
両神山(りょうがみさん・標高1,723m)は、埼玉県秩父郡小鹿野町(おがのまち)と秩父市の境目に位置する、奥秩父山塊の代表的な山。日本百名山に数えられ、鋭く尖った山容と歴史ある信仰の対象として知られる。
山名の由来には諸説あるが、イザナギ・イザナミの二神を祀る「両神」に由来する説が有力だ。
登山道は主に日向大谷口(ひなたおおやぐち)からのルートが利用されており、険しい岩場や鎖場を含むスリリングな行程でありながらも整備が行き届いていて、多くの登山者に人気がある。清滝小屋や両神神社などのスポットを経て山頂に至るルートは変化に富み、登山の楽しみを存分に味わえる上に、山頂からは秩父連山をはじめ、遠くに八ヶ岳や浅間山を望むことができるのが大きな魅力だ。
今回私は山頂付近の紅葉が終わっている時期を選んでやって来たわけだが、何を隠そうハゲを隠そう、もはや頂上までは行く気も体力もないからであり、登山口付近まで紅葉が降りてきているタイミングで清滝小屋付近までは行って、紅葉を大いに楽しんだ。
「両神山」日向大谷登山口へ
関越自動車道・花園(はなぞの)ICを降り、国道140号線を経由して約90分。
日向大谷登山口、両神山荘に着くが、ドライブはここまで。
両神山荘が管理している登山者向けの駐車場に車を停めて、なんちゃって登山のスタートだ。
山頂へと至る道も、私のゴールである途中の清滝小屋への道も、この両神山荘前から始まる。
整備された登山道を歩き始めるとすぐに杉林が広がる静かな山道に入るが、その手前、両神山荘を出たあたりには、柚子が実っていた。
道は緩やかな上り坂が続き、森林浴を楽しみながらゆっくり歩を進めた。
40分ほど歩くと、ベンチのある休憩ポイントに到着した。
ここで軽く水分を補給しながら、しばし紅葉狩り。
清滝小屋までなんちゃって登山
十分に休息してから、清滝小屋へ向かう。
分岐点のベンチを出発し、緩やかに高度を上げていくと、道は徐々に沢沿いとなり、清らかな水音を聞きながらゆっくり進む。
体はすっかり温まって、冷たい風が非常に心地よい。
小川を渡る場所には丸太橋が架けられている。
滑らないよう注意しながら進むと、やがて「清滝小屋」が見えてきた。
清滝小屋に着いた。
かつてはここでかつて宿泊も可能だったそうだが、現在は無人となっており、主に休憩場所、避難場所として利用されている。
ベンチとテーブルがあって、ゆっくりできる。
周囲は苔むした岩やシダに囲まれていて、普段ない静寂、ゆっくり流れる贅沢な時間を楽しんだ。
清滝小屋付近の紅葉は、本当に素晴らしかった。
両神山を降りて、道の駅「両神温泉薬師の湯」へ

道の駅「両神温泉薬師の湯」は両神山の東麓、埼玉県西部の旧両神村(現小鹿野町両神)にある。
高規格道路の皆野寄居有料道路の皆野大塚ICから国道299号線→県道37号線を通って南西に17km、あるいは首都圏中央連絡自動車道の狭山日高ICから国道299号線→県道37号線を通って北西に58kmの下道のドライブを楽しむのもいいかもしれない。
駐車場は施設規模なりの広さ。広くはないが、停められなくて困ることもないだろう。

トイレは、ごく普通、道の駅らしいトイレ。


休憩環境としてはとてもいいと思う。





重点道の駅「住民サービス部門モデル」に指定
旧両神村に限らず、全国の山村にある自治体共通の問題と言えば、住民の高齢化と過疎だろう。
そんな中でこの道の駅は、特に高齢化社会に対応した道の駅として高い評価を受けており、 全国で6ヶ所しかない「重点道の駅 住民サービス部門モデル」の指定を受けている。
特に評価が高いのは、高齢者の移動手段を確保するための取り組みだ。
道の駅構内に町役場や鉄道の駅に向かうバスのターミナルを設置し、道の駅駅まで移動するための専用の駐車場も確保。いわゆるパーク&ライドの施設が完備されている。
また、道の駅構内には高齢者福祉センターがあり、道の駅は地域住民とりわけ高齢者の集いの場として機能しているようだ。
リニューアルされた温泉施設
駅名が示す通り、ここは温泉施設が中心の道の駅だ。 2024年4月にリニューアルオープンされ、とても綺麗な温泉施設になっている。

ただ、リニューアルされたのは温泉ではなく、受付と温泉の間の共有スペース。

アウトドア関連の書籍や漫画本がたくさん置かれ、つい長居したくなるような休憩室ができている。
また、小鹿野町の魅力を伝える写真が並んだギャラリーもあって、入浴後にゆったり長時間の休憩が楽しめそうだ。

休憩室に置かれているリラックスチェアは、 吊るされた構造で、「ゆりかご」のようにゆらゆらと揺れて気持ちいい。

温泉の方はリニューアル前とほぼ同じ。大きな浴槽が一つあるだけで、露天やサウナも無い、シンプルな温泉である。 泉質はpH9.1のアルカリ性単純温泉。利用料は、平日休日問わず700円だ。
秩父の特産品や小鹿野の「食」を提供
本駅は温泉施設以外に農作物直売所を兼ねた物産館、レストランがある。
いずれの施設も秩父地方や小鹿野町の特産品を購入したり味わったりできるが、特に農産物の充実は目を見張った。





物産館では、秩父みそ、秩父おなめ、秩父蒟蒻など秩父地方の特産品はもちろん、この道の駅ならではの商品として「秩父カボスわたあめ」「カボスパウンドケーキ」「カボス羊羹」「カボスグミ」などの「秩父カボス」を使った商品が販売されている。
「天然麹パン」、名水百選に選ばれている「毘沙門水」のペットボトルも道の駅の名物商品である。

レストランでは、秩父うどんの上にわらじカツが豪快に乗った「わらじカツう丼」がイチオシで、他に秩父地方名物の「秩父そば」「秩父うどん」「わらじカツ丼」などを提供している。
小鹿野産新そば粉を使った「そば御膳」「ざるそば」、「うどん御膳」「かき揚げ丼」も人気だ。

300種類、5000株のダリアを植えたん、ダリや?
小鹿野町は秋はダリア、冬は氷柱の景色が有名だ。
道の駅から4キロ西にダリア園がある。ここは関東地方最大規模のダリア園で300種類、5000株のダリアが園内に咲き誇っていて、こんなにたくさんダリアを植えたん、ダリや?と叫びたくなるほど(笑)。


冬には、少し遠いが道の駅から約10キロ西の国道299号線沿いにある「尾ノ内氷柱」を楽しむことができる。
秩父地方には3大氷柱と呼ばれる3つの氷柱があるが、 規模的には尾ノ内氷柱が最大。 スプリンクラーで水滴を飛ばして作った人工の氷柱ではあるが、最大規模の迫力と美しさで名所となっている。
