男体山、といってもよく知られていない茨城県の奥久慈男体山へ。道の駅「奥久慈だいご」から(トイレ◎仮眠△休憩○景観○食事○設備○立地△)  

男体山(なんたいさん)と言えば、誰もが日光の男体山を思い浮かべるだろう。茨城県にも男体山(奥久慈男体山)があることを知る人は少ないようだ。

しかし、大子町の東南部に位置する奥久慈男体山は標高654メートルの低山だが、奇岩、怪石がつくりだす雄大な景観は奥久慈の奇峰とも呼ばれ、紅葉の季節の美しさは格別だ。

久慈川とJR水郡線と並行して北へ伸びる国道118号線を走って、常陸大宮山方町を過ぎると、一気に道の傾斜はキツくなり、奥久慈の山間部となる。
やがて西金駅脇の信号を右折すると、すれ違いも困難な狭く曲がりくねった山道となって、10台程度しか止められない大円地の駐車場に着く。

平日だというのにほぼ満車状態で、幸運にもなんとか隅っこに停めることができた。

奥久慈男体山は遠くから目立つような山ではなく、この大円地の登山口に来て初めて全貌を現す。逆にここまで来れば、頂上までは行かなくとも、ある程度奥久慈男体山および周辺の紅葉を楽しむことができるということでもある。

紅葉の奥久慈男体山へ

林の中は色づき初めているが、この辺りは紅葉が遅いようで、紅葉ピークはまだまだ。

鮮やかに紅葉が進んでいるところもある。

もみじ谷が二つあって、一つ目(写真上)は色づきがまだまだ。

二番目のもみじ谷は丁度見頃な感じになってきていた。

男体山の頂が見える。頂上までは私では行けないが、これで十分(笑)

もみじ越しの男体山

車を置いた大円地集落の登山口から男体山山頂までは、上り1時間半、下り1時間の山行だが、私には十分きついので無理はしない。

日本三大名瀑と謂われる「袋田の滝」へ

日本三名瀑のひとつに数えられる「袋田の滝」。

幸い大円地の集落から袋田へは、「奥久慈パノラマ」のドライブコースが開通しているので、紅葉の染まる奥久慈の山並みを楽しみながら袋田へ向かったが。

最初は車も少なく快適なパノラマラインの走行だったのに、途中から急に混み始め、袋田は平日だというのに人と車で溢れていた。

満車の駐車場を他所眼に一番奥の土産物屋の無料駐車場へ車を置いて、滝見物。

昨年できた第二展望台へのエレベーターは30分待ちの混雑。

私は人混みが嫌いなので、観光客の塊からやや離れたところから滝を楽しんだ。

これぞ、大自然!!

道の駅「奥久慈だいご」は名瀑「袋田の滝」の入り口に

道の駅「奥久慈だいご」は、この袋田の滝のすぐ近く、茨城県最北部の大子町にある。

常磐自動車道の那珂ICから国道118号線を北に44キロ走るのだが、高速道路網が整備された関東エリアの中では珍しく、高速ICから遠く離れた道の駅の一つだ。

大子温泉、袋田温泉など温泉街も多数あって、高速のICからかなり離れた立地の割には多くの人を集める道の駅となっている。

駐車場は狭くはないが、人気の道の駅なので満車になる時も多いだろうと思われる。

トイレはとても綺麗で、使いやすくもある。清掃も行き届いていてありがたい。

休憩環境としては、敷地がそんなに広くないわりには、休みやすくていいと思う。

「蒟蒻」「おやき」「お茶」が特産品

駅施設は物産館、農作物直売所、レストラン、温泉施設から成る。

物産館で目立つのは「蒟蒻」と「おやき」と「お茶」。

蒟蒻は、刺身蒟蒻、玉蒟蒻などの定番品から、おむすび型をした「おむすび蒟蒻」、 水で戻してから食べる「凍みこんにゃく」等の変り種までおよそ20種もあるだろうか。

「奥久慈」と名が付く商品は「奥久慈納豆そば」「奥久慈だいご卵」「奥久慈茶」など。

農作物直売所では一般的な地産の野菜が販売されている。

地産の「大子米」は、平成25年度米コンテスト日本一に輝いた米だそうだ。

レストランだが、一見するとメニューの種類はさほど多くないが、奥久慈軍鶏を用いたメニューでは「しゃもカレーライス」「しゃもカレーうどん/そば」「しゃものソースカツ丼(1100円)」。 常陸牛を用いた「常陸牛カルビ焼肉」や、湯葉を使った「ゆば入りうどん/そば」「生ゆば入り塩ラーメン」、その他「つけけんちんうどん/そば」「豆腐かまぼこ入り塩うどん」など、どれも美味しそう。

施設の外でも、鮎の塩焼きやソフトクリームなどが楽しめる。

温泉施設は少し狭いがなかなか良かった

建物の2階は温泉施設になっている。

利用料金も安く、狭いので、混雑すると大変。

湯の種類は内湯のみで洗い場も少なく、湯船も小さいので、混雑しているかどうか聞いてから、入浴するかどうか決めるといい。
私は遅い時間帯を狙うと、「今は誰もいないですよ」、ということでラッキー。

名湯として知られる大子温泉の湯で、更に2階にあるため眺望もよく、独り占めで湯を楽しんだ。