
「悪い政府はいねえが〜!」
小泉脳薄い大臣、もとい小泉農水大臣が「備蓄米放出」をしようがしまいが「悪い政府」呼ばわりされ、支持率がナマハゲ状態の石破政権。
「備蓄」「放出」と言えば、あれは原油価格が急騰し、ガソリン価格も高騰した2021年の秋のことだった。
価格の高騰を抑えるために、政府が初めて国家備蓄石油の放出に踏み切り、国内消費量2日分程度に相当する約420万バレルの放出が実施されたことを思い出す。
背景には、新型コロナウイルスの感染拡大からの経済回復に伴う需要増と、OPECプラスの減産などがあった。米国が国家石油備蓄の放出を発表したことを受け、バイデンから圧力を受けた日本もこれに同調。実は中国、インド、韓国、英国などと協調して備蓄石油が放出された。
放出はもう耳慣れた(笑)「入札方式」で売却され、備蓄放出後に原油価格は一時的に下落したが、その後再び上昇。再び高騰して「ガソリン税」だの「政府補助」だのと、誠に議論喧しく現在に至っている。
国家備蓄を価格抑制のために放出するという初めての例となった2021年秋。
この例に倣えば、「備蓄米放出」もまた、一時的な効果はあっても結局長期的効果には結びつかないと私は予測する。
一時的な価格抑制政策などは結局「焼け石に水」のようなものであり、石油価格の問題は石油がない国としての「エネルギー政策」、米の問題は米は作れるのに減反などで迷走する「農業政策」そのものが問われているのだ。
「悪い政府はここにおるだが〜!」
オイルショックのトラウマ
改めて言うまでもないのだが、日本は石油のほとんどを輸入、それも中東に依存している。
中東で政情が不安定になった場合、輸入できなくなると国民生活に大きな影響が及ぶので、万が一に備えて国は石油を備蓄している。
もともとこの仕組みができあがったのは1973年に起きた第1次オイルショックがきっかけだった。私が高校生になったばかり、まだ社会のことは何もわかっちゃいないが多感だけではあった10月、イスラエルとエジプト・シリアをはじめとするアラブ諸国との間で第4次中東戦争(戦争)が勃発。
OPECが原油の供給制限と石油価格の引き上げを行ったことで、石油の国際価格は3か月間でおよそ4倍に跳ね上がり、日本国内は一気にインフレとなった。
当時私は母から命じられ、近所の「太寺センター」初めトイレットペーパー獲得に走らされたが、すっかり買い占められて手に入れられず、母から「役立たず」と叱責されたことを思い出す(笑)。

石油の備蓄開始は1975年
この苦い経験から1975年に石油備蓄法が制定され、万が一に備えた国の石油備蓄が始まったのだ。
石油のことで戦争し、負けて多くの方が命を失い、国土も焼け野原にされておいて、30年間も無防備すぎたやろ?能天気平和ボケ日本!
さて 実は、備蓄の種類は3種類ある。
最も多いのが国家備蓄で、放出された2021年秋時点では国内消費量の145日分が備蓄されていた。
次に多いのが民間の石油会社に義務付けて備蓄させているもので、これが90日分あった。
そして、産油国と協力して国内のタンクで備蓄している産油国共同備蓄というものが、当時わずか6日分だけあった。
国家備蓄石油備蓄は、どこで?
国家石油備蓄基地が全国に10か所、そして民間の借り上げタンクが10か所ある。

うち1カ所、男鹿市にある「秋田国家石油備蓄基地」を訪ねた。
地上タンク方式、地中タンク方式、洋上タンク方式、岩盤タンク方式などの貯蔵方式があるが、ここ秋田国家石油備蓄基地では「世界最大級の地中式原油タンク」を12基そろえ、日本の約8日分の石油を備蓄しているそうだ。
まあ、とにかくでかい施設だった。
しかし、それでも。
ここで備蓄されている量は有事で最悪のことになった場合、たったの1週間しか持たない。
そう考えると、世界的視野も必要だが、日本のエネルギー問題というのは深刻かつ最重要な国家未来戦略の柱であることを、肌感覚で思い知る思い。
温暖化でずいぶん暑いが、私の背筋は凍った。



道の駅「おが」は賢い
「おいでやす小田」は、うるさいだけで何がおもしろいのかわからないというアンチ派も少なくない、というかかなり露出も減ったようだが、「みちのえき おが」は、男鹿(おが)の漁港で水揚げされた新鮮な魚介類で根強い人気を保っている。
人気の道の駅「おが」は、秋田自動車道の昭和男鹿半島ICをおりて国道101号線〜一般道を北西に23km、 秋田県北西部の男鹿市にある。

この男鹿市、日本海に突き出した男鹿半島全域を占め、男鹿半島と言えばハゲ散らかし、もとい「なまはげ」だが、半島には入道崎、男鹿温泉などの観光地も多数ある。
かなり観光業には力を入れている男鹿市だろうが、道の駅は男鹿半島の付け根付近、 男鹿市の人口の約8割が集まるJR男鹿線・男鹿駅近くの賑やかな場所に設置。

