赤城山のカルデラ湖「大沼」のほとりに佇む赤城神社へ。道の駅「よしおか温泉」から(トイレ○仮眠○休憩◎景観◎食事△ 設備○立地○)

「赤城の山も今宵限り…」

国定忠治のこの名台詞は創作らしいが、忠治がこの山をこよなく愛し、短かかった人生をこの山と共に生きたことは事実。

日本百名山でもある赤城山は、複数の峰で構成される火山帯の名称だ。

最高峰は1828mの黒檜山(くろびさん)、さらには1685mの駒ケ岳、地蔵岳、長七郎岳、荒山、鍋割山、鈴ヶ岳、小黒檜山の8つの山を総称して赤城山なのだが、それらの山に囲まれた山頂カルデラ内に、カルデラ湖「大沼」「小沼」覚満淵」がある。
赤城山の紅葉は例年、10月中旬から11月上旬。

赤城山の裾野は富士山に次ぐ長さであるため、見頃を過ぎている場所も増えているが今年は若干遅めということもあって、まだまだ紅葉を楽しめる場所は多い。大沼、小沼や覚満淵でも、鮮やかに色づいた紅葉を楽しめた。

カルデラ湖「大沼」湖畔の赤城神社

車を走らせて、大沼へ。『大沼』は、「おおぬま」と呼んでも間違いではないらしいが「おの」と読むのが正しいらしい。

湖面に、周辺の山々が綺麗に映っていてとても美しい。

「赤城神社」に向かう朱色の橋が見えてくる。

「赤城神社」は、標高1300mを超える場所にあるカルデラ湖『大沼』ほとりのすぐ近くにある。

ここは参拝者駐車場のあたりだが、やはりこんなところにも熊は出るようだ。

ついに国会でも熊対策に相当に時間を割かれるようになってw

襲われたら社会の迷惑なので、熊避けの鈴を腰につけ、撃退スプレーをポケットに突っ込んで車を降りる。

左の赤い建物が「赤城神社」だ。

鳥居の前で一礼をして、境内へ。

赤城神社は、群馬県前橋市富士見町赤城山に鎮座し、正式名称は「赤城神社」だが、他の赤城神社との区別のため「大洞赤城神社」とも呼ばれている。

関東地方を中心として全国に約300社ある赤城神社の本宮と推測される神社の一つであり、式内社(名神大社)論社、上野国二宮論社としても知られている。

主祭神は「赤城大明神」

赤城神社の主祭神は赤城大明神。赤城山と湖の神様として古代より崇敬されてきた。

室町時代初期に編纂された『神道集』に記載された赤城三姫伝説によると、継母の嫉妬により殺されそうになった美しい赤城姫が、赤城大沼の主龍神に救われ、やがて龍神の後を継いで赤城大明神となったとされている。この伝説から、赤城大明神は特に女性の願いを必ず叶えてくれる神様として信仰を集めているようだ。

創建年代は不詳だが、社伝では豊城入彦命が上毛野を支配することになった際に山と沼の霊を奉斎したのを始まりとし、その後、允恭天皇・用明天皇の時代に社殿を創設。806年(大同元年)に神庫山(後の地蔵岳)中腹から大沼の南の畔(現在の大洞旧社地)に遷座したという記録が残されている。

この遷座の年号にちなんで神社周辺が「大洞」と呼ばれるようになり、神社も通称として「大洞赤城神社」と記されるようになったようだ。

現在の社殿は1970年(昭和45年)に大沼湖畔の小鳥ヶ島に新築移転されたもので、朱塗りの建物が特徴だ。静かな湖畔に建つ朱色の社殿は季節を問わず赤城の豊かな自然の中に映える建物だが、紅葉と馴染んだ朱の社殿はやはりあらためて美しいと思う。

大沼湖畔を散策

『大沼』湖畔一周は徒歩でも1時間30分ほど。紅葉狩りしながらの散歩も楽しめる。

「赤城神社」から湖岸に沿って整備されている遊歩道を歩く。大沼周辺は白樺や笹が多く、紅葉は見頃を過ぎていたかもしれない。

それでも、すでに落葉した白樺と赤や黄色に紅葉した木々のコントラスト、静まり返った湖畔は素晴らしい景色の連続だ。

小さな湖「小沼」へ

『小沼』は、『大沼』から車で5~6分。

『大沼』よりも湖面が高く、標高1400mを超えるところにある火口湖だ。

ここも「こぬま」ではなく正式には「この」と読むらしい。

無料駐車場、トイレもある。

湖を歩いて一周するのに約40分、小さくて、静かな湖だ。

大沼より標高が高い分、紅葉のピークはすっかり過ぎていたが、湖を一周散策できる遊歩道の距離も手頃で、私は、大沼より静かで落ち着いた感じが好きだ。
今度は10月のうちに訪れてみたい。

自然エネルギー利用推進の道の駅「よしおか温泉」

道の駅「よしおか温泉」は、広大な赤城山の裾野を、赤城神社から南西方面にどんどん下っていった、群馬県のほぼ中央部の吉岡町にある。

関越自動車道の渋川伊香保ICからは、前橋渋川バイパス(国道17号線バイパス)を通って南東に約5キロで、遠方からのアクセス簡単だ。

吉岡町は自然エネルギー利用を積極的に推進している町で、 県内唯一の風力発電施設、全国的に珍しい農業用水路を利用した水力発電設備、 半導体を用いた太陽光発電を行っている。

特に風力発電施設は町のシンボルで、道の駅のロゴマークにも採用されている。

駐車場は、一つひとつはさほど大きくはないが、いくつかあって、トータルでは相当の台数が停められると思われる。

トイレは、なかなかオシャレで、綺麗に清掃もしていただいて。ありがたい。

休憩環境としても、ちょうど良い施設規模で、周りの環境もいい感じ。

地元老人御用達の温泉施設とケイマンゴルフ場

道の駅「よしおか温泉」は、温泉施設「リバートピア吉岡」、ケイマンゴルフ場等を備える「吉岡町緑地運動公園」、 物産館「かざぐるま」から成る。

ケイマンゴルフとは普通のボールよりも軽くて飛ばないボールを用いて、小さなゴルフ場で楽しめるものだが、主に高齢者の間で人気のスポーツ。ゲートボールよりかなりゴルフに近く、朝から多くのお年寄りが集まってくるらしい。

温泉施設は内風呂と露天風呂があり、泉質は保温効果のある塩化物泉と美肌効果のある炭酸水素泉を併せ持つのが特徴だ。

年間パスポートや半年パスポートのような「利用すれば利用するだけお得」という券が発行されていて、常連の高齢者でいっぱい。私は温泉には入らず、足湯だけお世話になった。

物産館、レストランは程よい規模感

物産館は普通の規模。農産物の品揃えがしっかりしていて、買い物しやすい程よい規模感だ。

レストランの人気メニューは、「上州麦豚生姜焼きセット」と「さけ・いくら丼」。

温泉+食事のセット割引もある。