天空の城・竹田城へは道の駅「あさご」からGo!!(トイレ○仮眠◎休憩○景観○食事○設備○立地◎)

「道の駅あさご」は、写真の「天空の城」竹田城に15分でアクセスできる道の駅。1993年4月「道の駅」という制度ができてはじめて登録された全国103か所のうちの1つ、老舗の道の駅です。

但馬の南玄関口に位置し、村おこしセンター、ログ喫茶などが集まり、朝来市の情報発信の場となっています。

また、冬には「幻のねぎ」とも呼ばれる岩津ねぎの本場として、良質な岩津ねぎを購入することができます。

竹田城跡の南側にある道の駅

播但連絡有料道路の朝来ICから国道312号線沿いに北に3キロ、兵庫県のほぼ中央の朝来市に、道の駅「あさご」はある。

道の駅登録前に「村おこしセンター」という名称で営業していたというから、 物産販売の施設としてはかなり長い歴史を持つ。そのため、かなり年季の入った建物となっている。 最近の道の駅にみられるオシャレ路線とは完全に一線を引いた古き良き時代の道の駅と言えるだろう。
施設的に道の駅としての強調材料に欠けるが、何しろ人気の観光スポット、日本のマチュピチュと呼ばれる竹田城跡の南側の拠点である。
ここでしっかり準備を整えてから竹田城跡観光に向かいたい。

駐車場は仮眠しやすい

駐車場は静かだし、トイレとの距離を考えても、仮眠にとても適している。
私は昨年も未明までここで仮眠して竹田城アタックを試みた。今年も11月になったので、天気予報の入念なチェックを始めている。

トイレも清掃が行き届き、古い施設の割にとても綺麗。ウォシュレットだし、文句なし。

休憩もしやすい

竹田城関連の土産品が並ぶ

駅施設は物産館、農作物直売所、レストランから成る構成。

レストランは物産館の横に一つと、別棟にログハウス風のレストランがもう一つある。

レストランでは鹿肉定食と雲海丼が人気

物産館横のレストラン「ささゆり」では「鹿肉定食」と「雲海丼」が人気。 鹿肉定食は名前通り鹿肉を使ったメニューだが、 雲海丼は雲海に浮かぶ竹田城をイメージし、牛肉を乗せた丼に摩り下ろした山芋を乗せて雲海を創りだしており、ビジュアル的にも美しいメニューとなっている。 名物の岩津ねぎを使った「岩津ねぎ天丼」も人気のメニューである。

別棟にある「レストラハウス木香里」では日替定食、焼肉定食、カレーうどん、ちゃんぽん、ラーメン等が食べられる。

物産館で目に付くのはやはり観光名所の竹田城跡をテーマとした土産品だ。

朝来市の特産品の栃の実を餡にした饅頭「竹田城跡あわせ焼き」、竹田城をプリントしたクッキー「天空の城」、 「竹田城アーモンドクッキー」「雲海に浮かぶ竹田城跡」「天空の竹田城跡」など、数多くの商品が並んでいる。

有名な「出石そば」は隣町の名産だが、10種類もの出石そばが並んでいる。 「栗大納言(栗入り羊羹)」「水ようかん」や、地元養鶏場の高倉養鶏の地鶏、但馬牛牛飯の素、但馬牛ビーフカレー、但馬牛牛タンカレー、 漬物各種(高菜漬け、キャラブキ、舞茸のしぐれ煮、梅しそ寒干し沢庵)なども販売されている。
そして、さりげなく可愛らしいメダカも販売されていた。

道の駅「あさご」は、朝来市の中心に位置し、近隣にはあさご芸術の森、南は生野銀山、西は神子畑選鉱所やさのう高原、そして北は竹田城跡。すべて車で15分圏内だ。
私は、中でも死ぬまでに一度は見てみたい絶景、最高の雲海のタイミングでしか現れてくれない「天空の城」を見るまで、何度もチャレンジするつもりだ。

