中央分水界、高源寺へは道の駅「あおがき」から!!(トイレ○仮眠◎休憩◎景観○食事○設備○立地○)

北近畿豊岡自動車道の青垣ICを降りて左折。約300m車を走らせると、道の駅「あおがき」に着きます。青垣ICがある区間は無料区間なので、高速道路料金を気にせずにゆったり休憩を取ることができる道の駅です。城崎温泉や香住へのバスツアーなどでも、頻繁に利用されています。

平成7年に、丹波市青垣町の西芦田区の自治会メンバーが農事組合法人を立ち上げ、平成9年に道の駅がオープンしました。令和2年9月からは株式会社となり、設立当初より青垣町・丹波の自然の恵み、美味しい食べもの、田舎ならではの人とのふれあいを感じられる場所として、地域の方を中心に運営されています。

仮眠を前提に、駐車場トイレとも合格点

もちろん駐車する場所にもよるが、駐車場からトイレは見つけやすい。

中も、決して新しい施設ではないが、よく清掃されていて気持ちがいい。大もウォシュレット。

休憩目的でも満足できる

栗餡とソフトクリームが絶妙にマッチする丹波栗アイスを舐めながら休憩。

情報コーナーのせっかくのスペースも、休憩でもいいから有効に使いたい。

カリスマ農家の野菜も買える直売所

旬の野菜の特産品を扱う「夢楽市場(むらいちば)」には、近隣の約60軒の農家さんがとれたての野菜を提供している。農業の担い手は年々高齢化してきたが、志の高い若手農家さんも近年台頭。夢楽市場の出品者に仲間入りしている。

若手農家さんは、色鮮やかで目を引く野菜やちょっと珍しい野菜などにも取り組んでおられ、熟練のワザでこだわり抜いた肥料を作って、驚くほど美味しいトマトを作られるカリスマ農家さんもいらっしゃるのだとか。

市場に並ぶ野菜には作られた農家さんの名前が書いてあり、指名買いするリピーターも多いという。

夢楽市場

漬物「あざみ菜」がイチオシの物販スペース

丹波市土産やちょっとしたおやつなど、色々楽しい商品が並ぶ物販スペース。丹波市青垣町内で栽培される、加古川源流のきれいな水が織りなす珠玉のお米「神楽(しぐら)米」のほか、地元の人が開発し販売する様々な加工品が売られている。

中でも一番の人気商品は、お漬物「あざみ菜漬」。

あざみ菜漬 200円(税別)

寒暖の差が大きく、南風と北風が交差する青垣町では質の良いあざみ菜が取れる。あざみ菜とは、日本あざみ菜・たか菜・からし菜・野沢菜を掛け合わせたものだそうで、丹波市青垣町の畑で育てられている、丹波を代表する野菜だ。

これをシンプルに塩漬けにしたのが「あざみ菜漬」で、あざみ菜ならではのピリッとした辛味や爽やかな香りが後を引き、ご飯が何杯でもいけてしまう。

「山の芋」も名産だ。山芋というと細長い長芋をイメージするが、朝霧に覆われる時期に採れることから霧芋(きりいも)とも呼ばれるこの山の芋は別物だそう。長芋に比べ、形は丸く、すりおろすと長芋より4倍も強い粘りが出るそうだ。4倍も違えば、それは確かに別物だ。

芋といえば、こんにゃく芋も。

まるちゃん 価格:310円(税別)

地域で栽培されたこんにゃく芋の生芋を100%使った手づくりこんにゃくが「まるちゃん」。添加物不使用でひとつひとつ手で丸めて作った手づくりこんにゃくだ。こんにゃく本来の味が楽しめる「刺し身」が一番だとか。

