
山口県の東部を流れる錦川は、日本三名橋のひとつである岩国市の「錦帯橋」で知られる川だ。

その上流部は山口県下最高峰の寂地山(1,337m)に源を発し、源流にはブナ林が広がる。
そこからおよそ110km、川は山地を縫う峡谷を経て、瀬戸内海の広島湾に注いでいる。
支流には「日本名水100選」に選ばれた宇佐川などの清流があり、宇佐川は5つの滝からなる竜ヶ岳峡と18の滝からなる犬房峡を合わせた山口県屈指の景勝地「寂地峡」として有名だ。
その寂地峡を歩くと、夏の強い日差しを鬱蒼とした木々が遮り、わずかに木漏れ日が降り注ぐ中を寂地川が流れていて、「五竜の滝」と呼ばれる落差約200mを連続して流れ落ちる5つの滝が次々と現れた。
支流「寂地川」の「竜ヶ岳峡」を登る
寂地峡の、竜ヶ岳峡に入って駐車場に車を停める。

少し上ると、「寂地峡五竜の滝」の石碑があって、そこからはまずは一番下に位置する、落差20メートルの「竜尾の滝」を見ることができる。

これは上段15m、下段5mの段瀑だ。
「竜尾の滝」の脇の階段を上って滝見道を登っていくと、「登竜の滝」と滝つぼ「大乗淵」があって、そこから「白竜の滝」が続いている。落差は10mある。

岩の緑の苔と、流れ落ちる白く輝く水のコントラストが美しい。
その上には落差18メートル、寂地峡最大の「竜門の滝」あり、最上段には落差14メートルの「竜頭の滝」が現れる。どちらにも美しい滝壺がある。

これらの滝巡りの途中には、美しい渓流、小さな滝をたくさん楽しむことができる。



「蒟蒻」と「わさび」の町の道の駅「ピュアラインにしき」
道の駅「ピュアラインにしき」は、寂地峡から川沿いを下流域に降った場所、中国自動車道の六日市ICからは国道187号線を南に10km。山口県北東部の旧錦町(現岩国市錦町)にある。


駐車場はやや複雑な形状だが、かなりの台数の車が。人気の道の駅なのだろう。



駐車場前のトイレも、施設内のトイレも、どちらも綺麗にしていただいて、気持ちよく使うことができた。




休憩環境としては、どちらかというと屋外の方が充実している。






物産館入口前には、「幸輪(写真上)」と「幸玉(写真下)」の風水のモニュメント2つがある。


道の駅の施設は、物産館、農作物直売所、レストラン。
山に囲まれた立地だが、来客数は相当多そうで。聞くと、瀬戸内海寄りの都市部から遠路はるばる訪れる人も多いということだ。
「蒟蒻素麺」と「わさび味噌漬け」が評判
中国山地の真ん中にある錦町は、冷涼な気候を生かした高原野菜の生産が盛んだ。 中でも「蒟蒻」と「わさび」は町を代表する特産品である。

物産館には、「蒟蒻」と「わさび」を使った商品が多数。

「蒟蒻」関連では「蒟蒻素麺」「蒟蒻ラーメン」「刺身蒟蒻」「丸蒟蒻」「田舎蒟蒻」「蒟蒻餅」などが、「わさび」関連では「わさび漬け」「わさび味噌漬け」「山菜わさび漬け」「わさび椎茸」などが販売されている。
他には、「牛すじ」と「蒟蒻」をブレンドした「牛すじこん」も道の駅ならではの商品として人気を集めていた。 「牛すじこん」をカレーにした「牛すじカレー」は道の駅の名物商品だ。

物産館の外にある自動販売機には、「にしきのおいしい水」がセットされている。
錦町は「湧水の町」としても有名なのだ。
「蒟蒻ラーメン」「牛すじカレー」「しし汁セット」など
物産館の奥の方に「レストランにしき」がある。

このレストランには、錦町ならではのメニューが多い。
主役はやはり「蒟蒻」で、メニューを見ると「蒟蒻ラーメン」「蒟蒻酢豚風セット」、牛すじ肉と蒟蒻が入った「牛すじカレー」、 その他ジビエ料理の「しし肉鉄板焼きセット」「しし汁セット」などがある。
この「蒟蒻ラーメン」、構想から実現まで3年もの月日を要したらしいが、外見は普通のラーメンのようで、実は麺そのものが「蒟蒻」なのである。

蒟蒻麺は普通のラーメンの麺と比較してカロリーが40分の1。ただし、スープが美味しすぎて、飲み干すと元も子もない(笑)。
屋外の美味しそうなデザートに手を出すと、もうダイエットは無理だ。
