樹齢450年超。奇跡の移植を経て今なお生きる2本の「荘川桜」を拝みに、道の駅「桜の郷 荘川」から(トイレ△仮眠◎休憩○景観○食事△設備○立地○) 

岐阜県高山市荘川町。ここに、二本の老いた桜が、450年を超えて生きている。
四方を山に囲まれた御母衣湖畔にたたずむこの2本の老桜には、奇跡のものがたりがある。
昭和35年、電源開発株式会社による「御母衣(みぼろ)ダム」建設によって、荘川村(現荘川町)中野地区が水没することになったが、同地区の光輪寺と照蓮寺の境内にあった老桜も同じ運命になることとなった。春になると村人の眼を楽しませていたのが、二本の老桜であった。

電源開発(株)初代総裁高碕達之助は、この桜を水没から何とか救いたいと考え、移植など到底不可能だという声の中奔走。
高碕氏の想いを受け止めた多くの専門家や職人たちの力で世紀の大移植が行われ、世界の植樹史上、いまだかつて例のない2本の巨桜の大移植が実現したのだ。

樹齢450年超

花からは、樹齢はわからない。

コブだらけの幹の姿こそ、450年という途方もない歳月を生きてきた証のように見える。

人間で言えば、100歳を生きた人の顔に匹敵するのだろう。

北側にあるのが「光輪寺の桜」で、幹周/5. 94m/樹高/20m、樹齢/450年余。

南側にあるのが「照蓮寺の桜」で、幹周/4. 85m、樹高/21m、樹齢/450年余。

日本には各地に、樹齢400年超の桜があるが、それらを見ていると、自分の人生など花を咲かせるのはまだまだ先、蕾は堅いと思えてくる(笑)

道の駅「桜の郷 荘川」

東海北陸自動車道の荘川ICから国道158号線を北西に僅か100m、 岐阜県北西部の旧荘川村(現高山市荘川町)に道の駅 桜の郷荘川」はある。

ここから北方面に行くと白川郷だ。

荘川村は北にも長く、そちらに向かうと残雪の山々や合掌造りの家も見ることができる。

御母衣ダムの湖畔に咲く「荘川桜」は9キロ先。ここで休憩してから向かうことにした。
駐車場は、十分な広さがある。

トイレは、駐車場と道の駅施設の間、ちょうどいい位置にあった。

休憩環境としては、もう少しベンチなど数があればいいと感じた。

飛騨の特産品を多数販売

道の駅「桜の郷 荘川」の施設は、物産館、農作物直売所、そして温泉施設だ。

温泉施設内にはレストランを併設していて、レストランは温泉利用者でなくても利用することができるようになっている。 名物は「そば」で、店長自らが毎日早朝からそばを打ち、毎日打ちたてのそばを提供している。

なお物産館の一角にはテイクアウトコーナーがあって、「飛騨牛めし」「肉巻きドッグ」などはここで楽しめる。

物産館では飛騨地方の特産品がズラリと並んでいる。

「朴葉みそ」 「飛騨そば」「飛騨牛カレー」はたくさんの種類がある。 漬物類が多いのも特徴で、飛騨名産の「めしどろぼ漬」「赤かぶの塩漬け」「沢庵の一本漬け」など、こちらも20種類くらいあるだろうか。「飛騨そば餅」「飛騨高原チーズワッフルケーキ」「栃の実ゆべし」など、伝統を感じる菓子類も充実している。

道の駅の温泉施設

温泉の泉質は炭酸水素塩泉。

基本的に加水も過熱もしない源泉の湯に浸かった瞬間、肌がスベスベに感じる美肌の湯ということだ。

源泉温度は温泉としては理想的な45.5℃、私にはちょっと暑く感じる。

湯の種類は内風呂と露天風呂。

昼間に入浴すると、露天風呂からは飛騨の山々の景色が楽しめる。

浴槽横のボタンを押すと700kHz~1MHzの超音波が湯の中に生じ、その音波によって浴槽に水流が生まれるという「超音波流水風呂」もある。超音波によって生じた水流が浴槽の壁に反射して、いろいろな方向から波がやってきて腹筋や腹斜筋を刺激してくれる。