道の駅から11kmほど続く「笹川流れ」。「透明感」と「荒波」のメリハリにびっくり(トイレ○仮眠○休憩○景観○食事△設備△立地○) 

「笹川流れ」って、これまでは船舶振興会競艇のレースが無効やり直しになったのかと思っていたらさにあらず。「笹川流れ」とは、新潟県北部の村上市にある美しい海岸線の名称だった。
透明度の高い澄み切った海は非常に美しく、11kmほど続く海岸沿いには、日本海の荒波の浸食によりできた奇岩、岩礁や洞窟など、変化に富んだ風景が広がっていて、その豪壮な景観は国指定の名勝および天然記念物となっている。

日本には、奇岩、岩礁や洞窟などが続く海岸線があまりに多く、どこも同じような景色だろうとたかを括っていた私。
今までこの場所にさほどの関心を持たなかったことをしっかり反省させられるほど、この「笹川流れ」には他とは異なる魅力があった。
それはズバリ、海水の「透明度」だ。

日本海の海岸は、荒波が打ちつけるゆえに海岸線が侵食されているわけで、つまり、高い「白浪」と「強風」というのが、北陸の海岸沿いに対する私の固定概念だった。
しかし、ここの海、とくに海水の印象はまるで違ったのである。

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海府ふれあい広場から道の駅へ

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新潟県村上市の海沿い、国道345号を北上していくと、まず「海府ふれあい広場」がある。

昨日行った田中角榮氏の通った小学校も廃校になっていたが、ここも廃校になった小学校跡地を地元民の海遊びスポットとして活用しようとつくられた広場と言うことで、新潟でも少子化がいかに進んでいるかが伺える。

奥にうっすら見えるのは粟島。
粟島は新潟県の北部にある小さな島だ。新潟と言えばなんと言っても佐渡島が有名だが、もう1つある小さな島があって、それが粟島である。

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海府ふれあい広場をさらに北上すると、道の駅「笹川流れ」夕日会館がある。

道の駅「笹川流れ」と「桑川駅」

ここは日本海の夕日をテーマにした道の駅で、週末などに運行される観光列車「海里」が停車するJR羽越本線「桑川駅」に隣接している。

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桑川駅の時刻表はこんな感じ。

次の電車が3時間後なんていう時間帯もあって、この本数が需要を雄弁に物語っているわけだが、この施設には「夕日会館」という名前が付いていて、夕日の美しさには定評があるようだ。

駐車場は、施設を挟んで2つあるが、それぞれそんなに広くはない。

トイレも小規模なものだが、利用者数がそんなに多くはないのだろう。

休憩環境としてはまあまあだと思うが、道の駅の物産館、レストランは、そんなに期待できない規模と内容だと感じた。

道の駅から「眼鏡岩」へ

道の駅周辺は、笹川流れの中でも特に海の透明度が高い場所らしい。
兵庫県と鳥取県以外の日本海に、こんなに静かなエメラルドグリーンの海があるなんて!

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道の駅笹川流れ夕日会館から少し北上すると、笹川流れの中の一番の見どころとも言われる「眼鏡岩」が現れる。

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笹川流れ観光汽船

笹川流れの美しい景色をとことん堪能するなら、この眼鏡岩や、恐竜岩といった数々の奇岩が見られる約40分間の遊覧船に乗るという手がある。

日本海の荒波に浸食されてできた洞窟や奇岩が連なる絶景を見られることより、途中カモメに餌付けをすることができ、カモメが好きな人は間近に迫るカモメと口付けができるカモメ。
私はそんなにカモメが好きでもないので、船には乗らず。
天気によるが、非常によい天気であれば。
夕方の便ではすごい夕日を見ることができるそうだ。

笹川流れに一番近い温泉地は「瀬波温泉」。
開湯100年以上の歴史を持ち、夕日が美しい海辺の温泉地なので、夕日を楽しむならここから、という手もある。新潟県北部の城下町として知られる村上市の中心部から車で約7分ほど、美しい海岸沿いに旅館が立ち並んでいる。

それは次回の楽しみに、今回は徐々に荒れてきた「笹川流れ」の変化を楽しんで、この海岸を後にした。