お菓子類では、丹波を代表する黒大豆・丹波栗・丹波大納言小豆を使った商品が人気。


ランチはレストランで

レストランの人気メニューは「とろろそばセット」。

青垣産のお米を使ったシンプルなおにぎりと天ぷら、のどごし爽やかで弾力のある自家製麺のセットだ。

先ほど紹介したとろみと粘りたっぷりの丹波名物「山の芋」のすりおろしをかけると、よりまろやかになるし、食べがいも一段と増す。

あおがきに来たなら「丹波布伝承館」

「丹波布」は、経糸と緯糸が織りなす美しい縞柄が多くの人を魅了する。
「丹波布伝承館」は、その技術を伝承するミュージアムのような場所で、中では実際に糸つむぎや機織りをしている方々がいらっしゃった。

綺麗な織物や様々なグッズは購入することができる。

丹波市内には標高 91mの日本一低い分水嶺があり、そのため多様な植生がある。
早春のセツブンソウに始まり、カタクリの群生地や加古川沿い15kmにわたっての見事な桜、そして秋は高源寺の天目カエデや市内社寺の紅葉が美しい。道の駅「あおがき」から近く、足を伸ばしてみたいところをいくつか。

日本一低い谷中中央分水界へ

日本一低い谷中中央分水界

『石生の水分れ』(いそうのみわかれ)』は、日本一低い谷中中央分水界。
分水界とは、雨水が異なった境界のこと。本州に降った雨は、日本海側と太平洋側か瀬戸内海側に分かれて流れるため、その教会を「中央分水界」という。一般的に、中央分水界は日本を縦断する山地の尾根に沿っているため、分水嶺とも呼ばれ、標高1000〜3000m級の山々が連なる本州の内陸部に位置している。
ところが、兵庫県丹波市氷上町の中央分水界は、標高たったの95mという、本州でもっとも低い位置にあり、平地で分水界をまたぐことができる。
通常、南北に走る中央分水界だが、ココでは東西に走っていて、東の丹波山地と西の中国山地の間で尾根筋が切れる約1,250mが低値の中央分水界に当たるが、その東の起点が水分れ公園。そして標高95m地点あたりで暗渠になっている川が瀬戸内海と日本海への分かれ目になっていて、この分水界に落ちた雨水は 北側に落ちると由良川を通って日本海へ、南側に落ちると加古川を通って瀬戸内海へと流れていくのである。
この由良川と加古川水系は、昔から人・物・文化が行き来することができるため『氷上回廊』と呼ばれ、自然界にも大きな影響を及ぼしてきた。

中央分水界が低地にあることは、生物多様性の観点でも大きな影響がある。例えば、昭和33年(1958)ごろ、瀬戸内海へ流れ込む加古川上流域と佐治川で、日本海側の河川に生息するとされていた川魚のヤマメと、瀬戸内海側の河川に生息するアマゴが混生していることがわかったが、他にも瀬戸内海側に生息する南方系のオヤニラミやイトモロコなどが北側の由良川にも生息し、北側の日本海側に生息する北方系のホトケドジョウやアブラハヤが南の加古川にもみられたり。互いに、生息地を広げてきたのだ。加古川と由良川は、南方系と北方系の川魚たちが中央分水界を超えて生存する珍しい水域となっている。
その現象はもちろん植物にもみられる。南国に生育するリンボクやヤマモモ、モチツツジなどと、雪国で繁茂するユキグニミツバチツツジなどが混生しているのだ。南側の一級河川「加古川」の源流を有する佐治川は、春には両岸に丹波でも屈指の桜並木が満開を迎える。また近年では菜の花も咲き誇り、土手に生える「こごみ」、「土筆」などを探しての散歩も人気。中川原橋から見る大箕山(青垣富士)も絶景だ。

11月は高源寺

道の駅あおがきから車で10分程度の場所に丹波の名刹で紅葉の名所としても名高い「高源寺」がある。鎌倉時代、高源寺を創設した遠谿祖雄(えんけいそゆう)が中国より持ち帰ったと伝えられる「天目かえで」が特に評判で、特に惣門から山門にいたる参道には古木の楓が多く、紅葉のトンネルが続く。例年11月上旬から下旬ころにかけて見頃になる。