福祉車両とまではいかないけれど、車の介護機能を可能な限りアップデート

2025年3月、私が家に持ち込んだコロナウイルスで、父も母もコロナに感染した。

95歳の父は肺炎がひどくなり3月12日に緊急入院。その後、隔離病棟で16日間かかってなんとか肺炎を克服。本日、なんとか退院することができた。
一時は肺炎のために危篤寸前まで追い込まれ、コロナ菌を伝染した張本人の私は日々針の筵だったが、病院の皆さんのおかげで奇跡的に回復。「介護している息子のコロナのせいで死んだ」と言う最悪のシナリオにはならず、父を車で運び家のベッドに父を横たわらせた今、ホッと一息、コーヒーを飲みながらブログを書いている。
思い起こせば、父の長期間の入院は今回で4度目だ。
最初は、肝臓、脾臓などの癌の手術。2度目は、血液がん(悪性リンパ腫)の放射線の集中治療。3度目は脊柱管狭窄症の手術とリハビリ。そして、今回コロナでの入院だ。
移動にいよいよ車椅子が必要になり、私の老老介護体制も、さらなるアップデートが必要になってきたと感じていたところだったので、たまたま車に最低限の介護機能のアップデートをしていて本当に良かった。

親の介護における福祉車両の需要

親の介護における福祉車両の需要を調べてみた。要介護認定とは、介護保険制度のサービスを受けるために必要な申請手続きのことで、親の病気の重篤さの度合いとは別の基準であり、介護保険制度の「各サービスが、それぞれどのくらい必要なのか」を知るためのもの。
大きくは「要支援」と「要介護」に分類されるが、それ以外にも非該当の3種類を合わせた合計8段階で受給する仕組みとなっている。厚生労働省が公表している「介護保険事業状況報告」によると、要介護(要支援)の認定者数は、令和3年3月末時点で全国に約682万人もいるらしい。

おそらく現時点においては700万人を超えているだろうし、今後も福祉車両の需要は増す一方だろう。

SOMPOホールディングスの「親の介護に関する調査」では、回答者の半数は、親の病気や怪我をきっかけに介護の必要を感じたと答えている。私の場合は、2番目の「親の衰えた様子を見たときに必要性を感じた」に該当する。

親の介護に対応できる車は

私の場合、ここ数年は両親を病院に連れて行ったり迎えに行ったりと、主に病院通院時の搬送がメインだった。
ところが、父も流石に95歳、足腰は衰える一方で、車椅子の必要が生じてきた。杖や歩行補助機を使用すれば「歩ける」「立つ」「座る」などの行動が可能だったが、それが困難になってきたのだ。完璧を期せば、車椅子ごと車に乗れる福祉車両ということになる。

介助しつつ短い距離なら自力で歩行可能であれば回転シートタイプの車、車椅子の利用者なら車椅子ごと乗り降りできるタイプの車に大別されるが、いよいよ私も本気で福祉車両の購入を検討したのだ。

車の購入に対して助成金や補助金の仕組みなど具体的に知らかったので色々調べてみたのだが、高齢者や障がい者の家族が車を購入する際に利用できる補助金などは、管理している団体がそれぞれに異なるだけでなく、仕組みも複雑で、非常に分かりにくいものだった。

調べた結果、親の介護で車を購入したり乗り続けたりする際に利用できる制度は、とりあえず下記の通りであることはわかった。

 ●消費税の非課税

 ●自動車税環境性能割・種別割の減免

 ●市町村の補助金

 ●社会福祉協議会の低金利融資

 ●高速道路料金の割引

消費税の非課税(全国共通)

国税庁によると、乗用自動車のうち非課税となるケースは、身体障がい者の使用に供するものとして特殊な性状、構造または機能を有する自動車と定義されている。具体的には、運転補助装置が搭載された車や車椅子のまま乗車できるように装備された車を指す。

●車椅子昇降リフトorスロープ+車椅子固定具

 ●回転シート+車椅子収納装置+車椅子固定具

 ●回転昇降シート+車いす固定具

回転シートなど、補助手段の部品や装置本体の購入は課税対象となると言うことだった。
親の介護において福祉車両の購入時には消費税が非課税になるということだが、そもそも福祉車両の価格はバカ高く、消費税程度が引かれたところで、ちょっと手が出ない。

そこで、

親の要介護認定だけでは車の減税対象とはならない

介護において福祉車両購入時の助成金・補助金や需要などが大したことないとわかってがっかりしたが、次は親の要介護認定だけでは車の減税対象とはならないことを知ってさらにがっかりした。

自動車税の減免は、介護保険法に基づき「身体障がい者など」の要件に該当しているかで判断されるものであり、介護保険の要介護認定は減免対象にはならないというちょっと理解不能な説明を受けたのだが、その理由は、介護保険で「要介護認定=減免対象」という位置づけが法律上で存在しない、つまり、介護保険と自動車税には直接的な関係がないということだった。

結局私が選択した車のアップデートは、スライドドアと車椅子の積載

いろいろ調べて、福祉車両購入のハードルは高すぎて諦めた。

結局、スライドドアで座席に乗せやすくすること(写真上)、そして車椅子を運べるような荷台と取り付けベルトを備えること(写真下)の2点を満たした普通車(商用バン)で対応することにしたのだったが、それが今回のコロナ入退院に間に合ったことは不幸中の幸いだった。

とりあえず、退院おめでとう。
めでたしめでたし。