「天スタ」→「ミンミン」→「餃子の王将」→「大阪王将」→「天平」→「群愛飯店」→「赤萬」。餃子食べ比べツアーは2万円也、物価高を痛感w

夢でも見たのだろうか、今日は朝起きると完全に「餃子の口」になっていた。
餃子は、私の「最後の晩餐」に決めているほどダントツの大好物で、旅の間も車中泊の就寝前には、テイクアウトの餃子とビールで1日を締めることが多いので、禁断症状ということでもないはずなのだが。でも「餃子の口」になってしまっているので、これはもうどうにもしようがない。
たまには電車移動で、心置きなく昼間から堂々と?ビールを飲んで、餃子の数珠繋ぎを満喫しようと思い立った次第である。
近鉄奈良駅前の「天スタ」総本店から、大阪は我孫子駅前の「ミンミン」そして「餃子の王将」V.S.「大阪王将」、さらに大阪北新地駅近の「天平」を挟んで、最後は神戸。元町駅から坂を上って「群愛飯店」からまた下りてきての「赤萬」。

トータル7軒をハシゴした。
計14人前と小籠包一つ、ビール13本とハイボール1杯の「餃子の旅」は、途中「ミンミン」の凋落ぶり、王将メニューから伝統のビール大瓶が消えるなど落胆もあったが、最後は鉄板の「赤萬」で締めて、終わりよければ全て良し。

だが、少し前まで200〜300円程度の庶民の食べ物だったのに、やはり各店舗値上げし、1人前400円突破の店舗もちらほらと。

もちろんビールも値上がりしていたし、値段がワンランク上の群愛飯店にも行ったので、餃子とビールだけで軽く1万7,000円を超え、近鉄、JR、阪神など乗り継いだ電車賃と合わせて2万円も使うという結構な散財となった。
庶民の定番「餃子とビール」で思い知った物価高、恐怖である。

1店目は「天スタ=天理スタミナラーメン」

なんでわざわざ奈良のラーメン屋「天スタ=天理スタミナラーメン」の餃子からスタートしたかというと、ここのラーメンは私の口には合わないのだが、餃子がとても美味しいからである。
最近、ラーメン専門店が出す餃子が、店によっては餃子専門店に勝るとも劣らないクオリティであることが多くてハマってしまい、ラーメンが口に合わない天スタではラーメン食わずに餃子ばっかり。

それでも今日は、なんでこんなラーメンが奈良の名物なんだろう、本店なら少しは美味しいかも?と思ってしまい、ラーメン定食を注文してしまったw

やはりラーメンは私にはダメだったので、もちろん完食はしたが、定食についていた餃子では物足りなくて、ビールと餃子とを追加注文。

1軒目で結構満腹になってしまい、今後、天スタでは餃子&ビールしか注文しないと心に決めた。

2軒目から4軒目は「眠眠(ミンミン)」「餃子の王将」「大阪王将」

2軒目から4軒目までは、近鉄電車を利用して、大阪の我孫子駅へ。

この界隈にはミンミンも餃子の王将も大阪王将もあって、他にもB級グルメならなんだってある。

珉珉(みんみん)は、ご存知神戸を中心に店舗展開している中華料理店だが、50年近く前、私はここの餃子にハマっていた。創業が私と同じ1958年と言うこともあってずっと贔屓にしていたのだが、餃子の味は次第に落ち、当たり前だがその変化にともなって、今や直営店とフランチャイズ店を合わせても全国にたった60数店舗と低迷。しかし、根拠はないが我孫子の店なら美味いのではないかと一縷の望みを持って「ミンミン我孫子店」の暖簾をくぐった。

結果から言うと。
私は、いただく食べ物を「まずい」と言ったことはないが、つい、言ってしまいそうになった。それほど、残念な味だった。

あゝ、半世紀前の、餃子の味では王将を圧倒していた栄光のミンミンはどこへ行ってしまったのだろうか(涙)

