
道の駅「もみじ川温泉」は、宿泊できる温泉施設に併設された道の駅である。
あるいは、「もみじ川温泉」は、道の駅「もみじ川温泉」の施設の一つである。
どっちゃでもいいが、エメラルドグリーンが美しい「川口ダム湖」のすぐそばにあって、景色もとても素晴らしい温泉だ。


ところで川口ダム湖といえば、ダム湖周辺のエメラルドグリーンの川には流れがほとんどなく、激流の中をゲートを通過しながらタイムを競う「スラローム」以外の各種カヌー競技にとっては理想的な環境。
5年前の東京2020オリンピック・パラリンピックの際、ドイツのカヌーチームは「もみじ川温泉」で事前合宿を行い、本番オリで金・銀・銅、本番パラでは金と銅を獲得した。
もみじ川温泉からは、美しい川口ダム湖が見える。

合宿中は、毎日練習後に今日の練習をした川口ダム湖を眺めながら入浴し、各々がゆっくり振り返りを行ったことがきっと選手たちの進化に繋がったことだろうし、疲労回復やお肌に良い単純硫黄冷鉱泉の温泉の効能も相当あったのだろうと私は推察する。
知らんけどw





もみじ川温泉の歴史と魅力
道の駅「もみじ川温泉」は、徳島南部自動車道の徳島津田ICから県道129号線→県道120号線→県道16号線→県道22号線→県道28号線→県道19号線→国道195号線を通って南西に49km、 徳島県南東部の旧相生町(現那賀町)にある。
もともとは、昭和40年代に那賀郡旧相生町の保養施設としてスタート。
平成12年にリニューアルを行い、道の駅の認定を受けて現在に至っている。
駐車場は、道路に沿ってとても細長い形状。

トイレからも、ダム湖がよく見える。



施設正面入口横には、もみじ川温泉のシンボルともいえるもみじ川温泉のロゴが彫り込まれた杉のオブジェが。

そして、相生森林美術館方面へ渡るアーチ状の美しい「鎌瀬橋」も見える。

到着後、この2つを背景にバックに記念写真を撮っている人が多い。
「もみじ川温泉」という名前から単純に「紅葉の絶景」が看板なのだろうと思っていたが、由来は「紅葉川という名の川の河辺にあることから。温泉からの景色はとても美しいが、それは川口ダムに堰き止められた「あじさい湖」という湖。 秋には対岸に少しだけ紅葉の景色を見ることができるらしいが、基本的には湖畔の風景が一番の魅力である。
美しいダム湖を眺めながらの温泉三昧
道の駅もみじ川温泉は、日帰り入浴も楽しめるが、もちろん宿泊も可能だ。
その宿泊も、宿泊施設にチェックインするもよし、駐車場で車中泊するもよし(笑)
とにかく、道の駅もみじ川温泉の最大の魅力は、美しい景色だ。エメラルドグリーンの川口ダム湖は、温泉だけでなくレストランからも眺められるが、私は、まず温泉に。




大浴場は2つあるが、男女の入れ替えはない。それぞれの中に内湯、露天風呂、サウナがある。
露天風呂とサウナはやや狭いが、内湯は大きくゆったりと湯を楽しむことができる。

露天風呂からは下の写真のような「あじさい湖」の湖畔の風景。

壁面はガラス張りになっており、この景色は内湯からも見ることができる。

泉質はアルカリ性の単純硫黄泉。 温泉は単純硫黄冷鉱泉で、硫黄が含まれているのにあまりきつい匂いがせず、誰もが入りやすいだろう。
ヌルヌルとした感触の、とても気持ちいい、そして温泉らしい湯だった。
柚子を使った特産品が名物
宿泊施設のロビーには物産館、その横にはレストランがあり、共に宿泊者以外にも開放されている。国道を挟んで向かい側には農作物直売所もある。

物産館「お土産コーナー」の人気トップ3は、1位:イタドリの醤油漬け、2位:ゆず味噌、3位:ゆずサイダー。
山菜加工品が豊富で、ご飯のお供としてもお酒の肴としても楽しめる「イタドリの醤油漬け」が不動の一番人気ということだ。
2位の「ゆず味噌」、3位の「ゆずサイダー」ともにゆず関連だが、徳島のゆず生産量は高知に続いて全国2位。ゆずは寒い季節の果物だが、味噌やサイダーなどの加工品なら年中楽しめる。
ゆずを使った商品は他にも「柚絹もち」「木頭ゆずしょうゆ」「木頭ゆずのマーマレード」 「木頭ゆずゼリー」「木頭ゆず湯」などがある。
レストランはうなぎとあめご、ジビエカレーが名物
併設の「レストラン湖畔」では、地元の川魚「あめご」や「うなぎ」を使った料理が楽しめる。
ちなみに「あめご」というのは徳島県における地方名で、要するに「アマゴ」のことだ。
ランチの人気は「ジビエ・ダムカレー」。鹿肉をトッピングしているが、フライにしているためジビエ特有の臭みはほぼない。
「はんごろし」という物騒な名前の特産品
「もみじ川温泉」から道路を挟んで向かい側にあるのが農作物直売所。

この農作物直売所では物騒な名前の「はんごろし」という商品が販売されている。
「はんごろし」というのは、道の駅が位置する旧相生町での愛称で、「おはぎ」のことである。
もち米とよもぎを混ぜたものを半分だけ潰し、中に小豆あん、外にきな粉をまぶしたもので、 「半分潰す」ことから「はんごろし」になったそう。ならば全部潰すと「みなごろし」。知らんけど。
あと、那賀町の伝統的な発酵茶「相生晩茶(あいおいばんちゃ)」も人気商品だ。