地図を見ると 能勢町は、能勢町は大阪府の最北端に位置しており、大阪府の北部を入り口に鰻の寝床のように京都と兵庫の県境沿いに細長く伸びています。
山間に広がるとても美しい町です。
道の駅「能勢 (くりの郷)」は、その能勢町の西部の国道173号線沿いにある道の駅です。
周辺一帯には昔ながらの里山風景が広がり、なんといってもそれがこの道の駅の最大の魅力でしょう。
春は桜、夏はホタル鑑賞、キャンプ、秋は栗ひろい、松茸狩、冬はぼたん鍋など、四季を通じて自然の恵みを浴びることができます。
「おおさか府民牧場」、「能勢の郷」や体験農園なども近く、この道の駅を拠点として、自然にまみれた一日過ごすことができます。
大阪のてっぺん
「大阪のてっぺん」は能勢町の観光協会が付けた町のキャッチフレーズ。
てっぺんといっても最も高いわけではなく、地図の上で北端に位置するという話だが、都会の多い大阪府では珍しく、自然豊かな環境にあることから週末には多くの人がやってくる。なのでこの道の駅「能瀬(くりの郷)」もかなり人気の道の駅になっていて、休日朝の開店時には直売所の農産物を買いに来た人たちの長い行列ができることもしばしばあるという。
トイレ、休憩は十分満足
トイレ(黄色い建物)は、駐車場から近く、トイレ休憩もしくは仮眠のために寄ったドライバーには嬉しい。
休憩スペースは、一言で言うと「素朴」。だから悪いと言うことでは全くない。
屋内でちょっと休憩したい人には、こんなスペースもある。
駅施設は、物産館、農作物直売所、レストランで構成されている。
人気の物産館、農産物直売所
まず物産館だが、駅名にも入っている通り特産品の栗を使った商品が多い。米粉を用いた商品も目に付く。 道の駅限定商品としては、能勢栗ジャムを用いた「能勢栗ようかん」、能勢の栗を用いた「マロンキャンディー」、 栗焼酎入りのケーキ「栗菓」、米粉を用いた「能勢米粉うどん」と「米粉こんぺいと」の5品があり、ここでしか購入できないらしい。 オリジナル以外の栗製品はまだまだあり、栗ドレッシング、栗ジャム、能勢栗ブッセ、能勢栗キャラメル、 栗焼酎「銀寄」等々。 米粉製品も「お米のゴーフレット」「米粉せんべい」等があった。
直売コーナーには毎朝地元の農家さんが届けてくれる採れたての旬野菜が並び、新鮮な野菜や果物が購入できる能勢町の観光、物産の人気スポットとなっている。
私が到着したのは午後3時ごろだったが、流石に栗はたくさんあったが、野菜はいいものがすっかり売れてしまっていたようだった。
能勢町発祥の銀寄栗、里山の恵み棚田米
銀寄栗は見た目には平べったい形をしていて、表面には艶がある。味は、甘すぎず淡白すぎず、程よく上品な甘さとホクホクとした食感が特徴だと。底の部分との境界も太くくっきりしており、子どもが描く絵や漫画で描く「栗」にもっとも近い品種らしい。観賞用の栗としても販売されていた。
おむすびハウス のせむすび、のせむすび茶屋
のせむすびでは、能勢のお米と旬の食材で作るにぎりたてのおむすびを販売していて、注文を受けてからつくる握りたてのおむすびが楽しめる。
お米は能勢町内の米農家さんから直接仕入れていて、店頭にはその日のお米を作った農家さんの写真が掲示してあった。おむすびの具材は直売コーナーに並ぶ旬の農産物を使用するため、季節ごとに種類が替わるそうだ。
スイーツハウス のせむすび茶屋では、能勢栗のペーストをトッピングした「能勢栗ソフトクリーム」など当地スイーツを販売。
ソフトクリーム、季節限定の能勢の素材を使ったパフェやスムージー、冬にはあつあつの焼き芋が売れ筋になるそうだ。
食事の環境もいい
「レストランひだまり」は、とても明るく清潔感に満ちていた。特徴は全面ガラス張りの明るい店内で、 店の名前の通り、陽だまりの中で食事を楽しむ事が出来る。
