向かいには青玉神社、杉原紙体験は道の駅「杉原紙の里・多可」で!!(トイレ○仮眠◎休憩◎景観◎食事○設備○立地○)

道の駅「杉原紙の里・多可」は、中国自動車道の滝野社ICから国道427号線を北に35キロ、兵庫県中央部の旧加美町(現多可町加美区)にあります。 多可町の市街地を抜けたあたりからは真っ直ぐ、ひたすら上り坂で、田畑と森林が織りなす風景の先にやがて道の駅「杉原紙の里・多可」が見えてきます。

道の駅看板

多可町は県の中央部東播磨地区の最北端に位置する町で、日本一の酒造好適米「山田錦」の発祥の地、日本一の手漉き和紙「杉原紙」発祥の地、 「敬老の日」発祥の地という3つの発祥の地として、地域の活性化に取り組んでおられますが、その中で道の駅「杉原紙の里・多可」はその名の通り、杉原紙の伝統を継承する杉原紙研究所を併設する道の駅で、日本で唯一杉原紙を伝承する施設となっています(そのことよりプロ野球巨人軍のクローザー翁田大勢投手の名前の方が目立っていますがw)
杉原紙は江戸時代に隆盛を極めた和紙ですが、明治時代に入ると衰退し、 現在は日本で唯一、この道の駅が杉原紙の伝統を受け継いでいるそうです。 もちろん、杉原紙を購入できるのも本駅のみ。絵はがきは1枚290円、便箋は20枚入りで780円で販売されています。 なお、隣接する和紙博物館は入場無料、紙すき体験(450円~750円)もできます。

杉原紙の展示販売

長めの仮眠には最高の道の駅

とにかく静か。駐車場よし、トイレとし、休憩環境良しで、少し長めの仮眠をとるには絶好の道の駅である。

この坂を登ったところに、さらに落ち着ける駐車場もある。トイレを済ませたあとに向かうと良い。

雨が降っていない限り、外での休憩がおすすめ。とても落ち着く。

見応えのある木造建物も楽しめる

道の駅の外観は、道を挟んで向かいにある「青玉神社」と調和すべく、スギの磨き丸太をエントランスに採用している。

室内は構造材を見せる設計が施され、天井が高く、開放的でとても明るい。

駅の施設は物産館、レストラン、杉原紙の里、和紙博物館から成る。

以前は物産館とレストランの規模が小さく、杉原紙を除けば地味な印象を受ける道の駅であったようだが、今は片田舎(失礼)に位置している割には品揃え豊富な道の駅になっている。
まず、物産館では旧加美町の特産品の「加美せんべい」を販売。 杉原紙砥ぎを始めとした観光名所をプリントした煎餅で、加美町の観光案内にも一役買っている。 特産品の黒豆を用いた商品も目に付く。丹波黒豆そば、黒豆餅最中、黒豆せんべい等の商品がある。 その他では地元の醤油会社の足立醸造の醤油、ネーミングが可愛い「ナタネのなっちゃん(なたね油)」、 地元の菓子メーカー「げんぶ堂」のおかき、地酒の「加賀鳶」「山田錦 万作の花」等が特産品として販売されている。

ワンコインメニューがうれしいレストラン

レストランは物産館の奥にある。店の名前は「車留満(シャルマン)」。和風のメニューが多いのにこの店名は私的にはしっくりこないが、味がいいなら問題ない。

おすすめメニューは「車留満定食」、「釜飯」。

これが釜飯。下の播州百日どりカレー(オリジナル or アジアン風味)も美味しそう。

ほかに丹波篠山産の山芋を使った「麦とろ定食」、大型エビ3尾を使った「エビフライ定食」も人気メニューで、 なんとワンコイン・ランチ(500円)があり、「オムライス」「エビピラフ」「ビーフカレー」「チキンカツカレー」等がワンコインで食べられるのが素晴らしい。

何よりいいのは、店内から自然を眺めながら食事を楽しめること。天気のいい日はテラスで。綺麗な空気をおかずに、風を感じながらの食事は最高だ。

物産館とレストランが入る建物
杉原紙の里
杉原川

杉原紙に触れよう

道の駅横の「杉原紙研究所」では紙すき体験ができる。

自作のオリジナル和紙も作ることができるので、時間があればぜひ。
体験を希望される方は、杉原紙研究所に事前に問い合わせよう。(0795-36-0080)

天日干しの杉原紙

春は緑鮮やかな若葉。夏はかじかが鳴木、ホタルが舞う清流杉原川。秋は錦織りなす青玉神社の紅葉。冬は雪景色と杉原紙の紙漉き。妙見山・千ケ峰・笠形山といった自然豊かな山々も魅力だ。

では、緑豊かな自然に囲まれ、こころ癒される道の駅「杉原紙の里・多可」から近い名所絶景をいくつか。

県指定文化財の夫婦杉

まず、道の駅の前、国道を挟んで向かい側に青玉神社がある。

ここの見所は高さ50~60m、幹回り4~8mの7本の大杉。県指定天然記念物でもある樹齢約1千年の杉の巨木7本が、拝殿を囲むように立っていて、県指定の文化財になっている。

兵庫 青玉神社 夫婦杉 大杉  青玉神社,大杉,神木の写真素材

中でも社殿裏山にある高さ60m、根回り11mの大杉は、1本のスギなのだが、8mほどの高さで2幹に分かれている。その姿を仲の良い夫婦に見立てたのだろうか、夫婦円満と長寿の願いを受け入れてくれる神木とされている。誰が書いたか、夫婦杉のそばに「夫婦円満の秘訣」なるものが記されていた。「二十代は愛で/三十代は努力で/四十代は我慢で/五十代は諦めて/六十代は信頼で/七十代は感謝で/八十代は一心同体で/そしてそれからは空気のようなふれ愛で・・・」とあるが、私の場合は60代半ばで力尽きたw