なんと16種類もの湯が楽しめる天然温泉が評判の、道の駅「どんぐりの里いなぶ」へ(トイレ○仮眠○休憩○景観○食事○設備◎立地△)

愛知県を旅しているが、温泉は旅の楽しみの一つ、日々欠かせない。
この県の温泉をあまり知らないので、「併設している天然温泉が人気の愛知県にある道の駅」をググったところ、道の駅「どんぐりの里いなぶ」に隣接する天然温泉「どんぐりの湯」がヒットして、ここの評価がとても高かったので行ってみた。

場所は、愛知県北東部の旧稲武(いなぶ)町(現豊田市)。
愛知県は名古屋市など有名な都市があるからだろう都会というイメージが強いが、北東部は森林に囲まれており、旧稲武町もその例外ではない。
最寄りの高速道路ICは中央自動車道の飯田山本ICか恵那IC、あるいは東海環状自動車道の豊田松平ICで、どのICを利用しても下道を30キロ以上走る必要がある。山々に囲まれた自然豊かな豊田市の北の玄関口とも言えるが、人を迎え入れるべく設けられた道の駅としての交通の便は、はっきり申し上げると最悪の部類かもしれない。

道の駅「どんぐりの里いなぶ」

地道を地道に走って、目的地である天然温泉「どんぐりの湯」が隣接する道の駅「どんぐりの里いなぶ」に到着した。
駐車場の車の台数は大したことない。多分、「どんぐりの湯」も混んではいないだろう。

車を降りて、まずトイレ。
きれいに清掃していただいており、気持ちよく使わせていただいた。

休憩環境としては、屋内外ともに充実。しかし、雨が降っていない限り、屋外での休憩をお勧めする。

駐車場の車の状態から、おそらく混雑はしていないと判断できたので、早速「どんぐりの湯」に向かった。

どんぐりの湯へ

温泉施設「どんぐりの湯」の1階は「花の温泉」、2階は「森の温泉」と呼ばれ、週替わりで男湯と女湯が入れ替わりになるという。

「花の温泉」はその名の通り「花」がテーマになっていて、「しだれ桜の湯をはじめ、なんと10種類の湯を楽しむことができるということだ。

一方、森の温泉は「木」がテーマになっており、なるほど木を使った「杉の湯」「ひのきの湯」など6種類の湯を楽しむことができる。
え?両方合わせて16種類もの湯を楽しむことができるって、嬉しくもあるが、巡っている途中でのぼせて倒れてしまうのではないかと心配にもなる(笑)。
さらにさらに、この温泉には「替わり湯」もあって、週替わりで珍しい湯を体験することができるという。「コーヒーの湯」「トマトの湯」「いちごの湯」「どくだみの湯」「新米・米ぬか湯」「桃湯」とか、毎日口に入れているものの中に体を浸けるって、あまり気は進まないけど、せっかくなので今日の「替わり湯」に入ってみようかな。

ということで、前説はこのぐらいにして、お風呂の方へ。

遠赤外線を発するという「段戸石」の風呂

まず、1Fの露天風呂「しだれ桜の湯」と「しゃくなげの湯」から。

木が目立つが、浴槽の周りには遠赤外線発するという「段戸石」が敷き詰められている。
この段戸石、遠赤外線の効率がとてもよいのだとか。石に熱を与えると遠赤外線が出て、それが人間の体を通って、熱が体から出るときに老廃物や汗を一緒に出してくれるのだと。

稲武の隣、段戸山から産出される石で、平成23年のリニューアルでは、1Fのしだれ桜の湯(露天岩風呂)、同じく1Fラベンダーの間(岩盤スチームサウナ)、さらには2Fの岩盤浴、同じく2Fくぬぎの湯(露天岩壺湯)、さらには2Fブナの湯(露天石風呂)の計5か所に使用されていて、浴槽では底面にも使用するという「産地ならではの贅沢な使い方」だそうだ。

結局、どの風呂でも遠赤外線だらけ、ということがわかると、露天風呂に浸かりながら、遠赤外線に副作用などはないのか気になってきた。知らんけど。

次に同じく1階「ブルーベリーの湯」へ。天井が吹き抜けになっていて、さらには大きな窓。窓の外の自然を眺めながら、日の光を存分にあびて入浴できる。すごい開放感、気持ちよし。

遠く稲武の山並みを望む露天風呂

2Fへ。遠く稲武の山並みを望みながら風にあたり、ゆったりと入れる露天石風呂「ブナの湯」に入らせていただく。

稲武の山並みを望みながら、顔は適度に入ってくる冷たい風にあたって頭寒足熱。

すっかり長風呂になった。

サウナにちょこっと。他にも薬湯(これが替わり湯)、桧風呂、ジャグジーなど充実したお風呂が楽しめるのだが、全部を楽しむとやっぱりのぼせてしまいそうだ。

風呂上がり、温泉内にはレストランが待っていた。

ここでは「天然あゆ塩焼き御膳」「味噌かつ御膳」 「名古屋コーチン卵かけご飯」等のご当地料理を味わうことができるのだが、ここはグッと我慢して、道の駅の施設に向かった。

「どんぐりの里」の由来

まず、この道の駅、なんで「どんぐりの里」と言うのかについて。
温泉を掘っている時に、(木は生えていないのに)大量のドングリの実が見つかったのだとか。それで、この地が昔、ドングリの木に覆われていたことがわかったそうだ。現在はドングリの木は無くなってしまったが「どんぐりの里」の復活を目指して、植樹によってドングリの木を育てている最中らしい。

稲武町および周辺の町の特産品を販売

道の駅の物産館は、「交流市場」と名付けられている。
これは、稲武町と、その周辺の豊根村、刈羽村、阿智村、下條村、山岡市との交流を意味し、それぞれの特産品を販売しているということだ。

稲武町の特産品は、まずブルーベリー。
ブルーベリージャム、ブルーベリー饅頭、ブルーベリー団子などのブルーベリー加工品、そして稲武町の米「ミネアサヒ」、寒干し生そば、沢庵、漬物類なども美味しそう。

どんぐりの湯のレストランでグッと我慢した食事だが、道の駅の飲食スペースで結局ラーメンの大盛りを。

美味しかったが満腹感に至らず、フランクフルトを買い込んで車へ。

それを頬張りながら、道の駅「どんぐりの里いなぶ」を後にした。