事故をしたわけではありません、念の為。
中国自動車道のひょうご東条ICから県道91号線→県道313号線を通って北西に300m、 兵庫県南東部の旧東条町(現加東市)に道の駅「とうじょう」はあります。 この駅がある旧東条町は、神戸市、宝塚市、伊丹市などの都市部まで高速道路を使えば30分程でいける便利な場所ですが、 田畑や森林が8割を占める人口密度の低い町で、たとえば町の面積に対するゴルフ場の割合は日本一。「ゴルフ場銀座」とも呼ばれていて、私も自宅(明石)から近いためこのあたりのゴルフ場はほぼ網羅しています 。
都市部から近い割には土地が余っているからでしょう、 行政側は本駅を含むインター周辺を「ひょうご東条ニュータウン・インターパーク」と名付けて企業誘致を実施しました。 その効果もあり、インター周辺限定ではありますが、人口が増えています。
人口が増加すれば周辺の商業施設も自然と発展するし、交通量も増え、事故も増えます。
今日もこの道の駅に着くまでに2件の事故処理現場を通りました。
ドライバーに求められる心
交通事故の大半は、ドライバーの技術的問題ではなく、心の問題で起こる。私はそう思っている。
飲酒運転、あおり運転は論外だが、疲労運転もスピードの出し過ぎも、ドライバーの慢心に起因しているのではないだろうか。
こんな知人(元職場の同僚)がいる。
昔から自分のことしか考えられない人間だったが、facebookだけはまだつながっている。先般、彼の投稿を見て、何も変わらないところかますます酷くなっている彼のありように愕然とした。以下は近況報告と題したその投稿である(原文ママ)。
「【近況報告】 5月に北海道北湯沢地区でエゾシカと衝突。新車だったのですが、修理代はなんと141万円!保険でなんとかなりましたが・・・。幸い怪我はありませんでした!」
続きはない、投稿は以上である。
「保険でなんとかなった」「幸い怪我はなかった」、と自分のことばかり。
同じ近況報告でも、心ある人間の近況報告なら、「エゾジカをはねて殺してしまった」と書くだろう。
エゾジカが突然飛び出してきたとしても、スピードを出し過ぎているから避けられないのだ。こんな勢いで自分が跳ねたエゾシカにはどう向き合ったのか。そのことには一切関心がない心に驚く。きっと死んだのだろうが、失われた命を悼むこと、憐れむことがない。はねられた存在、命の尊さについてのコメントが一行もないのだ。
対人対物無制限の保険、車両保険にも入っているから、はねた相手が死んでも大丈夫なのか。人間ではなくても、動物をはね殺して、心が傷まないのだろうか。
普通のことだが、私は運転歴45年で、人はもちろん車とも動物とも接触したことは一度もない。スピードを出しすぎず、居眠りなどもしなければ、慢心ではなくそんなことは起こらないのが普通である。
動物でなくても、子どもが飛び出してくるかもしれない。信号無視や一時停止無視の車が横から来るかもしれない。当たり屋が、わざと飛び出してくるかもしれないのだ。
しかし呆れたことに、この男は動物をはね殺した自分の落ち度(おそらくスピードの出し過ぎ)についてまるで意識がない。
この男が、次に人を轢き殺さないように祈るが、少なくともこのような、心ない人間には車を運転する資格はないのだと私は思う。
朝まで仮眠するなら南側駐車場で
話が逸れてしまった。道の駅「とうじょう」に話を戻そう。
普通車:43(身障者用3)台、大型:5台。駐車場は、狭くもないが、広くもない。過不足のない広さだ。
施設前駐車場よりも南側駐車場(写真下)の方が、より広いスペースが確保されている。
24時間いつ来ても大丈夫な道の駅
道の駅「とうじょう」は、24時間営業のコンビニ(ファミリーマート)がある。
ということは、深夜の利用がとてもしやすいのだが、もちろん昼間も物産館、農作物直売所、レストラン、ラーメン店、 アロマリラクゼーションの店ととても多彩なサービスが利用できる。
つまり、昼間は物産館、農作物直売所、レストランが賑わい、夜間はコンビニとラーメン店が賑わう。昼夜を問わず24時間賑わっている道の駅なのである。
農産物直売所「コスモスの館」
農産物直売所「コスモスの館」には採れたての野菜や旬の果物が豊富に揃う。
安全・安心・おいしいをモットーに、加東市の加東市全域の生産者が丹精込めて育てた新鮮野菜、花、米など新鮮な野菜が人気を集めている。
特産館「夢街人」
特産館「夢街人」で扱っている商品はおよそ300種類。 そんなに広いスペースではないが、びっしりと且つ整然と商品が並べられている。 商品の種類も多種多様。
ひときわ目立つのは、隣市の小野市に店を構えるパン工房「美つる」の食パン。 「高級食パン」に類するが、1.5斤で590円。高級食パンの割には安価なので、多くの人が買い求める。
また、東条町の特産品としては酒米として有名な山田錦を使った日本酒「白鶴」、「東条泉」、「山田錦甘酒」、道の駅オリジナルの酒「夢街人」。お菓子では「山田錦せんべい」「山田錦ポンセン」が推しだ。
「神戸プリン」や「神戸マロン(栗菓子)」など、神戸市の特産品も意外と数多い。
また、釣りがお好きな方に、釣り針の「播州針」が売れている。
全国シェアが70%を超える旧東条町の釣り針が、100種類以上販売されていて、すべて定価の20%オフで販売されていた。私も釣りはするが、まだダイソー頼りのなんちゃってレベル。太公望にはたまらないだろう。
昼間はとんかつ、夜はラーメン?
道の駅「とうじょう」の「食」の施設としては、レストラン「獅子銀」とラーメン店「華」の2つがある。
レストラン「獅子銀」はトンカツが中心のガッツリ系、 ラーメン店「華」はあっさり系スープが特徴の播州ラーメンだ。
レストラン「獅子銀」の名物メニューは「特選厚切りロースカツ膳」。
200gのロースカツを5切れにしたトンカツで、一切れ毎の厚みが凄い。 とんかつ屋が作るカレーはロース、ヒレ、エビ、チキンの4種類があり、いずれも1日20食限定だ。 天然車海老を使った「ジャンボエビフライ定食」、「ロースかつとじ鍋膳」、「ヒれかつとじ鍋膳」も押しメニューで、 「よくばりヒレかつ弁当」「よくばり海老ひれカツ弁当」はテイクアウトできる。
ラーメン店「華」では「駅ラーメン」、 特製平打ち麺と豚の角煮・半熟卵入りの「華ラーメン」が定番。たっぷりもやしとホルモンが入った辛口の「華辛ラーメン」もあり、別途チャーシュー、ネギ、メンマ等がトッピングできる。
お腹が空いていれば、すべてのラーメンがチャーハン、餃子、ライスのセットにできる。
名所絶景よりゴルフ?
道の駅「とうじょう」の近くには、東条湖、東条湖おもちゃ王国、播州清水寺などの観光スポットがある。しかし、ゴルフをしない人には何の魅力もなくて恐縮なのだが、私を含めてゴルフをする人には、なんと言っても市内にゴルフ場が16コースもあることが加東市最大の魅力だろう。市の面積に対するゴルフ場の割合は日本一。まさに「ゴルフ場銀座」なのだ。今をときめく蝉川泰果選手は加東市出身だ。彼にとって、きっとこの町は最高の環境だったに違いない。