駅近なので周りには商業ビルも多く、人通りも多い。
なるほどここなら観光客だけでなく地元客も取り込みやすい。
怒鳴るだけが取り柄の「おいでやす小田」と違って、「みちのえきおが」はなかなかうまくやっていると感じた(おいでやす小田さん、私はあなたのファンです)。
道の駅の駐車場にまばらに停まっている車のナンバープレートをざっと見たが、やはり地元「秋田ナンバー」が多かった。


トイレは完璧。気持ちよく使わせていただいた。



街中でもあり、休憩環境としてはこんなものだろう。





魚介類のパワーもすごい
道の駅のウリは、何といっても男鹿の漁港で水揚げされた新鮮な魚介類だ。
店内には「男鹿の漁師が獲った選りすぐりの海の幸コーナー」があり、訪れる人たちの人気の中心になっている。






大サイズのサザエがこれだけ入って、500〜1,000円。
驚いたので、他の魚類の値段もチェックて回ったが、あまりに安いのでビックリ。
刺身用のでっかい真鯛が一匹丸ごと520円、ちょっと小ぶりなのが2ひきで390円って、ちょっとおかしいんじゃない?
「なまはげ」関連の特産品多すぎ!
道の駅の大きな建物の中には物産館、海産物販売所、農作物直売所があり、少し離れた場所にレストランがある。
物産館では、男鹿半島の代名詞ともいえる「なまはげ」関連の商品が多数販売されている。

特に目に付くのは「なまはげのお面」。ハゲを隠そう、もとい顔を隠してなまはげ祭りにも使われる本格的なお面だ。 てか、たかがお面となめたら禿げる、もとい、なめたらあかん。
実はこんなにも種類があるのだ!

どれもかなりの迫力で、これは子供が泣き叫ぶのもわかるし、私だって泣きそうになった。
いや、怖くてではなく、ここではみんな商品を手に取ってハゲ、ハゲ、とハゲを馬鹿にするように「ハゲ」を連発するものだからw。
値段は高いもので2万円近くする。 お土産用のプラスチック製おもちゃでも二千円ほどする。
「なまはげ」を冠した商品も、「なまはげラーメン」「なまはげクッキー」「なまはげサイダー」など 30種以上ある。
これだけハゲハゲしているのだから、アデランスやスベンソンとか、ハゲ関連企業の出店はないのかな?
なんて思って探したが、なかった。
農作物直売所では、特に珍しい野菜は見受けなかったが、産地は全て男鹿市。
しっかりと地産地消が行われているようだ。



レストランの名前は「おいでやす男鹿」に変更してほしい

道の駅のレストランの名前は、「東洋一の海岸線にある男鹿のレストラン」。

東洋一長いかもしれない?ので、提案させていただこう。
ズバリ「おいでやす男鹿」でどうだ!
さて ここは男鹿で水揚げされた魚介類の提供で人気。
特に「海鮮丼」は、「天然真鯛の漬け丼」「真鯛/紅ズワイ/甘エビの3色丼」「北網ガニピラフ」「男鹿の塩ギバサ丼」等、街中にはなかなかない高級魚のボリューミーなメニューが特色だ。
このレストラン以外にも、「石板焼ハウス33」と「おがジェラ―ト」がある。
「石板焼ハウス33」は土日祝日限定のBBQコーナー。
道の駅で購入した魚介類等、新鮮素材をすぐに食べることができるのだが、レストランには悪いが、道の駅の安く販売されている魚を買い込んでここで食べる方が満腹になるし絶対安くいただける。あ、いくらで捌いてもらえるのかは聞くのを忘れてしまったが。
「おがジェラ―ト」では、「海のジェラード」 「ハタハタの魚醤しょっつるジェラード」など個性的なジェラードを販売している。
実はこのお店、かつては「ガオジェラ」という名前だったが、令和4年4月1日をもって株式会社男鹿水族館から「おいでやす小田」もとい、「株式会社おが」に事業承継され、それで屋号も「おがジェラ―ト」に変更されたという。
私が推察するに、かつてのガオジェラ、GAOのジェラードということで「ガオジェラ」ということなのだが、男鹿半島の有名な「ゴジラ岩」にも因んでいたと思われる。
でも男鹿半島のゴジラ岩は、ある角度、ある瞬間だけ似ているだけ。
「あきたびじょん」さんのサイトから写真をお借りするが、下の写真の角度とタイミングは確かに似ている。

でも夕日の輝きが外れれば、ずいぶん下顎が小さく、首が異様に短く逆に頭がデカすぎるのが顕に。

しかも、日中に見ればむしろガメラの方に似ている。

私に言わせれば、滋賀県珠洲市のゴジラ岩の方が、どこから見てもゴジラみたいで、角度だけでなく時間帯を問わずゴジラに近く、「ゴジラ岩」の名に相応しい。
あ、ごめんなさい。
私、関西人なので、つい滋賀贔屓になりましたw


最後に一言だけ。
東北の道の駅には、だいたい愛称がつけられていて、この道の駅「おが」の場合は「なまはげの里オガーレ」だ。

で、展望台の名前が「アガーレ」。

私ゃ人のことは言えないが、この際いっちゃうよ。
「ちょっとあんた、ダジャレ好き過ぎへん!?」