いざ、雲海に浮かぶ「天空の城」へ

竹田城跡

日本の城には山頂などの高所に築かれたものが多いが、その中でも「天空の城」として有名なのが、道の駅「あさご」の北、標高353.7の古城山の山頂に築かれた山城・竹田城(跡)だ。現在は石垣が残るのみだが、秋から冬にかけて発生する雲海に浮かび上がる姿はまさに天空の城。その絶景は、「日本のマチュピチュ」と呼ばれている。
足利氏が京都に幕府を開いた室町時代のこと。
「応仁の乱」の西軍総大将としても名高い但馬守護山名宗全(持豊)によって1443年に竹田城は築城されたと考えられている。太田垣光景を初代城主とし、播磨と但馬の国境を守る拠点として、また播磨を攻撃するための出撃拠点として、竹田城は大変重要な役割を担う山城だった。

そして安土桃山時代。
羽柴秀吉(のちに豊臣秀吉)の弟秀長が、但馬の諸将制圧と生野銀山確保のため竹田城攻めを命じられ、制圧後に城代となった。その後、秀長の属将桑山重晴を経て、秀吉に臣従した龍野城主赤松広秀が竹田城最後の城主となった。 1600年、関ヶ原の戦いで西軍に属した赤松広秀は東軍の田辺城を攻めるが、関ヶ原の戦い後に東軍に加担。鳥取城攻めを行い落城させるも、浄化を焼き討ちして民家に放火したことから、東軍総大将の徳川家康の命により自害させられた。城主を失った竹田城は、江戸幕府の方針により同年廃城となる。廃城後に建物はなくなり、現在の石垣だけが残る竹田城跡へと変貌を遂げたのである。takedajo1_29 竹田城跡の一番の魅力は、江戸期より前の時代の石垣がほぼそのまま完存していることだ。縄張りは東西約100m、南北約400mにも及び、かんぞんする石垣遺構としては全国屈指の規模だ。

400年以上たった今でも石垣が荘厳な姿を見せているのは、「野面積み」で築かれたことが大きいそうだ。野面積みとは、さまざまな形状や大きさの自然石をほとんど加工せずに積み上げる技法で、竹田城の石垣は、近江(現滋賀県)の石工集団である穴太衆(あのう秋)が手がけたと言われている。
安土城の石垣を築いたことで世に知られるようになった穴太衆は大坂城や江戸城の築城でも活躍した石積みのトッププロ集団で、彼らが得意とした野面積みは、粗野に見えながら、比類なき強度を誇る。

彼らの究極の職人技で積まれた石垣だからこそ、400年以上たった今も荘厳な姿を見せているのだ。

 さて、毎年9月〜12月にかけて、運が良ければ「天空の城」にはなくてはならない『雲海』が発生するのだが、10月、11月は特に発生確率が高くなる。
雲海は、円山川から発生する霧によって生ずる。昼の間に暖められた空気が夜になると冷やされ、川の水温よりも低くなると川の水から蒸発霧が発生する。その霧が山の間の低い部分にたまり、標高の高い部分から見ると雲海として見えるのだ。

雲海の発生しやすい条件をまとめてみる。

時期:9月中旬~12月初旬(特に10月、11月)

時間:明け方から午前8時頃まで

条件:風が弱いこと。前日の夜に湿度が高く十分な放射冷却があって冷え込み、翌日よく晴れて暖かくなる、その寒暖の差が10℃以上あること。

私は兵庫県人として過去4度竹田城跡を訪問したが、残念ながら極上の雲海にはまだ出会えていない(見るまで通うぞ!)。

takedajo1_37余談かもしれないが、竹田城跡の三の丸には、映画「あなたへ」のロケで来訪された高倉健さんが撮影の合間に腰を下ろされたベンチがある。いつしかこのベンチは、「天空のベンチ」と呼ばれ、誰が言い出したのか、ここに座ったカップルには幸せが訪れると。 彼らがどれほど在りし日の健さんを知っているかは知るよしもないが、今日もまた多くのカップルが腰をおろしてスマホで写真を撮り、少なくともこの日この時だけは幸せそうにw帰っていく。