手延べそうめん揖保乃糸、うすくち龍野醤油をいただくなら道の駅「しんぐう」!!(トイレ○仮眠△休憩○景観△食事○設備△立地○)

兵庫県にある新宮町というと、一般にはあまりなじみない場所かもしれません。市町村合併によって、たつの市新宮町になっていますが、この町で「揖保乃糸」をつくっているんだよと言うと、「あぁ、あの、そうめんの!」とピンと来る人も多いでしょう。

そう、手延べそうめんで有名な「揖保乃糸」が生産されている町にある道の駅が「しんぐう」。そう説明するのが早道ですね。

道の駅しんぐうは、因幡街道(国道179号)沿いにあります。正面にそびえるのは、芝田富士。そして、目の前には清流・揖保川の支流にあたる栗栖川が流れています。

駐車場と仮眠、トイレ休憩について

駐車場は決して広いとは言えず、20台程度が停められる。

ここがいっぱいの時は、隣接する「新宮ふれあい福祉会館」にも駐車場があって、そこに停めることができる。この温浴施設「ゆれあいの湯」は道の駅施設の一部として登録されているので、駐車OKだ。

この「新宮ふれあい福祉会館」の中には「ふれあいの湯」があって、ハーブ風呂も楽しめる。これは、この道の駅を利用するメリットの一つかも(営業時間に要注意)。

EVの充電もできる。

小型車と大型車の駐車エリアが分かれていて、仮眠したい時の騒音に関しては交通量、トラックの有無などから、さほど気になることはないが、夜中に長時間停車して車中泊していると「車中泊禁止」の張り紙をされたという話をいくつか耳にしている。
私は夕方に1時間半ほど仮眠しただけで失礼したのでもちろんそういうことはなかったが、わざわざ、明らかに「車中泊禁止」を打ち出しているところでゆっくり休まなくてもいいと思う(笑)。

トイレは綺麗に掃除してあり、大はウォシュレット。駐車場との距離も近い。

休憩スペースは充実しているとは言えないが、昼間なら屋内の休憩スペースが快適かも。

物産館

物産館では手延べそうめん「揖保乃糸」をはじめとする地元の特産品を多数販売している。

最も人気のおみやげといえば、やはり揖保乃糸。揖保乃糸ブランドのそうめんが、贈呈用の高級品から家庭用のリーズナブルな商品までズラリと並んでいて、どれがいいか迷ってしまう。

因幡街道沿いの特産品や、鳥取の名産物などもたくさん売られている。

地元の銘菓で無添加の「大黒餅」、地元産の醤油を使ったといううす口醤油饅頭、にがりを100%使った三日月豆腐などが人気だという。特につきたての餅を使う「大黒餅」は新鮮さが重要なので、ここで食べるのと他で食べるのでは明らかに 味が違うそうだ。賞味期限がたった1日というのが土産品にするのにはネックではある。また、醤油饅頭は蒸したての物を実演販売しており、売り切れ御免の人気者。

ふれあい市場

地元農家が育てた野菜や果物が並ぶ「ふれあい市場」もある。

レストラン

道の駅しんぐう内にある美味しい焼肉レストラン。

ブランド牛の藩州牛ステーキ、志んぐう弁当がイチオシだが、塩タン・バラ・サガリなど直営店ならではの美味しい焼き肉メニューに、定食までメニューは多彩。味噌ベースのスープに国産ホルモンがたっぷり入った、ちょっとピリ辛の「あとから鍋」や、2日間じっくり煮込んで仕上げたカレーも人気。名産の揖保乃糸は夏は冷やし、冬はにゅうめんで。

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揖保乃糸そうめんのふる里

全国的に有名な 揖保乃糸そうめんのふる里なので、時間があればすぐ近くにある「揖保乃糸そうめん資料館」にも立ち寄るといいと思う。

「揖保乃糸」は、揖保川を中心とした播磨地方の清流、豊かな気候風土に育まれ、厳選した専用の小麦粉・赤穂の塩を使い、熟練の職人が伝統の製法を守り続けて今に至る。奈良時代に遣唐使が中国より持ち帰った唐菓子(からがし)の一種、索餅(さくべい)がそうめんの起源と言われている。播州地方では約600年の伝統と歴史があり、江戸時代には竜野藩が許可業種として統制・保護していた。明治5年(1872年)には製造業者が集まり明神講が結成され、明治7年(1875年)には開益社を設立。明治20年(1887年)9月に現在の兵庫県手延素麺協同組合の前身である「播磨国揖東西両郡素麵営業組合」が設立され、明治27年(1894年)には統一規格を設けて格付け等級として現在の組合ブランド「揖保乃糸」が誕生。明治39年(1906年)には特許局に「三神乃糸」、「揖保乃糸」等を商標登録している。

揖保乃糸資料館「そうめんの里」は、素麺の歴史や製造工程を紹介するコーナーや様々な映像メニューが楽しめる最新の非接触型3Dディスプレイ、体験コーナー、売店、素麺の創作メニューを提供するレストラン「庵」などがあり、加工場の見学など、手延べそうめんの歴史や文化を伝えるのに大きな役割を果たしている。1932年(昭和7年)に建てられた元ヒガシマル醤油本社社屋を利用し、全国初の醤油資料館として1979年(昭和54年)11月に開館した。建物は2008年(平成20年)に国登録有形文化財に登録され、木造建築にして外観はレンガ造り風のルネッサンス様式を呈し、「兵庫県景観形成重要建造物」、「地域活性化に役立つ近代化産業遺産」にも認定されている。

「淡口(うすくち)醤油発祥の地、たつの」

たつの市は、醤油の産地として有名だ。
とりわけ醤油の中でも色の薄い「淡口醤油」の生産量は日本一。

龍野発祥の「淡口(うすくち)醤油」は 、おだしの香りや素材の味を大切にしてきた 関西の食文化に欠かせない存在だ。

龍野醤油は、1500年代から播州平野の小麦と三日月の大豆、赤穂の塩、揖保川の軟水といった、地産の原料に恵まれた環境で育まれてきた。

たつのを流れる揖保川の水は、鉄分などのミネラルが低い軟水。

この軟水は、色の薄い淡口醤油にとても適した水質だとか。