幻のトマトと言われる名倉高原の「ルネッサンストマト」を求めて、道の駅「アグリステーションなぐら」へ(トイレ○仮眠○休憩○景観○食事◎設備△立地△)

「ルネッサ〜ンス!」
といえば、15年ほど前だったかテレビでよく見かけた髭男爵のギャグでしょ?
お笑い好きの人はそうおっしゃるかもしれないが、本来は古期のフランス語で「再び生まれること」を意味する。
そんなん知っとるわ、というご仁。もし、「ルネッサンストマト」という、キュートなハート型が特徴の「ルネッサンストマト」というすごいトマトがあって、その「誕生の地」が三河名倉高原であることを知っていたら、おそらくイタリアンのカリスマシェフか、一般人なら相当危ないレベルのトマトフェチに違いない(笑)。

「ルネッサンストマト」は、 愛知県で育種されたトマトの品種で、皮が薄くて肉厚で軟らかく、トマト特有のゼリー部分が比較的少ない「丸かじり」向きのトマト。一般的なトマトより甘みが強く、糖度を上げる為にストレスを必要以上にかけるような無理な栽培はせずとも元気いっぱいの健康な苗から健康なトマトが育ち、その糖度は一般的なトマトより2度ほど高い8度に達することもあるという。

幻のトマト「ルネッサンス」

このトマトは、北設楽郡名倉地区、標高およそ650mの奥三河名倉高原で栽培されているのだが、栽培面積が非常に少ない。果肉が充実した品種ゆえの、栽培の難しさがあるようなのだ。
たとえば収穫のタイミング。

ルネッサンストマトは4分着色したころが収穫のタイミングで、たった数日でも収穫が遅れてしまうと割れてしまう。他にも高度な栽培技術が必要なため、栽培する農家さんは今でも町内に3軒しかない。
故に、いかに美味しくても生産量が限られ、イオングループ『食の匠』認定にして一般のお店ではあまり入手できないから〝幻のトマト〟と呼ばれている。

ということで、知る人ぞ知る地域限定の特産品となったルネッサンストマト。

しかし、こういうトマトが買えるというのが、道の駅のいいところではないだろうか。

里山の道の駅「アグリステーションなぐら」

ルネッサンストマトが買える道の駅は、愛知県北東部の設楽町にある。

駅が位置している場所は国道257号線と茶臼山高原道路の始点が重なるT字路。 国道257号線は田畑と森林が織りなす里山の風景を、茶臼山高原道路は民家が全く無い大自然の風景を味わうことができる。

道の駅の名前は「アグリステーションなぐら」。

その名の通り、農作物直売が中心となる道の駅だが、物産館、レストランもある。
トイレは駐車場のすぐ前だ。

屋内外ともに、休憩はとりやすい。

名倉高原トマトは売り切れ必至の人気

農作物直売所の一番人気は、やはり「名倉高原トマト」だ。

さぞ高価だと思いきや、都会のスーパーで買う普通のトマトと比べても同等、もしくは安いぐらい。

もちろん超人気商品だから、開店するとお客さんが殺到する。 なので、早く行かなければ売り切れているなんてことも。
しかし収穫したものが順次仕入れられるから、開店時間を狙って訪れればきっと入手できるだろう。
ところで、真っ赤なトマトを選ぶクセがついている私たちだが、先ほど触れたように、裂果しない前に収穫するこのトマトに限っては真っ赤ではない。
色が薄いから甘くないという私たちの概念は、食べてみれば途端に覆されるだろう。

さすがアグリステーション

ルネッサンストマトの他にも、たくさんの農産物や加工された特産品が販売されている。

「山くるみ」「くるみ味噌」「山すりくるみ」などのくるみの加工品、「栃の実せんべい」「栃の実かりんとう」「わらび餅」「干し芋」「干し椎茸」「乾燥エノキ」「ブルーベリーの実」など、里山の幸でいっぱいだ。

五平餅、高原掛けそば、三河フランク、アマゴ焼!

飲食施設も充実している。

まず、レストラン「お母さんの店」。

ここは荏胡麻を五平餅に擦り込んだ「えごま五平餅」、ピーナッツをまぶした「ピーナッツ五平餅」、半そばをセットにした「五平餅定食」など五平餅メニュー、山菜が入った「高原そば」の人気が高い。

嬉しいのは、超をつけたいぐらい安いモーニングセット。

レストラン「お母さんの店」は朝8時から営業しており、朝食モーニングセットは、ごはん・味噌汁・漬物やサラダなどが付いていて、まさにおふくろの味が楽しめる。セルフサービスでトマトジュースやコーヒーを飲むこともできてコスパ最強だ。

週末には、三河フランクの出店とアマゴ焼の出店があり、どちらの評判も上々ということである。