テーブルが整然と並べられすぎて、なんだかお上品な私学の学食みたいでもあるのだが(笑)
ここでは能勢の畑で採れた新鮮な野菜を使った料理が提供されており、すべて物産センターで精米した能勢米が使用されている。
卵も野菜も能勢の旬な食材を使用。一番人気のメニューは「ひだまり御前」。野菜天中心のメニューだが、天ぷらに能勢産の米粉を用いている。
「能勢の四季弁当」も季節の天ぷらを使ったメニュー。棚田米を使った「棚田丼セット」、能勢産の生みたてたまごを使った「たまごかけごはんセット」も気になる。 その他にも「能勢うどん」「おばちゃんカレー」「彩りランチ」「まつり寿司定食」 「あんかけ米粉うどん」等々、注文を決めるのに迷ってかなり時間がかかりそうだ。
「かあさんの詩」コーナーには能勢菊炭も
能勢町農産加工連絡協議会の開発商品の「かあさんの詩」コーナーがあり、ここでは、かあさん(たち?)手作り品の「よごさんしょう(山椒みそ)」や「イチゴジャム」「柚子みそ」「柚子ジャム」などが販売されていた。一角に能勢町の伝統工芸品では「能勢菊炭」が積まれていて、目を引いた。
切り口が菊の花のように美しい炭で500年以上の歴史を誇る。 燃え尽きた後に白い灰が残る風情が人気の能勢の炭は「池田炭」と言われ、火付き・火持ちがよく、茶席に欠かせない炭として珍重されてきた。現在の生産者はごくわずかになってしまっているが、この道の駅ではこの貴重な菊炭を購入する事が出来る。
特産品は三白三黒
こうして道の駅「能瀬(くりの郷)」の特産品を見てきたが、米・寒天・高野豆腐・栗・炭・黒牛という伝統的特産品を総称して「三白三黒」と言うらしい。寒天と高野豆腐を見落としていたw
キャンプ場天国、西には長谷の棚田
能勢町にはいろんなキャンプ場があって、中・上級者の野営ニーズに応える本格的な場所から、初級者、我々高齢者にはなんと天然温泉つきのキャンプ場まである。
キャンプ好きにはたまらないエリアということだが、キャンプ場に向かう途中に、西方面に走れば兵庫県との県境にある標高564mの里山「三草山」の斜面に広がる美しい棚田に巡り会る。棚田百選にも選ばれた「長谷の棚田」である。
東には野間神社樹齢1,000年の巨木
東方面には、野間神社があって、旧蟻無神社の境内にあるご神木を拝むこともできる。このご神木はけやきの巨木で、樹齢はなんと1,000年以上。高さ27.37m、幹周り13.01m、枝張り39×39mというとてつもない大きさで、国の天然記念物にも指定されている。けやきの隣には、けやきに関する資料や能勢の民族資料などが展示されている「けやき資料館」もある。
北にはるり渓
なにせ兵庫、そして京都との県境にある道の駅「能瀬(くりの郷)」である。
北方面に車を走らせれば、南丹市園部町の南西部、標高500メートルの高原に位置する「るり渓」がある。
るり渓は、園部川が高原の斜面を侵食してできた長さ4キロメートルの渓谷。上流部は花崗岩、下流部は石英粗面岩からなっていて、清流に点在する個性豊かな岩や滝、深淵が、景観のアクセントとなっていて実に見事だ。
見どころをピックアップした「るり渓十二勝」にはそれぞれに「玉走盤(ぎょくそうばん)」や「双龍渕(そうりゅうえん)」といった特徴のある名前がつけられている。るり渓の両岸は広葉樹やアカマツが四季折々の色彩を添え、清洌な川のなかからは時折カジカの美しい声が聞こえる。特別天然記念物のオオサンショウウオも生息している。
るり渓をさらに奥に行くと、兵庫、京都、大阪の三府県の境にまたがる北摂最高峰・標高約791mの「深山(みやま)」があり、山頂では360度の大絶景を楽しむことができる。天気の良い日には大阪湾まで眺めることができる。