茶臼山から標高を下げて那須高原へ。青木周蔵の別邸がある道の駅「明治の森」から(トイレ○仮眠△休憩◎景観◎食事○設備○立地○)

那須周辺の観光エリアは標高が高く、例年、茶臼岳などは色づき始めが9月中旬、最盛期は10月中旬だ。

標高の高いエリアを代表するのが、那須岳の主峰のひとつである茶臼岳(標高1,915m)の山頂付近(9合目)。ここまで一気に辿り着ける那須ロープウェイは、スキー場の一部を使った夏季営業とは違って、純粋な観光登山向けロープウェイなので、乗車中の眼下の景色も手付かずの自然で、圧巻の紅葉を楽しむことができる。

茶臼岳"

ただ、那須ロープウェイ山麓駅の駐車場は3か所で約190台しかない。

ブログを始める前、まだコロナ禍の名残があった3年前の秋に訪れたときに、9時頃には早くも満車になって、入庫出庫の回転も良くなくて、苦労して紅葉狩りした帰りには大渋滞にはまってしまって大変な思いをした記憶があって、今年はもっと酷い目に遭うのではないかと、山頂付近の紅葉狩りは見送っていた。

ということで、山頂付近の紅葉は見逃したが、なんの心配はまったく無用。

麓は10月から11月中旬が見頃なのである。

11月上旬が見頃となる「つつじ吊橋」「紅の吊橋」

全長130m、高さ38mの橋の上から、眼下の紅葉と那須連山の紅葉が同時に眺められるのが「つつじ吊橋」。

また、那須塩原温泉郷で圧倒的な人気を誇る紅葉名所が「紅の吊橋」だ。
こちらは那須塩原渓谷の箒川にかかる全長52.5mの吊橋で、橋の両端のもみじが燃えるような紅色に染まる。 色づく木々から伸びる吊橋と渓谷美の競演が凄すぎる。

鹿の湯からも程近い場所にあって、この吊り橋を渡った対岸には、紅葉を眺めながら解放感たっぷりでお湯を楽しめる「もみじの湯」がある。

皇室ゆかりの森で紅葉と落ち葉拾いの森林浴を

「那須平成の森」は、平成20年まで那須御用邸用地として管理されていて、一般人は立ち入ることができなかった。

新宿御苑や皇居外苑などと同じように、皇室管理の敷地の一部を国民が自然と触れ合えるよう解放ししていただいて、自由散策ができるようになっている。

ここはカエデなどの紅葉が綺麗なのだが、ミズナラのどんぐりや落ち葉も楽しめるため、子ども連れのファミリー層の利用も多いようだ。

なので子どもたちの環境教育にも力を入れていて、自然をよく知るインタープリターにガイドしてもらいながら自然の仕組みなども学ぶことができる。
インタープリターとは、インクプリンターではない。その時その場所の自然が発するメッセージを、お越しの皆様にわかりやすく伝える専門家ということだ。

紅葉と青く澄んだ滝壺とのコントラスト「駒止(こまどめ)の滝」

駒止の滝は、2011年4月に那須高原にある那須御用邸の一部が一般に開放・開園された「那須平成の森」の中にあり、「那須平成の森」からは往復約3時間歩いて行くこともできるが、3時間歩くのは辛い私などは、車で直接行くこともできる。

以前は落葉期にしかその全貌を望むことができなかったが、「那須平成の森」の開園の際に施設の一部として観瀑台が整備されたことで、周囲の山々とともにその雄大な姿を一望できるようになっている。

駒止の滝は二段からなり、幅約3m、落差は約20m。

規模的には大したことはないのだが、上下の滝つぼに湛えられた水の、美しく神秘的な色彩がとにかくすごい。赤や黄色に染まった渓谷と、澄み切った青い滝との鮮やかなコントラストは素晴らしいの一語。その美しさに、「馬(駒)までもが足を止めた」ことから「駒止の滝」の名がついたという逸話にも思わず納得してしまう。

駒止の滝

国の重要文化財「青木邸別邸」を中心とする道の駅「明治の森」

道の駅「明治の森」は、栃木県北部の旧黒磯市(現那須塩原市)にある。

都会の喧騒を離れた、県道369号線沿いの静かな森の中にあって、国の重要文化財の青木周蔵氏の那須別邸を中心とする道の駅となっている。

青木周蔵といえば、明治時代にドイツ公使や外務大臣を務めた人物だが、その青木氏の那須別邸がこの地に残っているのだ。

この那須別邸は当時の日本には珍しいドイツ風建築工法を取り入れた建物で、ドーマーウィンドウと呼ばれる屋根窓や、 ドイツ風の窓飾りやベランダが特徴となっている。

また、ドイツ人妻との間に授かった娘の名前を付けた庭園「ハンナガーデン」も道の駅の見所となっている。

道の駅の駐車場、トイレは?

駐車場はいくつかのブロックに分かれていて、訪れる車は多いが、停められなくて困るということは滅多にないようだ。

トイレは何ヶ所もあって、これも不自由しないだろう。

道の駅の施設としては、物産館とベーカリーとカフェレストラン、それぞれとてもオシャレで清潔感に溢れた場所となっている。

物産館、ベーカリー、カフェレストラン

物産館では「青木クッキーファクトリー」のクッキー、銘菓「御用邸の月」、全国菓子博覧会金賞受賞のチーズケーキ、牛乳、ヨーグルト、ロースハム、ソーセージ等の那須高原の特産品がたくさん販売されている。

ベーカリーでは、メロンパン、アップルパイなどの焼きたてパンが人気を集めていた。

農産物の直売も充実

高原だいこんのパワーがすごい。

カフェレストラン「青木の森カフェ」

ここでは、ピザ、パスタ、カレー等の食事からジェラード、ソフトクリーム、 その他ショートケーキ等のデザートを楽しめる。

中でも「いちごたっぷりジェラード」は、楽天市場ジェラード部門人気ランキング1位に輝いている逸品だ。

キッチンカーもかわいい。