
道の駅「新潟ふるさと村」は、北陸自動車道の新潟西ICから国道116号線→国道8号線を通って東に3km、 新潟県中央部の旧黒崎町(現新潟市西区)にある、とても素晴らしい道の駅だ。
この道の駅が素晴らしいと思う点は、大きく3つある。
第一は立地。インターからはたった3キロで、隣の新潟中央JCTが、北陸方面に向かう北陸自動車道、関東方面へと向かう関越自動車道、そして東北に向かう日本海東北自動車道という3つの大動脈の「ハブ」となっていて、この道の駅は北陸関東東北旅の拠点として絶好の立地を有している。
第二には美しいこと。沿道は花に囲まれていて、建物も美しい。 物産館とレストランが入る「バザール館」は洋風でメルヘンチック。 池越しに映える「新潟館」もとても美しいフォルムだ。 そして何より、広い敷地内の隅から隅まで清掃が行き届き、美しさが保たれていることが素晴らしい。
第三には、道の駅の機能。質量とも抜群の特産品販売、合計702席という巨大な3つのレストラン、美しい庭園、降雪体験、ミニシアター、信濃川の水上バス…。 楽しみの数は、全国の道の駅の中でも間違いなくトップクラスだ。
この道の駅は、下手するとまる1日退屈しないで滞在できる。





道の駅「新潟ふるさと村」は、大きいが密度が濃く機能的
駐車場は、団体客含めたくさんの人が訪れるため相当の広さがある。
巨大なのだが、動線やサイン、見通しもよく、出入りに苦労しないことにとても感心した。



トイレはたくさんあってどれも清潔。休憩環境としても非常にレベルが高い。


物産館は、で、でかい!





バザール館の1階にある物産館は、「総合土産コーナー」「名店コーナー」「米菓コーナー」「地酒コーナー」に大分類され、配置されている。 館内を広く見渡して、好みの商品を見つけるのは大変だが、サインがとてもよくできているので目的の商品に辿り着きやすい。
物産館内の商品の種類はとても数えられる分量ではないので、物産館に貼りだされているランキングを見る。
1位は「もも太郎カステラ」。 大人気の「もも太郎アイス」をカステラにした評判の道の駅のオリジナル商品だ。第2位が「越後笹餅」、3位が「佐渡バタークリームサンドクッキー」、 4位が「越後姫いちごラングドシャ」、5位が「ルレクチェラングドシャ」。
私が知っている新潟県定番の特産品はまだまだあるので、改めて新潟県の懐の深さを感じる。

お米、野菜、果物なども充実





飛ぶように売れる鮮魚
鮮魚センターの商品はどれも新鮮で、割安感があって。どんどん売れていく。










県内の名店がブースを構える「名店コーナー」があって、笹団子が名物の「田中屋本店」、 手作り米菓の「瑞花」、北限の茶園「九重園」、鮭茶漬が名物の「加島屋」、「流れ梅」が名物の老舗菓子舗「新潟大阪屋、 「雲がくれ」が名物の老舗菓子舗「米納津屋」が並んでいる。







そして、新潟と言えばなんと言っても地酒である。
「新潟の酒」コーナーでは本駅限定酒の「万」「潟王」や 入手が難しい「鶴齢」「八海山」「越乃寒梅」等の銘酒、さまざまなワインなどが販売されている。




レストランはなんと702席
本駅のレストランはバザール館の2階だ。
「ラーメン潤」「新潟黄金食堂」、そして団体専用の「番屋亭」がある。
「ラーメン潤」は新潟県民が愛する、スープに豚の背脂が大量に入った燕三条ラーメンがベースになっており、「王道 中華そば」「元祖 岩のり中華」「三元豚肉中華」が人気を集めているが、他にも県内の代表的なラーメンは一通り揃っている。


「新潟黄金食堂」は新潟名物の「へぎそば」が名物だ。
つなぎに「布海苔」を使っており、ツルツルとした喉越しが特徴だ。
「へぎそば」は「へぎ」と呼ばれる木製の器に盛られていないと「へぎそば」ではない。 しかし一般的な「へぎ」はかなり大きく、3人前からの提供となるので、 1人前は小型の「へぎ」もどきに盛られたものになる。


新潟名物の「たれかつ」も道の駅の名物。 高級ヒレ肉を使った「新潟タレかつ重」が一番人気。その他、「越後牛ローストビーフ丼」「サーモン大粒いくら丼」もあるが、お得な「へぎそば」と丼物のセットメニューが2番人気のようだ。
団体専用のレストランなので個人は入れないが、「番屋亭」では「番屋鍋」が名物。
新潟県産の白身魚の特製つみれ、新発田麩が鍋に入っているという。 その他「へぎそば」「鮭親子御膳」などが団体客に振る舞われている。

夏でも雪が降る「雪国体験コーナー」がインバウンドに人気
道の駅には新潟県の歴史、文化、自然を体験できる「新潟館」があって、展示内容の充実ぶりに驚く。 この建物は3階建てで螺旋状のスロープがあり、スロープに沿って様々な展示、アトラクションが並んでいる。最初にエレベーターで3階に上がり、ゆっくり降りてくると楽ちんだ。
まず3階には「ふるさとシアター」がある。


新潟の歴史、文化、観光に関する映像を大画面で楽しむことが出来る。
2階には明治・大正・昭和にかけての暮らしに関する展示が並ぶ。




インバウンドに人気なのは「雪国体験コーナー」。
一年中、天井から人工雪が降っている。






雪に馴染みがない国々の観光客は大喜びだ。



新潟館の1階の入り口から左の方角へ進むと、全天候型のキッズランドがある。


私が特に気に入ったのは、新潟館から外に出ると広がっている花畑だ。










錦鯉が泳ぐふるさと庭園があって鯉が泳いでいるが、 近づくと餌を求めてがっつく鯉の勢いにドン引き。




道の駅から乗車可能な信濃川水上バスは、3月~11月の土日祝に運航していて、信濃川の流れに乗ってゆっくりできる。

さて、ここから北陸、関東、それとも東北?
どっちに車を走らせるかを考えながら、道の駅「新潟ふるさと村」をゆっくり楽しませていただいた。