道の駅「シルクウェイにしはら」から日本有数の「日原天文台」へ。そしてまた仮眠に戻って(トイレ◎仮眠◎休憩◎景観○食事○設備○立地○)

島根県の西の端、あの有名な津和野の隣の地味な日原町だが、ここには知る人ぞ知る「日原天文台」という、すごい公開天文台がある。
日本の公開天文台のさきがけであり、これまた有名な奈良県大塔村の天文台よりほんの少し早くオープンしたそうだ。

何を隠そうハゲを隠そう、明石で育った私は、東経135度に位置して日本標準時を刻む明石市立天文科学館のプラネタリウムに興味を持って夏休みなどは頻繁にここに通い、帰り道には夜な夜な星を観察するような、純粋でかわいい天文大好きな小学生だった。
だから60年経って肉体は朽ちかけ心も腐りかけたジジイになっても、奈良の大塔村の天文台にも行ったし、今、ここ「日原天文台」にもこうして来ているわけである。

日原天文台の素晴らしさ

日原天文台は小さな山を上ったところにあって、ここの標高が255m。

主力望遠鏡は、法月技研製作の口径 75cmで、他にも4つのレンタルドームがある。

メインの天体観測ドームに入ると、そこにはオープンフレームの 75cm 望遠鏡が鎮座していた。

75cm 鏡筒は、さすがに大きい。

導入された時は世界一の天体望遠鏡だったわけで。

望遠鏡の収差は、同じ光学系・同じF値ならば、口径に比例して大きくなる。また、口径が大きいほど気流の影響も受けやすい。したがって、大口径ほど「シャープ」に見えることは少ない。また、ドームの中に多くの人が入るとドームの中と外に温度差ができ、ドームスリットのところで気流がかなり乱れる。これらのために、恒星が“大きく”見えてしまうという現象が起こる。

これは小学校時代に天文科学館で学んだことだが、興味を持って得た知識は忘れないもので、その後趣味のカメラにも生かされた。

ペガスス座の球状星団 M15に感動!

さて 客はこの75cm 望遠鏡の周りを取り囲むように並んで、自分の順番を待つ。
担当者が望遠鏡の向きを定めて固定した後、普段肉眼ではとても見えない星や、散開星団 M11 、M27、M13 といった星団の数々を我々に見せてくれるのだ。

最もすごかったのは、ペガスス座の球状星団 M15 。

アイピースを覗かせてもらうと、別世界。
視野の中に大宇宙の星団の星一つひとつが無数にばらまかれていた。
中途半端に感じるのではなく、自分のちっぽけさを決定的に思い知らされるようで、スッキリ。

天文台の他にも、“星と森の科学館”や“天文資料館”といった施設が併設されているが、当然だがもう閉館していた。

夜遅くに、再び車中泊をさせていただく道の駅「シルクウエイにちはら」に戻った。

道の駅「シルクウエイにちはら」

山陰自動車道の須古ICから国道9号線を南に14km。

島根県西部の旧日原町(現津和野町)に「道の駅 シルクウェイにちはら」はある。

ここに夕刻に到着し、夜に日原天文台で天体観測するまでの時間をつぶした。

道の駅までの道中は、約7割が「JR山口線」と清流「高津川」を眺めながらの贅沢なドライブ。

JR山口線はSL山口号が有名で、運が良ければSLと並走しながらのドライブができるかもしれなかったが、それはできなかった。

駐車場は大きい。約200台の車を停めることができる。

トイレから適当な距離に車を停めて仮眠。
仮眠環境としては最高ではないかな。

休憩環境としても申し分なし。とてもいい道の駅だ。

日原町、津和野町、益田市の特産品が揃う

道の駅の施設は、物産館、農作物直売所、フードコート、コンビニエンスストア。

コンビニは小ぶりだが、物産館と農作物直売所は大きくて商品の種類も豊富。フードコートも3つの店舗が入って、たくさんのメニューから選べるようになっている。私は夜に利用したので、営業してはなかったが。