りんごの大きなモニュメントが目印の、近畿地方で第1号に登録された道の駅です。
道の駅「はが」は、同名の道の駅が栃木県にもあるのですが、兵庫県の波賀町は、国道29号のちょうど中ほどに位置し、国定公園、県立指定自然公園の1000mを越える山々に囲まれた静かな町です。
そんな町にある道の駅「 はが」では、情報発信に力を入れています。道路情報・観光案内が一目でわかる4面マルチビジョンがあり、特に冬期の積雪情報は周囲の県内屈指の高山を網羅していてリアルタイムかつ詳細。ドライバーたちにとってありがたく、利用度はとても高くなっています。
トイレ休憩、仮眠に好適
トイレは、細長い駐車場の正面にあり、車を停めてすぐに駆け込める。
綺麗に清掃されていて、とても気持ちよく利用できる。
こぢんまりした規模の道の駅だが、多機能化粧室が2室も並んでいる。
訪れた日は天気が良くなかったので、屋内で休憩させていただいた。
館内では、丸こんにゃく・みそ・佃煮・りんごジャム・栃餅等、宍粟地方の名産品が販売されている。
中でも地元産りんごを使った糖度をおさえた甘すぎない自然なさっぱりしたりんごジャム、特産の笹うどんは人気があるようだ。
揚げかきもち。これをスプーン代わりにして食べるご当地ソフトも好評。
宍粟市近隣の特産品も並んでいる。
自然薯とろろうどんか笹うどんか
食事処の楓の里では熊笹の粉を練り込んだ緑色のうどんの笹うどんセットや、りんごたっぷりカレーライスなどの軽食類が提供されている。他にも鹿肉を使ったどんぶりや、氷ノ山をイメージして作った大きなおにぎりなど、道の駅「はが」でしか食べられないメニューが多く、迷ってしまう。お腹が空いていたら、うどんとカレーの両方、あるいは定食類を選ぶといいと思う。
しそう森の案内所
「森の案内所」では、森林セラピーについて詳しく記したボードや、アクセスマップが掲示してある。毎日ではないが、地域おこし協力隊の皆さんが交代で各観光地の案内をされている。また、昔波賀町で走っていたトロッコ列車の模型も展示されていて、とても興味深い。
このように、自然を活かした観光の町・波賀町の拠点としての機能を果たしている道の駅「はが」だが、周囲には原不動滝、赤西・音水渓谷、音水湖などのすばらしい自然が溢れている。
原不動滝
原不動滝は原生林に囲まれた場所にあり「日本の滝百選」に選ばれている。
ブナやモミなどの原生林に囲まれた清流が3段状になって、落差88mの岩肌を滑り落ちる姿はとても美しくかつ荘厳だ。遊歩道が整備されているので滝を眺望できる場所まで安全に行ける。入園料は協力金。無人なので入口の建物の入金箱に入れるようになっている。
赤西(あかさい)渓谷
兵庫県と鳥取県の県境近い宍粟(しそう)市北部の標高480~880mの山間部に位置する渓谷。林道沿いは緩傾斜だが、標高が高くなるにつれ急傾斜となっている。
赤西渓谷は水源の森百選やひょうごの森百選に選ばれており、宍粟市の水源としても貴重な存在だ。
宍粟市は古くから林業で栄え、大正13年には赤西国有林の南に2ha以上の広大な貯木場が整備された。現在も林業は宍粟市の大切な産業であり、自然観察教育林内を東西に横断する赤西林道も、国有林から木材を搬出するために大正時代に開設された森林鉄道の軌道跡を利用して造られたものだ。
赤西自然観察教育林は、標高が高く冷涼な気候であり、冬季には一定の積雪もある。
植生はスギ、ヒノキ、ツガ等の針葉樹のほか、ミズナラ、ケヤキ、カエデ、ブナ等の樹齢150年を超える天然広葉樹も多く見られ、紅葉時期には、澄んだ空気の中、落葉が川面を赤く染める。赤や黄に色づいた木々だけではなく針葉樹の緑と澄んだ渓流の表情豊かな色とが絡み合う景色は実に美しい。
音水湖
県営「引原ダム」の人工湖で、山間の深い緑に囲まれ、湖畔ではサイクリングや散策ができる。
湖畔を彩る春の桜、秋の紅葉、初夏の緑、冬は雪景色と、どれも素晴らしく、いつ来ても日本の四季を堪能できる。また、ダム湖ではカヌー体験もできる。