おい、小樽。お前、ミーハーやインバウンドがウジのように湧いてくるからいうて、ちょっと調子に乗りすぎてるんちゃう?

♪逢いたい気持ちが ままならぬ 北国の町は つめたく遠い

粉雪まいちる 小樽の駅に ああ ひとり残して 来たけれど

忘れはしない 愛する人よ♪

「小樽のひとよ」は、鶴岡雅義と東京ロマンチカのデビューシングル。

私が9歳の1967年にヒットし、累計売上は150万枚超。小樽運河沿い歩道脇に、いつからだろうか、歌詞が貼り付けられている。

私も大人になって寿司が好物になり、本場である小樽の街を散策するようになったが、今回でたしか5度目になる。
最初は、まだ石原裕次郎記念館があった頃、1993年だったか。

その時の印象は、「確かに寿司はうまいが、値段は高いな」と言う程度だった。

あれから32年、小樽の寿司がエライことになっている。

回転寿司の10倍の価格に目がロマンチカ

有名な寿司屋通り、ここには16ほどの店が軒を並べるが、ここでは2貫で千円当たり前。

スシローやくら寿司の10倍もするではないか。
ランチで7,000円〜12,000円、ディナーでは軽く2万円を超えて、ちょっと酒が進むと一人5万円ほどとられる。元は同じ生魚、切ってシャリと一緒に握るだけ。
ほぼなんの調理もしていない寿司が、これはもう異常だと言うしかない。
品質があまり変わらないといえばガソリン。旅をしていてどんなに馬鹿高い地域、店でも、価格差の幅は3割程度である。
寿司のシャリに使う米だって、安い備蓄米と高い新米との価格差は5割程度だろう。

♪ 食べたい気持ちが ままならぬ 北国のスシは つめたく高い

粉雪まいちる 小樽の寿司屋 ああ ひとつ食べて 来たけれど

払えはしない 10倍もしたら ♪

伝票を見て、東京ロマンチカでなくても目がチカチカ、何度も見直すだろう。

回転寿司と同じだけ食ったら3千円と3万円。

完全に一桁違う。

では、10倍うまいか?というと、そんなことはないわけで。
私などはもう、死ぬまで、絶対に行かない。

いくらでも観光客が来るからといって自制は必要

というわけで、大手チェーンなら小樽にあってもそんなに高くして店舗イメージを損なうわけには行かないだろうと言うことで、ネットで探すと駅前あたりにあったのがモンテローザが経営する海鮮居酒屋。
「北海道 魚萬」だ。

ここには後で行くとして、まずは小樽の街を散策。
歩くだけなら、タダである。

まずは、うんこ、もとい、運河から。

港に出てみて。

ミーハー通りを歩いたが

「北一」硝子の「期待値」ハズレ

「北一硝子」とやらがやたら幅を利かせて何店舗もあるのだが、イタリアンとかアウトレットの店まであって、閉口。

「北一」硝子というが、私の「期待値」には程遠い。

インバウンドバブルが弾けたらどうする気?

何を売っていようが、値札を見て買う気をなくしてしまう。
物価高なんてもんじゃない、日本人観光客だけでなくインバウンドもうじゃうじゃ来るもんだから、調子に乗って高く売りすぎなんだよ、まったく。

ずいぶんミーハーな店を歩き回ったが、結局何も買わずに、正確には高くて手が出なかったわけだが。

とにかく歩き回って腹が減ったので、例の「モンテローザの海鮮の店」へ。

回転寿司と同じ味だが、まあ、猫に小判を与えるこたあないんだよ、寿司なんて、調理もへったくれもないわけで。こんなもんでいいんだよ!

刺身には、日本酒だ。
特に、ホタルイカなんぞ食うには、酒はもう日本酒でなくてはいけない。
(あくまで個人の好みです)

蟹味噌を焼いて食ったが、これは美味かった。

最後に、インバウンドを含めた観光客相手にふざけた商売してる小樽の商店街に一言。
「おい、小樽。

お前、ちょっと調子に乗りすぎやぞ。
絶対、このままええ調子こいて生きていけるわけないからな、リピーターは見切るぞ。
一周回って、観光バブルが崩壊するのをちゃんと覚悟しといたほうがええぞ!」