と、悲しい思いをしつつ、当時ミンミンとヘビロテしていた餃子の王将、そしてライバルの大阪王将へ。

餃子の王将は、実は大阪に157店舗もあり、二位の兵庫県の71店舗、東京都の67店舗、創業地京都府の46店舗、愛知県の40店舗など他府県を圧倒している。

おそらく、敵対関係にあった大阪王将との激烈な覇権争いを繰り広げた歴史の結果でもあるのだろう。
王将の餃子は工場で生産しているから、よほど焼き方が下手な店に行かない限りは、味については安定している。ミンミンの味が頼りなかったので、ここでは「にんにく激増し」を。

そして、ライバル関係にある大阪王将我孫子店へ。
餃子の王将と競い合って、大阪王将も長い間、税込200円台の価格で頑張っていたのだが。

ついに税抜価格で一人前(6ケ)300円台に突入した。(餃子の王将も)
大阪王将も、餃子の味はどの店も安定している。冷凍食品の「羽根付き餃子」が人気で、私も好物なのだが、最近はどちらかというと大阪王将の餃子の方が、餃子の王将より好きになっているかもしれない。何せ、餃子の王将では食べすぎてきたから(笑)。
この両店の餃子&ビールは、もはやわざわざ写真を撮ってブログに残すまでもない。

5軒目は「天平 北新地本店」

近鉄で難波まで、そして大阪メトロに乗って、昭和30年創業・大阪ひと口餃子発祥をうたう「天平 北新地本店」へ。

餃子の価格高騰と言えば、ここ「天平」の餃子には、値段が書いていない。
高級寿司店でもあるまいに、すっかり「時価」気取りなのである。
餃子1人前がいくらかわからないが、ひとくち餃子たった1人前、漬物、瓶ビール、ハイボールを注文して、会計は2,500円を超えた。
値段も高いが、それよりお高くとまった接客態度、さらにはいまだにタバコを吸う客も入れると言うこともあって、あまり好きな店ではないのだが。

40年ほど前には夜な夜な新地梯子酒の締めにここの餃子を食べていたからか、何年かに1回は当時の思い出あんなことこんなことを肴にして無性に食べたくなってしまうのだから、人間の舌とはなんとも不思議である。

割り箸の太さからわかると思うが、ひと口餃子と言うが、一口で5個は簡単に頬張れるほど、ここの餃子は小さい。

ビールも小瓶なのにバカ高いから、飲み物のおかわりはハイボール。ただ、これは餃子に合う!

大阪からは阪神電車に乗って、元町へ。餃子縛りの一日旅も、ここ神戸が終点だ。

6軒目は「群愛飯店」からの最後7軒目はやはり「赤萬」

鯉川筋の坂道を上って、『群愛飯店 本店』へ。

あまりの暑さにぼーっと歩いていてうっかり通り過ぎてしまったが、山手幹線の少し手前にあるとの記憶のおかげで少し戻って無事入店。

群愛の美味しさには定評があって、私も50年近く通う、大好きな神戸中華の名店だ。ここは本来なら、コース料理を満喫してナンボの店だが、今日はお店には申し訳ないが餃子とビールだけ。気持ち、小籠包を追加したが。

小籠包は、中から熱々のスープがあふれ出してくるので、猫舌の私は細心の注意を払う。

せっかくの群愛なので、海老蒸し餃子(写真上)と焼き韮餃子(下)と、餃子にも変化をつけた。
お腹いっぱいなのに、美味い!

そして最後の7軒目は、やっぱり「赤萬」なのである。

最後の店で、そこの味に満足できないと、「もう一軒」と言うことになるのが怖い。
なので、最後は絶対に間違いというものがない、「赤萬」で締めるしかないのだ。

さすがにさっきの群愛飯店でお腹いっぱい。

赤萬では2人前とビール大瓶だけを注文すると、その声を背中で聞いていたご主人は驚いて、私の顔を振り返って「どこかお体を悪くされましたか?」と言った。

いつもは最低でも4人前以上は注文するからだがw

私は、「餃子の梯子をしてきた」などとベタなことをを言わずに、とっさに誤魔化した。

「すぐそこで、柄にもなく接待を受けて満腹になっちゃいましてね。それでも、元町に来て大将の餃子を食わずに帰るなんて野暮なことはさすがにできませんから」