初めて神鍋高原にスキーに行ったのは、11歳のとき。
マンモス校だった明石市立人丸小学校の5年生450人ほどが大挙してバスで移動。修学旅行とはまた別の、1泊2日の「スキー旅行」でした。
再び神鍋高原スキー場を訪れたのは、40年後。
子育てが一段落し、家族スキーも上の子が中学でクラブ活動に熱中し始めてから中断。一人、日帰りでスキー場へと向かったことを思い出します。
播但連絡有料道路の和田山ICから国道312号線を北に24キロ、更に国道482号線に入り西に10キロ走った、 兵庫県北部の旧日高町(現豊岡市日高町)に道の駅「神鍋高原」はあります。
写真は公共交通のバス停。
関西では、「神鍋高原」と聞けば誰もがスキー場を連想するように、道の駅「神鍋高原」周辺にはスキー場が多数あります。 特に道の駅のすぐ北にあるアップかんなべスキー場は、関西でも屈指の人気のスキー場です。
この道の駅のハイシーズンは、なんといってもスキー客が立ち寄る冬場なのですが、この道の駅の中には温泉施設がありますし、冬以外のシーズンは神鍋高原の景観が素晴らしく、いつ来ても十分楽しめる地域だと思います。
温泉施設がある道の駅
物産館の奥に、「ゆとろぎ」という温泉施設がある。
平成26年にリニューアルオープンした際にできたので、まだ新しくて綺麗な温泉だ。
泉質は低張性のアルカリ単純温泉。
内湯、露天風呂、サウナがあり、 特に内湯は広く、ゆったりとできる造りで、ジェット風呂もある。 露天風呂は竹の壁で囲まれていて、外の景色を見ることはできないが、樹木を配置して彩を添えている。
料金は600円、や、安い
駐車場、トイレ、休憩施設
駐車場は充分広い。
スキーシーズンに、スキー場に向かう前の仮眠には徹底的な寒さ対策が必要だが、それ以外の季節も、特に夜は平地よりずいぶん温度が低いことは頭に入れておこう。
トイレも充実しているし、清掃も行き届いていて気持ちよく利用させていただける。
駅施設は物産館、レストラン、温泉施設から成る構成だ。
道の駅としては一般的な施設構成だが、各施設は広く、なおかつとても充実している。
ここは総合案内。
休憩スペースも充分にある。
3Fに上がると展望施設があって、ゆっくり景色を眺めることができる。
道の駅ピアノもある。
なんと、ちゃんとした陶器が、一律10円で販売されていた。
物産館で何か買わないと玄さんに怒られる?
物産館中央部の目立つ場所には但馬牛コーナーが設置されている。ここには「但馬牛肉味噌」「但馬牛そぼろ」「但馬牛すじ肉とろ煮」「但馬牛せんべい」等がある。
豊岡といえばコウノトリ。市の鳥「コウノトリコーナー」では、コウノトリをテーマにした土産品が多数販売されている。 栃の実まんじゅうの「こうのとり」、コウノトリの卵を模した「こうのとり伝説」、「但馬の舞」というクッキーもある。
このコーナーにも「とちの実まんじゅう」があるように、但馬には良質なハチミツが採れる栃の木が多く自生していて、「但馬はちみつ」も特産品の一つとなっている。
栃の木といえば、とち餅である。
とちコーナーの売れ筋No. 1は、とちの実せんべいとのこと!
もちろん、出石そばもある。
「出石そば」は知る人ぞ知る、豊岡市の絶対的定番だ。
豊岡市マスコットキャラクターは、逆に誰も知らないだろう「玄さん」(笑)。なぜか、怒っているw
市内の観光地「玄武洞」にある玄武岩をテーマにした、ゆる、いや、ちっともゆるくないキャラだ。ちゃんと玄さんコーナーが設けられていて、 「玄さんラーメン」「玄さんのおみくじクッキー」「玄さんの弁当箱」「玄さんシール」等が販売されていた。
ちなみに私の知っている玄さんは、コーチングの仕事をしていた時期に知り合った、新宿歌舞伎町の駆け込み寺の創設者で代表理事の玄秀盛さん。
これはずいぶん若い時の写真だが、彼こそは男の中の男である。
ところで道の駅と言えば、地元でとれた新鮮野菜コーナー。神鍋のキャベツはブランドだ。
神鍋高原イチゴもイチオシの特産。ベルルージュという寒冷地向けの品種は5月末ごろ収穫され、ここに並ぶ。
季節によっては、ネギがメインに。
レストランにはお手頃メニューがいっぱい
道の駅「神鍋高原」のレストランには地産のこだわりメニューが並ぶ。
しかも、すべてのメニューが1000円以下のお手頃価格。これは嬉しい。 但馬牛を使ったコロッケ定食は740円、清流・十戸のニジマスフライ定食は830円、但馬鶏のからあげ定食は830円、 豊岡市の卵「とよおかっこ卵」を使用した玉子かけご飯に至ってはたったの420円で味わうことができる。
その他、三尾わかめを用いた「三尾わかめうどん」、「但馬牛すじうどん」、「とち餅うどん」等のうどん類もすべてお手頃価格。
1日10食限定500円の但馬鶏の唐揚げがたっぷりと乗った「但馬鶏のメガ盛りどんぶり」にありつければ超ラッキー。週末および祝日の昼間にはランチバイキングがあり、なんと大人一人1,000円で豊岡名物を腹いっぱい食える、とても素敵なレストランだ。
Pain de “A”という、かわいらしいパン屋さんもおすすめ。
パン・ド・アーと読むそうだ。
神鍋高原について
ここ神鍋高原は、神鍋高原は今から2万2千年前、神鍋山の噴火活動によって流出した溶岩が谷を埋めた。神鍋溶岩流である。
そこを2万2千年かけて稲葉川の水流が削り、珍しい形の淵や溶岩こぶ、滝などができた。
玄武岩溶岩には、粘性が小さく、水のようにサラサラと低いところに流れていく特長がある。
神鍋火山群はすべて玄武岩の火山で、中でも神鍋山が最も多くの溶岩を噴出し、溶岩流は稲葉川に沿って約15km流れて下流の円山川に達している。
この溶岩の流れ(溶岩流)と川の浸食によって、すばらしい風景がつくりだされているのだ。
特に神鍋山に近い俵滝から十戸滝までの約5kmの間には多くの滝と淵が集中する絶好の散策ルート。稲葉川で最大の滝である「八反(はったん)滝」は約25mもの落差がある。
神鍋溶岩流には、スプーンで削ったような甌穴(おうけつ)がふたつ重なった「ひょうたん淵」、水路状に削られて橋の欄干のようになった「らんかん淵」、二段の溶岩が重なった「二段滝」などがあり、栃本地区の「溶岩こぶ」は兵庫県の天然記念物に指定されている。