5日間の悪夢から「一富士」の夢で覚めて人生やり直し。道の駅「みのぶ富士川観光センター」から(トイレ○仮眠◎休憩◎景観○食事ー設備○立地○)   

10月25日の夜には、何か忘れてしまったがとてもいいことがあったようなのだ。
それで大酒を喰らったのだが、実はその後、5日間というもの記憶がまるでない。というか、生きていたのか死んでいたのか、どうもわからないのだ。
幽体離脱というのはこういうことなのだろうか?
夢の中で、片手に大きな手袋をはめた男が玉を投げて、それをヘルメットを被った男が棒でしばいていたような、そんなものを見たような気がしないでもないが、とにかく何やらずっとそんな、とても変で、すごく悪い夢を見ていたようなのだ。

しかしそんな暗闇から、素晴らしい富士の夢に目が覚めて。
我に帰れば、「みのぶ富士川観光センター」という道の駅の夜明けだった。

え?私が悪い夢にうなされていた5日の間に、タカが日本一になったって?

バカ言っちゃいけない。

江戸時代から、「一富士二鷹三茄子」。
日本一は、富士山ということに決まっているんだから。
まあともかく、私は1週間を失った。

そして、今日、富士山を見た。

それでいいのだ。

まずは北側から今年の初冠雪を確認

目覚めた道の駅「みのぶ富士川観光センター」は、富士山の真東にあるが、富士山から直線距離で30キロ以上離れている。
道の駅を出て東側に走り、まずは南北に流れる富士川を渡る。

今日は午後から西側からの富士山を見ようと思うが、午前中はその前にいったん北側へ。
初冠雪の報があって、北側からならその冠雪の程度がわかるだろうと、北方面40キロからまず遠景を見た。

富士中腹の微妙な紅葉を順光で楽しむ

そこから午後、山の正面に光が当たる時間帯に、富士川に沿って富士山の西側を南へ、南へと車を走らせる。

中腹の決して鮮やかではない微妙な紅葉がこの時期の優しい富士山の色であり、私はこの時期の富士山がとても好きだから、その色を求めてのドライブコースである。

西側からは「大沢崩れ」が生々しく

もちろんどこから見ても美しい富士山だが、まだ冠雪が薄い今の時期、西側からは「大沢崩れ」呼ばれる崩落個所が生々しく確認できる。

その崩落規模は最大幅500m、深さはなんと150m、頂上付近から1,500mの長さに達するものだが、もし私が生きている間に大噴火があったら、今度はどんな事になるのだろう。
「大沢崩れ」を目の当たりにしつつそんなことを考えると、本当に恐ろしい。

南西から傾いた秋の日差しに美しい富士の紅葉

さらに南に車を走らせる。

時に近づきながら、時に離れながら、ゆっくり、ゆっくり。

日が次第に傾いていくと、富士の色も変わっていく。

富士山の西側から南下して、南西方面から少し日が傾いてきた時間に眺めた富士山は、同じ日とは思えない優しい色をしていた。

眺める方向、距離、季節、天気、時間帯等々によって、日本一の山、富士山の姿は無限である。
今後画家としてこの無限の富士の姿を描いているうちに命尽きるだろうが、やはり富士山は絵に残していきたい対象の筆頭だ。

道の駅「みのぶ富士川観光センター」

私が5日間の悪夢から目覚めた道の駅「みのぶ富士川観光センター」は、中部横断自動車道の下部温泉早川ICから県道9号線→国道300号線→一般道を通って西に3km、 山梨県南西部の身延町にある。 国道52号線沿いにあって、高速道路を使わないで富士山を西側から見ようという今日の私にとっては南北に長い国道52号線の貴重な休憩所となった。

道の駅は、「富士川クラフトパーク」の一部で、パークは東京ドーム11個分に相当する53ヘクタールの広さがある。

「香りのガーデン」を早朝散歩

起きて、まずはトイレへ。

「香りのガーデン」には、約130種類2900株のバラが咲いている。 バラの花といえば5月中旬~下旬というのが相場だが、 四季咲のバラもあって、ここでは年を通してバラの色彩、香りを楽しむことができる。

芝生公園、ふわふわドーム近辺、サバイバルの森を散策

大きな芝生公園があって、早朝、誰もいない時間帯の散歩にはとてもいい。

一角にはふわふわドーム、BBQ広場、サバイバルの森、カヌー場、ドッグランなどを確認しながら早朝散歩を楽しんだ。

ちなみに、ここ身延町は「しだれ桜の里」として有名だ。
道の駅からは10kmほど離れているが「久遠寺のしだれ桜」は非常に有名である。

この道の駅でも久遠寺ほどの迫力は無いが、BBQ広場の横の「サバイバルの森」で5200本もの「しだれ桜」を見ることができる。
今日はあまりに朝早く、物産館やレストランはもちろんまだ空いていないのでそれらの紹介もできないが、桜の季節に来る機会があればと思う。

和紙の紙漉き、ガラス細工から「切り絵」へ

さて この道の駅は、2005年に「富士川ふるさと工芸館」という名称で登録されて20年が経つ。
スタート当初は和紙の紙漉きやガラス細工体験が可能な施設だったそうだが、利用客数が低迷して、2013年3月に施設はいったん閉鎖。

2014年7月、3つの「切り絵の森美術館」がある道の駅としてリニューアルした。
その美術館のうち二つでは通年の常設展が、もう一つでは4ヵ月毎に内容が変わる企画展が行われている。

切り絵の常設展が開催されている「道の駅ギャラリー」

こちらは、切り絵の常設展が行われている時計台ギャラリー