景

日本建築の伝統美を感じる瓦屋根の建物、その先に見えるは伊豆の山々、裏手に回れば清流の狩野川のせせらぎ音。

外観を見るだけでも素晴らしい道の駅と感じるが、コロナ渦の影響がまだ残っているのか、あるいは現状ぶつ切れ状態の伊豆縦貫道の影響か、平日にしても客数は少ないと感じる。

しかし伊豆縦貫道が完全開通した暁には、間違いなく本駅は伊豆地方の代表的な観光スポットになるだろう。 今回私は伊豆縦貫道を使って「伊豆ゲートウェイ函南」→「伊豆のへそ」→「伊豆月ケ瀬」→「天城越え」→ 「開国下田みなと」と道の駅を巡るルートを走っているが、これは新たな王道ルートになりそうな気がする。

駐車場への動線には注意が必要だが、入ってしまえば停めやすいスペースは探しやすい。

広さもまあまあ、現在のところは混雑で困るイメージはない。

トイレはとても清潔に管理されていて、気持ちよく使わせていただけた。

休憩スペースも、屋外、屋内ともに、とてもいいと思う。

わさびを使った特産品が人気

道の駅 伊豆月ヶ瀬は、物産館、農作物直売所、レストランから成る。

各々の施設のスペースはそれ程広くはないが、スペースを有効活用しているのだろう、物産館では約150種、農作物は約80種の商品を販売しているという。

物産館で目についた商品は「わさび漬け」。

実は伊豆市のわさび栽培は延享2年(1745年)から始まった伝統産業だ。 道の駅では30種類ものわさび漬けが販売されている。

「佐藤さんちのわさび漬け」「藤喜さんちのわさび漬け」など、農家の個人名が商品に付けられている。 なんでも農家ごとに秘伝の漬け方があるらしいが、食べ比べてみてわかるのだろうか。

レストランでは生わさび付きメニューを

物産館から階段を使って下に降りると道の駅レストラン「月ケ瀬テラスキッチン」がある。

道の駅 | 伊豆月ケ瀬 | レストラン

ここは1階の物産館の階下にあるため構造上は地下1階ということになるのだが、 実はこの建物は河岸段丘の斜面に建てられているため、地下1階でも景観が抜群にいい。 大きな窓から狩野川沿いの大自然を見ながら食事を楽しめる。
レストランの名物メニューは、やはり「生わさび」を使った料理だ。

「つんからわさびとそば」とろろ付きの「わさび飯定食」などには、生わさび1本が付いてくる。

道の駅 | 伊豆月ケ瀬 | つんからわさびとそば

要返却だが専用のおろし器が付いており、その場で自分でわさびを擦り下ろす。 生わさび1本は使いきれないので、余った生わさびは持ち帰ればいいだろう。
生わさびメニュー以外では天城軍鶏を使った「天城軍鶏かつ煮」、 ズガニを使った「ズガニうどん」、猪肉を使った「猪カツカレー」などが美味しそう。