団塊世代とそのジュニア世代の間を生きて

私が生まれたのは1958年(昭和33年)。
団塊世代からは干支一回り後、さらに一回りすると団塊ジュニア世代が誕生し始める。

つまり、私は、団塊世代と団塊ジュニア世代のその間の世代として生きてきました。

ちなみに、この写真は22歳の私。

いまや廃墟マニア垂涎の的と化した「マヤカン」こと摩耶観光ホテルに大学の友人たちと宿泊し、前日から朝まで酒を飲み続けてすっかり酩酊状態の私です。

いったん廃墟と化しかけた肉体

私がそのとき座っていた窓辺は、今や写真のように廃墟となった摩耶観光ホテル食堂左手の窓である。


すでにこの頃から酒豪でならし、社会に出てからもよく働いたが、よく飲んで、結果として還暦を迎えるやいなや心筋梗塞、脊柱管狭窄症という2つの病気を煩い、まさに肉体は廃墟と化した。

一病息災という言葉があるが、私の場合は二病息災ができるかどうか。

これらの病気といかに付き合っていくかという問題も抱えているのが私の老後である(実際、毎朝これだけの薬を飲んでいる)。

「エージシュートへの旅」には、まず第一にはゴルフの技術的問題が行手を阻むのであるが、私の場合その前提となる健康の問題、そしての資金問題をなんとかせずしては話にならないのである。

今回のブログは、その問題の一つである資金問題の各論の前の、現在の経済環境についての雑感である。

家族や私個人のこともだが国や世界のことも気になる

今、日経平均株価がやたらと高い。

しかし、実際は。日本国民の間では富裕層と我々そうではない層との格差が広がり、日経平均株価のように浮かれた気分では到底ない。

今後、日本経済はどうなるのだろうか?
誰にも確実なことはわかないと思うし、多くのアナリストの予測の大半は大きく外れてくれる。特に短期的予測の的中率は酷いものだ。

しかし、ただ1つ、ほとんど外れることがない、外しようがないとも言える長期的予測が1つだけ存在するという。

 それは「人口動態に基づく経済の予測」である。

この予測だけは、外れない、外しようがない確実性を持っていて、

実際に、これまでにその確実性は日本でもアメリカでも証明されている。

日本経済は団塊の世代とその子どもたちが牽引した

日本の年齢別人口は、1990年の時点で40歳あたり(40~45)の人口が最も多い社会だった。

当時私は31歳だったが、この1990年に日経平均株価は頂点を極め、以降下がり始めて、日本は長い経済低迷期に入っていく。

人間40歳という年齢は、生産性がピークを迎える、まさに働き盛りだと思う。

消費者としても家庭ができて、借金してでも家や車、ブランド品を買ったりするなど、消費行動も最も盛んな頃である。

バブルは他の要因も大きく作用したが、経済を活性化できる人口動態だったことで、日本経済は隆盛を極めたのだ。

A news headline that says “bubble” in Japanese.

以降日本経済は20年以上にも及ぶ低迷期を経て、団塊の世代すなわちベビーブーマーのジュニアたち「団塊ジュニア」世代が40歳に達してようやく再度経済発展期が訪れ、冒頭に触れたように日経平均株価はついにこの1990年以来のレベルに達している。

しかしこの30年ぶりの大きな伸びも、残念ではあるがここが頂点ではないかと私は思う。

日本の人口全体もさることながら、特に働き盛りの現役世代の人口が激減していく一方なのだから。

とめどない少子高齢化によって、極めて深刻な状況が確実に訪れると思われ、とても心配なのである。

では、アメリカはどうなのか。

アメリカでは、日本経済が頂点だった1990年から10年、株価が頂点を極めた。いわゆる2000年バブルである。2000年の全米オープン選手権から2001年のマスターズトーナメントまで、タイガーウッズがメジャー大会4連覇を達成した、あの頃。

アメリカの年齢別人口は40歳あたり(40~45)の人口がやはり最も多かったのである。

このように、日本でもアメリカでも人口動態に基づく経済動向は証明されている。

この人口動態に基づく経済の予測は外れることがほとんどないとすれば、これからの確かな見通しも可能なはずである。

これからの経済を牽引するのはミレニアル世代

ミレニアル世代とは、およそ1980年から2000年の間に生まれた年齢層と定義される。

その中で最も高齢の年齢層は現在40歳代に入っていて、最も若年の年齢層はまだ20歳代前半を過ごしている、そんな世代だ。

このミレニアル世代の人口は、アメリカでは約9,000万人にものぼり、ベビーブーマー世代を抜いて米国最大の年齢層になっている。

20歳台前半から40歳台前半の世代ということなので、労働力人口に占める割合はもちろん最大。しかも、教育水準がもっとも高い年齢層でもあるという。学歴が学士号以上の比率は、ミレニアル世代がなんと40%前後にものぼる。ちなみにX世代は29%、ベビーブーマー世代は25%である。

アメリカでは、このミレニアル世代の労働力に占める比率が、2030年までになん75%にまで達すると予想されている。さらに、このミレニアル世代は、推定30兆ドルの資産をベビーブーマーの世代の親から相続する流れにある。要するにミレニアル世代は、その人口規模や若さ、高い教育水準、巨額な相続資産により、今後長年にわたり米国経済をけん引する消費者層にもなるのである。

アメリカの経済が今後20年間かなり明るいと言われる所以である。

どうなるニッポン?どうするオレ?

日本とアメリカの違いの最も大きいことは、今後20年間は世界経済を引っ張っていく世代と言われているミレニアル世代のボリューム、パワーの違いである。

私の息子も娘もミレニアム世代だが、日本のミレニアル世代はボリュームがなく、世代全体でのパワー不足を否めないのだ。

これ以上掘り下げていくと暗くなるばかりなので今日はこのぐらいにするけれども、今後も私たち高齢者世代が共有できる問題について、たまには投稿していきたいと思っている。